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【君島十和子さん&石井美保さん】美を極める二人の美容メソッド

誰もが憧れる美肌界のレジェンド・君島十和子さんと、十和子さんに長年憧れ続けている石井美保さん。惜しまない努力を続けてきたからこそ得た二人の美の秘密に迫ります。

時代が変わっても白肌=エレガントという概念はぶれません(君島十和子さん)

左・石井美保さん
43歳。トータルビューティサロンRicheおよびRiche Eyelist Academy主宰。豊富な美容知識とメークに合わせた大人フェミニンなファッションでインスタフォロワーは10万人を超える。

右・君島十和子さん
53歳。JAL沖縄キャンペーンガールでデビューし、モデル、女優として活躍後引退。現在はコスメブランド「FTC」クリエイティブディレクターとして多忙を極める。

みんなに変だと思われても日陰を選んで生きてきたから今の私がある(石井美保さん)

美保さん 十和子さん、美ST12月号発売時のインスタライブ、拝見しました。十和子さんのライブトーク、視聴者の興奮ぶりもすごくてコメントがいつも以上に盛り上がっていましたね。

十和子さん ありがとうございます。本当に私は美容の話をするのが楽しくて、もっと話していたかったほど。

美保さん 十和子さんが長年試行錯誤して見つけた肌によいことを、惜しまず本や雑誌で紹介してくださったおかげで、私たち世代は安心してそのやり方を真似できたと思っているんです。本当に感謝というしかない。十和子さんより上の世代でそういったアイコン的な方はいらっしゃらなかったから、開拓者としてはいろいろご苦労があったのでは?

十和子さん 時代的に、昔の女優さんなどは美容法を聞かれてもそれをつまびらかにはしないのが普通でした。「何もしていません。寝ているだけ」というのが常套句。でも時代が変わって私の世代からは実像を見せることに価値が出てきました。何と言っても、JALキャンペーンガールのときに日焼け止めもろくに塗らず焼いて、白肌を取り戻すのにとても苦労して。だからそれを伝えたい気持ちが強かったんです。

美保さん 紫外線の肌へのダメージについては、最近になってやっと美容好き以外の方にも浸透してきた感があります。私はアムロ世代なのでやはり焼けた人ほどイケてるという時代でした。でも、もともと地黒なのが悩みだった私は白くなりたくて、みんなに変だと思われても日を避けて行動していた、それが今の肌に繋がっています。

十和子さん 時代は変わっても、手入れされた白肌はエレガント、という概念はぶれないような気がします。あとは「こすらない」ということも鉄則ですよね。私は30代まではマッサージ法をプロに習って自分でやっていたりしましたが、素人が自己流で肌を強い力で押したりこすったりすることのリスクの大きさに気づきやめました。美容好きって、10回と言われたら、人より綺麗になりたいから、その2倍、3倍やってしまう。それがどんなに怖いことなのか、40代になってから気づいてももう遅い。

美保さん 完全に同意します。私も18歳の娘には紫外線を避けることと、こすらないことの2つに関してはしつこく言っています。シミができたらレーザーでとればいい、と気軽に考えているかもしれないけれど、お金も時間もかかるし、リスクだってある。ママはそのとき支払いしないわよって(笑)

十和子さん 我が家の次女と同い年ですね! あと、つけたものはちゃんと落としましょう、ということも。クレンジングと洗顔という基本的なことが大事。

美保さん 本当にそうですよね。十和子さんは綺麗なだけではなく、お風呂や台所に水滴を残さないとか、洗濯のときにシワをとってから干してすぐ畳めるようにするとか、生活面も非常に丁寧。だからこそ特別な女性だと思うのですが、それを習慣化するのはとても大変ではないですか。インスタ映えの時代になり、見た目が綺麗な人はたくさんいます。でもその人の生き方がプラスされてこそ輝くのかなと最近思うんです。

十和子さん
 実は、時間があるときは主人が率先して手伝ってくれるんです。洗濯物の干し方なんて私よりビシーッとしている(笑)。昔は子育て優先で仕事の分量は少なかったので徐々に工夫できるようになりました。今は毎日会社に行っていますが、社会と繋がることも大きな喜びですし。

美保さん 十和子さんって一見コンサバですが、実はかなり柔軟ですよね。久しぶりに学生時代の友人と会うと今の自分を特に変えたくない、という人も多くて……。といっても、この年齢になると更年期対策や病気の話がほとんどですが(笑)。

十和子さん 確かに、30代は自分の個性を守ることを大切に考えていましたが、こだわりすぎると立ち止まってしまい、ちょっとつまらないな、と。更年期は症状も対策も千差万別。私は婦人科で相談したら、女性ホルモン値が高く、薬を飲んではいけないという診断でした。大豆を食べたり、脂肪をつけるよう良質なオイルは摂取しています。

美保さん 私も集中できないなどの症状があったので、韓方(※漢方ではない)の先生からの処方薬を飲み、冷え対策を強化しています。ところで最近十和子さんが注目している美容はありますか? また、今後のご自身の展望は? 後輩としてとても興味があります。

十和子さん 美の基準も時代とともに変化するのでトレンドも取り入れながら、今までどおり美容、食事、生活全てにおいて綺麗を突き詰めていきたいです。コスメに関しては発酵や幹細胞コスメが、価格面も含め、市場でどう発展していくのか注目しています。

美保さん 私も美容がとにかく大好きで、新しいコスメや美容法を知ることに飽きることがありません。その情報が人の役に立ったり、喜んでもらえることが自分の最大の喜び。今後も十和子さんの背中を追って頑張っていきたいと思います。

十和子さん 今日は本当に楽しかった。どうもありがとうございました。

2人が癒されるものは?

なるべく毎日自宅にお花があるよう心がけています。花の美しさや香りが家族の癒しになるだけでなく、脳に働きかけてインスピレーションのもとにもなっていると思います。(君島さん)

目に入れても痛くないほど可愛いラガマフィンのマリー。寝ている姿も動いている姿も可愛すぎて疲れも吹っ飛びます。思春期真っ只中の18歳の娘の妹となり家族中を幸せにしてくれています。(石井さん)

2人のメンタル美容法は?

小さいことでも嬉しいことや感謝したいことがあったら、スケジュール帳やノートの片隅などに書き留めています。1カ月後に見ると自分の人生に良いことがこんなにあったんだと思えて、感謝の気持ちだけが残るんです。(君島さん)

自己啓発本ではあるのですが、押し付けがましくなくてとてもカジュアルな感じがお気に入りの服部みれいさんの著書3冊。また、寝る前だけでなく、日中でも疲れたら瞑想して心を切り替えます。(石井さん)

2人の就寝前の儀式は?

寝る前にストレッチ代わりに部屋を暗くして静かにラジオ体操をしています。全身運動すると体の調子や不具合を感知しやすいですね。ねじることでホルモンが活性化して老化しない体作りに繋がると思っています。

ザ パブリックオーガニックのピローミストやソニー×ホイヘンスのポータブルアロマで心を落ち着かせてから寝ると深い眠りに。お香にもはまっていてお香を焚いて、瞑想してから眠ることもあります。

2人の美格言は?

十和子の〝十〟はプラス思考の〝十〟

困難にぶつかったとき、乗り越えたら自分がどんなに成長するかしらとプラス思考で乗りきっています。ちなみに十和子の〝和〟もプラスの意味。転んだとしても前に転ぶだけです!(君島さん)

美容の進化も私の進化も終わりなんてない

美容が医学や化学と接点を持ち、ものすごい進化を遂げているここ数年。十和子さんに影響されて私も信じた道を突き進みながら、柔軟に変化していきたいという決意の言葉です。(石井さん)

2020年『美ST』2月号掲載
撮影/藤原 宏(Pigmycompany)〈人物〉、 新井修一〈静物〉 ヘア・メーク/黒田啓三(ThreePeace)〈君島さん分〉、 ヘア/大野朋香(air)〈石井さん分〉 スタイリスト/江島モモ〈君島さん分〉 プロップ/尾崎 愛 取材/中田ゆき 編集/長谷川 智

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2024年6月号

2024年4月17日発売

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