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黒谷友香さん(46歳)が学び中の「女優の仕事で得られなかったこと」

美ST本誌でも、年齢を感じさせない美ボディ・美肌の持ち主として度々登場してくださっている女優の黒谷友香さん。乗馬という趣味が高じて、20代前半に東京と房総半島の二拠点生活をスタート。“地方移住”のパイオニア的存在でもある黒谷さんに、半島での暮らしについてたっぷり伺いました。

25年前、初めての乗馬体験で心が躍り、房総半島との二拠点生活を決めました

20代前半、ちょうど女優デビューした頃になりますが、一宮海岸(サーフィンのメッカ)にある乗馬倶楽部で友人の馬に乗せていただいたんです。それが初めての乗馬体験でした。
実際に馬に乗ってみると、パッと視界が変わるほど背が高いし、想像以上に揺れるし、なんとも言えない初めての感覚で。馬と一体になって運動ができることに感動し、あまりに楽しくて、すっかり乗馬に魅了されてしまいました。この友人が「人と動物と植物が共存できる場所をつくりたい」と言っていて、それ、いいな~と共感したんです。

その体験をきっかけに、東京と房総半島の二拠点生活がスタートしました。約25年前のことですが、今みたいに「二拠点生活」という言葉もない時代。20代という若さゆえの勢いもあって、自分で即決めましたね(笑)。

それでこの6月に、国土交通省から「ペニンシュラ(半島)応援大使」任命のお話をいただいて。
自分では「二拠点生活をしているぞ」という意識が全くなく(笑)、最初はとても驚きました。ただ房総半島での生活は、私の人生の中でかけがえのない大切な時間なので、今回任命していただいたのは本当に光栄です。

馬のお世話やDIY…女優の仕事では得られなかった「自立心」を学ぶ

ずっと生活の中に馬がいて、もう家族みたいな存在です。
愛馬のヨモちゃんは23歳で馬としては若くはない年齢なので、ヨモちゃんの体調や様子を見ながら、コンディションが良さそうな時に乗っています。実はヨモちゃんに乗っていない時間、お世話をする時間も好きなんです。触れ合っていると満ち足りるし、心の栄養をもらえますね。それと馬のお世話って体力がいるし、結構いい運動になるんですよ。東京ではあまり運動をしないから、房総半島での生活で運動をしている感覚はあります。

馬が大好きだから、房総半島の家のインテリアにも馬モチーフが多いですね。
馬の蹄って約一カ月で交換するんです。それで交換後の馬蹄をいただいて、DIYしてインテリアに再利用。紙粘土に埋め込んで、房総の家の床やガーデンの一部にも使っているんですよ!なかなか素敵でしょう?

それから最近は馬糞をガーデニングの土に混ぜて再利用したりも。そのおかげで庭のハーブやお花の成長が良くなった気がします。ほかには、ボタニカルキャンドルも手作り。庭に咲いた花をドライにしてキャンドルに混ぜ込むんです。自然って循環しているんだな~と感じる毎日で、このライフスタイルがやっぱり心地いいですね。

女優の仕事は現場に入ると、すべてが用意されているんです。メイクさんがお仕事のコンセプトに沿ったお化粧をしてくださいますし、スタイリストさんが素敵なお洋服を準備してくださっている。それはとっても有難いし、女優のお仕事はもちろん楽しいのですが、自分でリサーチして計画を立てたり試行錯誤をするということが私の人生には少ないな、と感じたことがあって。
房総半島での暮らしは馬の世話もガーデニングやDIYも、全部ゼロから自分で考えて、道具を買いそろえたり、下準備をしたり。ある意味で「自立」を学びました。そういう、東京での生活では味わえない面白さがあります。

房総半島が落ち着くのは、幼少期に過ごした瀬戸内海と似ているからなのかな

私の母は瀬戸内海に面したとある島の出身で、子どものころは毎年夏休みにそこへ帰省していたんです。美しい自然の中でひと夏を過ごすのが子ども時代の定番であり、良い思い出。今思えば、美しい自然や海の近さ、山との距離感が房総半島となんなく似ているんですよ。もちろん瀬戸内海は小島が点在している静かな海で、房総半島の海はもっと力強くて、果てしなく海岸が広がっていて、海の色も違う。
でもやっぱり、自分の記憶の中にある子ども時代に過ごした自然と、房総半島の美しい自然がリンクしていて、なんだかホッとする。「ここは心からリラックスしていい場所なんだよ」と言われている気がするんです。

もう住んで約25年になるので、房総半島の魅力はたくさん語れます(笑)。
海と山があるから、まず食が本当に豊か。港もたくさんあるからお魚はとびきり新鮮だし、野菜も果物も本当に美味しい。特にお気に入りなのは梨!道の駅は房総の美味しいものが安く購入できるので、おすすめですよ!

鴨川シーワールドもずっと好きで、たまにドライブがてら寄っちゃいます。あとやっぱり九十九里浜は本当に癒されるし、パワーをいただけるので、寒い時期でも海に出かけては足首までつかったり(笑)。ちょっと車を走らせると海に行けるのは本当にいいですね。
東京ではお仕事をして、房総半島でリラックスするというこの二拠点生活は、これからも続けるつもりです。

今は年下の友達もたくさん。半島での生活のおかげでオープンマインドに変わってきたかも

縁があって房総半島で暮らしていますが、最初はこちらに友達もいなかったんですよ。
今は千葉にも友人がたくさんいるし、東京の友人たちもたまに家族連れで遊びに来てくれます。
友達の年齢層も広くて。だいたい20代、30代の友人が多くて、中には10代の学生さんも。ジェネレーションギャップのある世代と付き合うと刺激を得られますね。洋服の流行とか、アプリとか(笑)。知らないことっていっぱいあるんだな、という気付きにもなります。

知り合いの輪が広がって仲良くなるパターンが多くて、一緒に花を植えたり、お子さんに乗馬してもらったり。そうそう、植えてもらった花の成長ぶりを画像で送ってあげたりもしますよ。
今、オーストラリアに留学している若い友人がいて、その人にも定期的にお花の成長過程を画像で送っていますね。これは遠い海外の地で頑張っているその子を応援しているよ!というメッセージでもあるし、帰国したら手伝ってもらう魂胆でもあります(笑)。

自然の中での生活は特にそうですが、自分一人では何もできないし、仲間や周りの方の協力があってこそ。それを痛感してきたから、あまり自分をガードし過ぎず、オープンマインドで人とは交流を図るようにしています。
人との出会いで得るものは多くて、年下の若い世代の方に相談したり、逆に相談をされたり。私ではアドバイスが難しい場合には、また年上の友人に相談したり。
房総半島での生活のおかげで、人間関係も循環しているのかもしれないですね(笑)。

《Profile》
1975年12月11日生まれ。大阪府出身。雑誌『mc Sister』の専属モデルを経て、19歳で映画「BOXER JOE」で女優デビュー。以来100本以上の映画・ドラマに出演。約25年以上続けている東京と千葉でのデュアルライフに注目が集まり、バラエティ番組にも多数出演。2022年6月、国土交通省から「ペニンシュラ応援大使」に任命されるなど、幅広いジャンルで活躍中。

日本全国の半島の食文化を新発見するために誕生した、“半島応援メディア”。新鮮で、美味しくて、おしゃれ…いままで知らなかった半島の食の魅力を、たっぷりお届けします。公式Twitterから、毎週木曜日に各半島の特産品が当たるプレゼントキャンペーンも開催中!
◆半島は日本の台所◆
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撮影/嶋野 旭 ヘア・メーク/Nico スタイリング/越水史子 取材/岩崎香織 編集/永見 理

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