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2017.09.01

重要なのは「避難所へ入らない」準備!? 「自分と家族が死なない」ためにやるべき防災対策とは…

citrus

 

毎年9月1日は防災の日、多くの地域・企業・学校で防災訓練が実施されていますが、みなさまの家庭では、「正しい」防災対策ができているでしょうか?水や食料がある、防災グッズをリュックにまとめている、避難所の場所を知っている。いずれも大切なことですが、家庭の防災には明確な優先順位があり、正しい順番で実行することが重要です。

 

 

■まずは「死なない」ための準備から

 

家庭の防災で最も重要なことは、「自分と家族が死なない」ための準備を行うことです。水や食料は災害で死んでしまえば不要です。避難所へ行くことができるのは災害で命を落とさなかった方だけです。死なないための準備として、次の3点を順番に実施してください。

 

1. 地震対策

大地震は日本中どこでも発生する可能性があり、常に不意打ちで本番がやってきます。台風や水害は事前に避難をする猶予が与えられますが、大地震だけは強い揺れを感じた瞬間がピークであるため、事前準備の有無がそのまま生死に直結します。特に1981年6月1日以前に建築確認申請を受けた旧耐震基準の住宅は、必ず耐震診断や耐震補強を行い、その後家具の固定、ガラスの飛散防止、初期消火対策を行います。

 

2. 避難準備

大地震は、万全な事前準備をすれば被害を最小限にすることができます。しかし、火災・津波・洪水・土砂災害などの災害は、家庭の防災だけで被害をなくすことはできません。避難をすることが唯一命を守る方法となります。安全な場所へできるだけ素早く移動することが重要なため、自宅の倒壊と家具の転倒を防ぎ、屋内の避難ルートを確保し、普段から避難ルートの確認・非常持出袋の作成などを行い、最短時間で自宅を飛び出せるようにしておきます。

 

3. 防災備蓄

大地震とその二次災害、風水害などの脅威を避けることができたら、次に考えるべきは「災害関連死」を防ぐことです。厳しい避難所生活でストレスをためて衰弱する。車中泊でいわゆるエコノミークラス症候群となり命を落とす。特に災害弱者となり得る方が家族にいる場合、この傾向が顕著に出ます。災害を回避し助かった命を、後で失うことは避けなくてはなりません。できるだけ平時と変わらない環境での生活を維持するため、防災備蓄に励む必要があります。

 

 

■避難場所と避難所の違い

 

避難場所と避難所の違いを知っていますか?「避難場所(指定緊急避難場所)」は災害の種類毎に場所が異なっており、火災からの避難であれば広い公園やグラウンドなどの広域避難場所が。津波からの避難であれば高台にある施設や津波避難タワーといった緊急避難場所が、それぞれ指定されています。逃げなければ死ぬ、という状況において命を守るために移動する場所が、「避難場所」です。

 

一方「避難所(指定避難所)」は、災害で命は助かったものの、自宅が倒壊したりインフラが途絶したりして生活ができなくなった場合、一時的に身を寄せる生活の拠点です。地域毎に小中学校や公民館などの公共施設が指定されています。避難場所と避難所は同一の場所とは限らないため、まずは災害直後に逃げ込むべき「避難場所」と移動するためのルートを、ハザードマップなどを見て確認しておきましょう。

 

 

■避難所はかならず入れるのか?

 

避難場所で難を逃れた後は、必ず避難所へ行かなくてはならないのでしょうか?答えはNOです。避難所の数は限られており、全ての住民を収容できるだけの数をそろえることはできていません。避難所へ入れない住民の方が多いのが現実です。例えば筆者が防災担当を務める静岡県三島市のある町内会は、住民数2,300名に対し避難所の収容数は420名と、5人に1人しか避難所へ入れない計算になっています。

 

そのため避難所へ入ることができるのは、自宅が倒壊したり生活ができなくなったりした方、あるいは支援がなければ生活が難しい独居高齢者などに限られます。多くの方は大地震などの広域災害が発生しても、避難所ではなく自宅で生活を続けることになるのです。特に建物が頑丈なマンションなどは、そもそも避難所の収容対象外として扱われている場合があります。

 

 

■災害関連死を防ぐためには、被災地を出るか避難所へ行かないことが望ましい

 

家族に乳幼児や妊婦、高齢者や介護者、持病のある方、またはペットなど、災害弱者となりやすい方がいる場合、災害関連死を防ぐために「どうすれば避難所へいかずにすむか?」を考えた方がよい。むしろ最初から避難所へ入らないための準備を行うことが重要です。

 

避難所の環境はお世辞にもよいとは言えません。酷暑と極寒、床は堅く、トイレは不衛生で数も少ない。プライベートを確保するのは難しく、着替えや選択の場所にも困るという状況です。もちろん、運営体制と外部支援が本格化するにつれて環境の改善がなされますが、自宅での生活と比較すれば厳しい環境であることに変わりはありません。

 

被災地の外に親戚や知人がいる場合、一時的に被災地を脱出することは有効な手段です。「私たちだけ地元を出るなんて申し訳ない」と考えがちですが、被災者がひとり減れば他への支援が手厚くなるため、堂々と積極的に被災地を脱出すべきなのです。それが難しい場合は、日頃から自宅の耐震化と防災備蓄に努め、避難所へ行かず自宅で過ごすための準備をすることが、災害関連死を防ぐポイントとなります。

 

 

■防災備蓄は非常用トイレから

 

自宅生活を前提とした備蓄を行う際、最も重要なアイテムは「非常用トイレ」です。まる1日程度飲まず食わずになることはあり得ますが、まる1日トイレを使わないことはあり得ません。水や食料を3日分用意するならばトイレも3日分、1週間分用意するならばトイレも1週間分準備することが重要です。自宅が無事であれば、便器にかぶせる袋と凝固剤がセットになっているタイプのものが、安価に備蓄ができておすすめです。

 

また乳幼児であればミルクとオムツ、アレルギー持ちの方であれば対応した非常食、他にも女性用品、介護用品、ペット用品など、自分たちには必須だが支援物資としては入手しづらいものについては、普段から備蓄品として準備をする必要があります。水や食料についても、防災専用のものは価格が高いため最小限とし、普段飲食しているものを多めに買い、無くなる前に買い足すという方法をとれば、コスト負担が最小限となるため無理なく実行することができます。

 

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備え・防災アドバイザー 高荷智也

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