MAKE UP
美容医療級コスメからプレミアムオーガニックまで、 多種多様なスキンケアアイテムが続々登場。ビューティトレンドや話題を集めたコスメを振り返りながら、2018年の美容を松本さんが総括します。
今まで美容医療でしか叶わなかったたるみを改善するコスメの出現が’18年のハリコスメブームを牽引。なかでも3次元から顔たるみにアプローチして顔全体の印象までも変えてしまう、クレ・ド・ポーボーテのセラムラフェルミサンSは代表格。長らくコスメ領域では難しいとされていた、局所ではなく全体に及ぶエイジングの改善を実現させ、大人のスキンケアが大躍進しました。
単に肌に優しいというイメージだけでなく、確実に肌に効かせる、攻めのオーガニックとして、新登場したITRIMの存在感に注目が集まりました。外側からだけでなく、体の内側にも感覚的に訴えて美しさを作るコスメは、まさにハイセンスで効果にシビアな大人の女性のニーズに応えた賜物。今後のコスメの流れを変え、主流となっていくはずの、’ 18年を代表する逸品のひとつだと思います。
先端医療技術を搭載したコスメの進化には目覚ましいものがありますが、特に再生医療発想から生まれたロート製薬のステムサイエンスリフトクリームaには、医薬品ブランドならではの信頼のエビデンスを感じます。さらにクレ・ド・ポー ボーテのセラムラフェルミサンSなど、もはやコスメの領域をはるかに超えた、美容医療級の効果を実感できるハイテクコスメの出現は今後も続きそうです。
国産ブランドのたゆまぬ研究努力や開発姿勢には、胸をうたれることもしばしば。コスメデコルテのiP. Shot、アルビオンのエクラフチュールdなど、多くのブランドがそれぞれの得意分野のロングセラーアイテムをさらに進化させ、私たちのニーズに応えてくれました。今回の投票でも、多くの国産ブランドのスキンケアコスメが読者の支持と信頼を集めていますが、納得できる結果だと思います。
エイジングケアとして大人気の美白アイテムはユーザー意識の変化によりその進化が著しいもののひとつ。人気のポーラ・ホワイトショット、資生堂・HAKUの進化からもわかるように、やみくもに肌を白くすることから、点と面の白さのバランスを重視して明るい肌を作る方向へと美白意識は変化。さらには肌の潤いを高めて透明感やイキイキとした顔印象を作ることも美白の新定義となりました。
丹念なスキンケアにより肌ランクが向上した結果、パーツの上質感が求められたためか、目元、口元などパーツケアアイテムの充実が’18年の特徴的傾向でした。特に流行のリップコンシャスなメークを楽しむためにも、土台となるリップケアの必要性を感じた40代も多かったはず。唇のシワや輪郭の乱れなどをケアするツールとしてヘレナ ルビンスタインのリプラスティR.C.リップソークは象徴的。
かつては好き嫌いが分かれていたオイルケアも今ではスキンケアの一工程として定着。オイルブームだった’18年は、軽さと重さのバランスの取れた名品がたくさん登場。ゲラン・オーキデ アンペリアル ザ オイルの優雅さ、THREE・エミングフェイシャルオイルエッセンスの安らぎ感など、揺らぎ世代の肌やメンタルに作用して整えてくれる自分に合った一品を携えることは40代の新しい嗜みです。
若い頃から丁寧にスキンケアをしてきた世代のアンチエイジングの方向性として、「今の良好な肌状態をそのままフリーズする」という発想が新たに出現。既に加齢症状が出てからの改善的ケアではなく、今の良い状態の肌を、まるで時間を止めたように保存する、そんな予測医学からフィーチャーされたコスメとして、ディオールのカプチュールユースの新ラインは注目コスメのひとつでした。
お話を伺ったのは……美容エディター 松本千登世さん
コスメやメークなどの美容分野だけにとどまらず、女性の生き方や精神性に至るまで幅広い視点からの発言が様々な世代の女性の心を捉え支持を集めている。年齢不詳な美肌も注目の的。
2019年『美ST』2月号掲載
撮影/中西真基(人物) ヘア・メーク/中台朱美(飯泉事務所) 取材/森島千鶴子
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2024年12月16日(月)23:59まで
2024年12月16日(月)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
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2024年11月16日(土)23:59まで