SKINCARE
最近、目にすることの増えたスキンケア成分「ナイアシンアミド」。これから取り入れてみようと考えている方はもちろん、なんとなく使ってみているけれど効果や使い方について実は詳しく知らない…という方もいるのではないでしょうか。今回はナイアシンアミドについて、その効果からおすすめアイテムまで徹底解説!専門家の目線から、効果的な使い方や取り入れる際のポイントもくわしく紹介していますので、毎日のスキンケアの参考にしてみてくださいね。
ナイアシンアミドとはビタミンB群の一つで、ニコチン酸アミドとも呼ばれます。
「シワ改善」「美白」「肌荒れ」に対する医薬部外品の有効成分として認められている、他にはないマルチなスキンケア成分。
ナイアシンアミドの最大の特徴は、水に溶けるという性質。現在、シワ改善の効果がみとめられているスキンケア成分は、油にだけ溶ける油溶性のレチノールや、水溶性だけれど水と一緒に配合できないニールワンなど。その中で唯一、ナイアシンアミドだけが水に溶かして化粧品に配合できる成分なのです。そのため、化粧水や美容液、オールインワンジェルに配合されることが多くなっています。
ちなみに、サプリメントや鶏肉・レバー・魚介類など幅広い食べ物に含まれる「ナイアシン」も同様のもの。このナイアシンは、栄養機能食品にも取り入れられている健康にも美容にもうれしい成分。もちろん食べ物から摂ることもできますが、特に美容・美肌のためにはやはりナイアシンアミド配合のスキンケアアイテムで肌へ直接届けるのがおすすめです。
一般社団法人日本化粧品検定協会代表理事。科学修士(サイエンティスト)としての科学的視点から美容、コスメを評価できるスペシャリスト、コスメコンシェルジュとして活躍中。著書は『「私に本当に合う化粧品」の選び方事典』(主婦の友社)など13冊、累計57万部を超える。@cosmeconcierge(小西さやか)、@cosme-ken(一般社団法人日本化粧品検定協会)にて日々最新の美容情報を発信。
スキンケアとして肌から取り入れるナイアシンアミドには、具体的にどのような効果が期待できるの?医薬部外品の成分として承認されている「シワ改善」「美白」「肌荒れ」に対する効果について、一つずつ詳しく解説していきます!
近年、ナイアシンアミドが注目を浴びることになった大きな理由の一つがシワ改善効果。肌のコラーゲン生成を促すとともに、コラーゲンの減少を抑えることで肌のハリを出す効果が認められています。
コラーゲンは、肌に必要な水分を保つためのヒアルロン酸などを支えている線維状のタンパク質。しかし、継続的に紫外線を浴びることなどによって年齢とともに減少してしまい、それがシワの原因に。
そこで有効なのが、コラーゲン生成効果があるナイアシンアミド。減少してしまったコラーゲンを合成促進し、潤いを保ちやすくハリのある肌に導くことで、シワの改善につなげます。
ナイアシンアミドは、美白ケアの有効成分としても承認を得ています。
シミやソバカスの原因となるメラニンは、メラノサイトというメラニンを作る工場から、メラノソームと呼ばれる袋にいれられて肌の表面に送られます。肌表面に送られたメラニンは、通常であればターンオーバーとともに排出されていきますが、年齢を重ねてそのサイクルが乱れてしまうと、そのまま肌に蓄積されて色素沈着=シミになってしまいます。
ナイアシンアミドは、このメラノソームが肌表面へと移動するのを阻害することで、色素沈着を抑制。透明感のある肌を保ってくれます。
さらにナイアシンアミドには、マスク生活で悩むことの増えた肌荒れケアにうれしい効果も!肌の潤いを保つセラミドの合成を促進することで、肌のバリア機能を改善します。
セラミドは肌の潤いを逃さず保つと同時に、外の刺激から守ってくれます。いわゆるバリア機能を果たしている、大切な成分!しかし、ターンオーバーの乱れや洗いすぎ、加齢などによって減少すると言われていて、その結果、乾燥や肌荒れなどのトラブルが起こりやすくなってしまうのです。
そんなときにぴったりなのが、ナイアシンアミド。肌のセラミド生成をサポートし、バリア機能を修復することで肌荒れを防いでくれます。
大人の肌にうれしい3つの効果で毎日でも使いたくなるナイアシンアミドですが、使う際の注意点や併用がNGの成分はあるの?詳しい使い方をチェックしておきましょう!
ナイアシンアミドは、肌への刺激はほとんどないと言われています。そのため朝晩問わず、敏感肌やトラブルを抱えている肌にも使いやすいのがうれしいポイント。ただし、使用してみて万が一かゆみや赤みが出た場合は、使用を中止して医師に相談してください。
シワ改善などのエイジングケアが目的の場合は、夜のスキンケアに積極的に取り入れて!肌は、寝ている間に成長ホルモンが出ることでつくられるので、夜に使用すると効果的です。
ナイアシンアミドは、肌への刺激が少ないぶん、作用は比較的おだやか。使用感に問題がなければ、美白や肌荒れのケアで取り入れている場合は、肌のターンオーバー周期に合わせてまずは1カ月程度使い続けてみて。さらにシワ改善を目指すなら、じっくりと3カ月ほど使ってみてください。
より高い効果を期待するなら、ナイアシンアミドを高濃度で配合したアイテムを1つ取り入れたり、化粧水・美容液・クリームなど複数のナイアシンアミド配合アイテムを重ね付けするのも有効。気になるスキンケアラインがあれば、一式揃えてライン使いするのもおすすめです。
ナイアシンアミドは、スキンケア成分として定番の「ビタミンC」や、いま話題の「レチノール」との併用もOK。レチノールと一緒に使う際は、水溶性のナイアシンアミドを化粧水や美容液で先に取り入れ、上から油性成分のレチノールのクリームで蓋をするように使うのがおすすめです。
AHAなどのピーリング成分との併用もNGではありませんが、ピーリング効果でいつも以上に浸透しやすい状態の肌につけると、わずかにほてりやひりつきを感じる可能性が。敏感肌の方は、事前にそれぞれのアイテムの使用上の注意などをチェックしておきましょう。
シワ改善や美白対策など、多面的なケアが同時にできるのが魅力のナイアシンアミド。低刺激のため特に敏感肌の方・乾燥肌の方にとって取り入れやすいスキンケア成分となっています。今まで攻めの成分を使うのが難しかった肌質の方に、ぜひ使ってほしいですね。また、肌荒れケアの効果もあるので、マスク生活でゆらぎがちな肌にもぴったり。
同じシワ改善の効果が認められている成分としては「レチノール」や「ニールワン」などがあります。レチノールについては、シワ改善の医薬部外品であれば安全性が確認されている範囲の濃度で配合されているので問題はありませんが、クリニックなどで購入できる非常に濃度の高いものだと赤みや皮剥けなどのいわゆる「レチノール反応」が出ることも。また、朝の使用がNGなど使い方にも注意が必要。一方で効果も高いため、よりシワ改善に特化した「攻めのケア」というイメージ。
ニールワンは、特に紫外線ダメージによるシワに効果的な成分。肌が紫外線に当たったとき、「好中球エラスターゼ」を過剰に放出し、真皮で肌を支えているコラーゲンやコラーゲンの繊維を束ねている「エラスチン」を分解してしまいます。ニールワンは、これらの分解をブロックしてくれる効果が。塗った表面はさらっと仕上がって皮脂くずれしにくいテクスチャーでもあるため、朝のメイク前に使うのにも向いています。特に外に出ることの多い方、紫外線を浴びる機会が多い方のシワケアにおすすめ。
また、皮脂が気になる場合に美白効果を期待するなら、皮脂抑制の効果も兼ね備えているビタミンCが向いています。一方で、水溶性のビタミンC誘導体を高濃度配合したものは敏感肌には刺激が出ることもあるため注意が必要。求める効果と肌質にあわせて、スキンケアに取り入れる成分を選んでみてくださいね。
これまでのシワ改善スキンケアというと、こっくりとしたクリームタイプのイメージが強く、ベタつきや重さに苦手意識を持っていた方も多いのでは?ナイアシンアミドなら、そんなお悩みも解消!水に溶けやすい性質を活かして化粧水・美容液・クリームなど、さまざまなアイテムに配合されているため、自分に合った使用感のものを見つけやすくなっています。
肌全体の悩みを広く改善したいなら化粧水、シワやシミなどの部分的な悩みにスポットを当てるなら、とろみがあって部分的に塗りやすい美容液を選ぶのがおすすめ。特に乾燥が気になる方や夜の集中ケアとして使用するならクリームを選ぶのもよいでしょう。油分を含んだクリームタイプなら、ナイアシンアミドの効果を逃さず肌全体を覆うことができます。
さらに、化粧品の中には「医薬部外品」というものも。ここからは、医薬部外品と一般の化粧品との違い、選び方を含め、おすすめのナイアシンアミド配合アイテムをご紹介!
スキンケアアイテムは、「医薬部外品」(薬用)と書かれたものと、そうではない一般的な化粧品に分けられます。
医薬部外品(薬用化粧品)とは、厚生労働省が認めた有効成分が一定の濃度で配合されているアイテムのこと。プチプラアイテムでもデパコスでも、医薬部外品ならこの決められた濃度内で配合されます。有効性と安全性の両面で認められた配合量となっているため、敏感肌の方や初めてナイアシンアミドを使う方でも安心して取り入れやすいのが特長。ちなみに、同じ濃度でシワ改善、美白、肌荒れ改善という3つの効果が期待できる医薬部外品というのは珍しく、ナイアシンアミドは非常に万能な成分とも言えます!
一方、医薬部外品ではない一般化粧品にもナイアシンアミド配合のアイテムは多数あります。一般化粧品には濃度の規定がなく、医薬部外品よりも濃度が低い場合ももちろんありますが、反対に、より高濃度で配合されているものも。攻めのスキンケアをしたいときには、ナイアシンアミド高配合の一般化粧品を選んでみるのもよいでしょう。
一般化粧品から医薬部外品まで、コスメコンシェルジュの小西さやかさんがおすすめするナイアシンアミド配合の化粧品5選を紹介します。
敏感肌でも使いやすいアイテムにこだわったラ ロッシュ ポゼの敏感肌用(※1)エイジングケア(※2)美容液。ブランド史上高濃度のナイアシンアミド(※3)を配合し、肌にうるおい感を与えてクリアな透明感肌(※4)へ導きます。N10 セラム ¥6,050(ラ ロッシュ ポゼ)
※1 すべての人に肌トラブルが起きないわけではありません。
※2 年齢に応じた、うるおい感を与えるケア。
※3 整肌成分
※4 保湿感により
手に取りやすい価格でSNSでも注目を集めているカナダ発のスキンケアブランド、ジ オーディナリーの美容液は、ナイアシンアミドを10%と高配合。さらに、皮脂バランスを整える亜鉛成分も1%配合し、健やかな肌を維持します。ジ オーディナリー ナイアシンアミド10% + 亜鉛1% ¥930(lookfantastic japan)
シートマスクが話題のクオリティファースト ダーマレーザーシリーズから、シリーズ最高濃度のビタミンCとナイアシンアミド25%を配合した美容液が登場。毛穴をはじめとしたさまざまな肌悩みを多面的にケアできます。クオリティファースト ダーマレーザー ウルセラC ¥2,200(クオリティファースト)
2023年2月に発売されたばかりの新作。メイクの上からでも、就寝前の集中ケアにも、いつでも肌にうるおいチャージができる美容液スティックです。ナイアシンアミドに加えピュアレチノールも配合し、弾力感のあるハリ肌に導きます。医薬部外品のため、敏感肌の方も取り入れやすいアイテム。サナ リンクルターン 薬用リペア コンセントレートバーム ¥1,980(サナ)
独自有効成分「純粋ナイアシンアミド(※1)」により、表皮と真皮にアプローチして、浅いシワだけでなく深いシワまで改善する医薬部外品のクリーム。光を反射・乱反射させ、くすみ(※2)を目立たなくする機能もあるため、夜のスペシャルケアはもちろん、朝のメイク前にも活躍します。リンクル アドバンスト クリーム SP [医薬部外品] ¥11,000(ミキモト コスメティックス)
※1 シワ改善有効成分 ナイアシンアミドSP
※2 乾燥による
シワ改善、美白、肌荒れケアという幅広い効果を持つナイアシンアミドについてご紹介しました。「エイジングケアを始めると美白ケアをやめる、という方が多いと思うのですが、ナイアシンアミドなら両方諦めることなく、同時にケアが可能」(小西さん)という、40代50代には非常にうれしい成分!
ナイアシンアミド配合のスキンケアアイテムは、化粧水・美容液・クリームなどバリエーション豊富。自分の好みや肌に合ったアイテムを選びやすくなっています。低刺激で、肌質や使用タイミングを問わず使いやすいのもナイアシンアミドの魅力。マスク生活でゆらいだ肌にもぴったりの成分なので、ぜひ毎日のスキンケアに取り入れてみてくださいね。
《お問い合わせ先》
ラ ロッシュ ポゼ お客様相談室 ☎03-6911-8572
TheOrdinary https://www.lookfantastic.jp/help-centre.list
クオリティファースト ☎03-6717-6449
サナ ☎0120-081-937
ミキモト コスメティックス カスタマーセンター ☎0120-226810
写真提供(イメージカット)/PIXTA 取材/haru 編集/永見 理
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