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白目が充血している、目がゴロゴロする、目やにが出るなど、不快な症状に悩まされていませんか? もしかするとそれらの症状は結膜炎が原因かもしれません。今季節問わず、結膜炎に悩まされる方が増加傾向にあります。今回は、目の充血やゴロゴロ感といった目の不調が気になる方に向けて、結膜炎の種類や症状、対処法を解説します。
結膜炎の症状をリストでまとめました。結膜炎が疑われる方は、チェックしてみてください。
結膜炎は「ウイルス性結膜炎」「細菌性結膜炎」「アレルギー性結膜炎」の大きく3種類に分けられます。それぞれの特徴や症状、原因を解説します。
アデノウイルス、エンテロウイルスなどのウイルスが目に入り感染を起こすのが「ウイルス性結膜炎」です。
・流行性角結膜炎
感染してから約1〜2週間後に発症し、伝染力が非常に強いのが特徴です。原因となるウイルスはアデノウイルス8型で「目の異物感」「充血」「まぶたの腫れ」「目やに・涙がたくさん出る」といった症状があります。発症から10日程度経過すると角膜まで炎症を起こし、目のかすみが現れることもあるため要注意です。
・咽頭結膜炎
感染してから約5〜7日後に発症し、プールなどで伝染することが多いのが特徴です。プールの水を媒介に子どもに感染することが多いため、「プール熱」といわれるようになりました。原因となるウイルスはアデノウイルス3型・4型・7型で、結膜炎の症状に加え「喉の痛み」「39度前後の発熱」「全身の倦怠感」「下痢」「吐き気」が10日前後現れます。結膜炎か咽頭炎のどちらかの症状のみが現れるケースもあります。
・急性出血性結膜炎
感染してから1日後に発症し、伝染力が非常に強く他人に感染しやすいのが特徴です。原因となるウイルスはエンテロウイルス70型、コクサッキーウイルスA24型で「目やに」「白目部分の出血」が1週間程度現れます。白目の全体が真っ赤になりますが、徐々に吸収されるため心配はいりません。
細菌の感染により起こる結膜炎が「細菌性結膜炎」です。子どもや高齢者に良くみられ、特に高齢者は慢性化するケースがあります。
・症状
「目やに・涙がたくさん出る」「白目の充血・出血」「眩しさを感じる」といった症状が片方の目に現れます。中には両目ともに症状が出るケースもあり、症状の現れ方には個人差があります。重篤化すると角膜潰瘍を起こすことがあり、さらに重症化すると穴が開き失明することもあるため要注意です。
・原因
原因となる細菌は多岐にわたり「インフルエンザ菌」「肺炎球菌」「黄色ブドウ球菌」「クラミジア」「淋菌」などがあります。インフルエンザ菌による結膜炎は乳幼児に多く、インフルエンザとの併発が良くみられます。肺炎球菌による結膜炎は学童期に多く、風邪との併発が多いのが特徴です。黄色ブドウ球菌による結膜炎は高齢者に多く、慢性化しやすい傾向にあります。クラミジアや淋菌による結膜炎は2パターンあります。母体の感染により産道に付着したクラミジアや淋菌が子どもに感染して結膜炎になるパターンと、性交渉によって感染を起こすパターンです。
アレルゲンに反応することで生じるのが「アレルギー性結膜炎」です。アレルギー性結膜炎にはいくつかの種類がありますが、共通の症状として「目のかゆみ」「充血」「異物感」「目やに」などがみられ、放置するとまぶたが赤く腫れます。
・花粉症による結膜炎
スギやヒノキなどの樹木、イネ科の植物などの花粉が体に入り、「ヒスタミン」などの物質が過剰に分泌されることでアレルギー症状が出ます。くしゃみ、目や鼻のかゆみが主な症状ですが、結膜炎を起こすこともあります。
・通年性アレルギー性結膜炎
ハウスダストが体に入り、アレルギー症状が出ることで結膜炎を起こすことがあります。慢性的に一年中症状がみられるのが特徴です。ハウスダストの中には、生きているダニ、ダニの死骸・糞、人・動物のフケや毛、カビといったものが混じっています。
・春季カタル
アレルギー性結膜炎が慢性化かつ重症化している状態です。10歳くらいの男児が発症しやすい傾向にあり、徐々に症状が軽くなるという特徴があります。しかし現在では、アトピー性皮膚炎との合併がみられるようになったことで、20代になっても強い症状が出るケースもあります。
・巨大乳頭結膜炎
上まぶたの裏に起こるのが特徴で、結膜乳頭による隆起がたくさん発生し炎症を起こしている状態です。原因となるのは、コンタクトレンズによるタンパク質汚れが変質したもの。汚れたコンタクトレンズを使用すると症状が出やすいため、レンズはしっかりと消毒する、使い捨てのレンズは再使用しないといったことを守りましょう。症状が重症化すると、コンタクトレンズが上にズレやすくなります。
結膜炎にかかった時の対処法を5つ紹介します。
どのタイプの結膜炎においても、まずは眼科を受診しましょう。結膜炎のタイプによっては、ドラッグストアや通販サイトなどで市販されている目薬では対応できないものがあります。原因や結膜炎のタイプをはっきりさせ、正しい方法で治療していくためにも速やかに眼科医に相談しましょう。
ウイルス性・細菌性結膜炎にかかっている場合は、こまめに手洗いしましょう。ウイルス性・細菌性結膜炎の主な感染経路は手指であるため、手を清潔に保つことが大切です。また、コンタクトレンズを脱着する前にも手洗いを実施し、清潔な手で行うようにしてください。
ウイルス性・細菌性結膜炎は、ウイルスや細菌の感染が原因であるため、感染を予防することが大切です。例えば、自分に対する予防であれば「プールに入る時は必ずゴーグルを着ける」「手洗いをする」「目をこすらない」といった方法があります。また、周囲への感染を予防する方法としては「自宅療養をする」「タオルや目薬を共用しない」「お風呂は最後に入る」といったものがあります。
アレルギー性結膜炎の場合は、アレルゲンとなるものを排除することが大切です。「空気清浄機をかける」「こまめに掃除をする」「花粉症の薬を飲む」など、アレルギーを発症させないための対策をしていきましょう。
漢方薬の中には、「目の充血」「目のかゆみ」に効果があるものもあり、眼科で流行性角結膜炎やアレルギー性結膜炎の治療に処方されることがあります。前述の通り、結膜炎にはさまざまな原因がありますが、例えばアレルギー性結膜炎は、花粉などのアレルゲンと体内のIgE抗体が結合し、神経や血管を刺激することで生じます。目は直接、外界と接しているので影響を受けやすい部位です。西洋薬では、目には目薬というように症状を和らげることを目的とした薬が用いられます。一方、漢方薬は「目の充血やかゆみを抑える」作用だけでなく、「炎症を和らげ、炎症しにくい体質に変える」「消化・吸収機能を良くして抵抗力を高める」「水分の循環を良くしてアレルゲンや老廃物を排出する」といった働きをもつ薬を用いて、根本から改善を目指します。漢方薬は体質改善にも役立つので、つらい症状の予防や根本改善が期待できるうえ、結膜炎以外の不調の改善にもつながります。
腎を補い、血流を促すことにより、水分代謝を整える働きがあります。目のかすみや目の疲れ、目の痛みなどに用いられます。
体を温めて余分な水分を排出し、水分代謝を正常にする働きがあります。風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎などに効果がある漢方薬です。。眠くなる成分が含まれていないため使用しやすいです。
体の熱を冷まし、炎症による熱感が伴う症状を改善する漢方薬です。目のかゆみや目の痛みに用いられています。
漢方薬を選ぶときに重要なのは、その人の状態や体質に合っているかを見極めることが重要です。うまく合っていないと効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。そのため、漢方薬を選ぶときには、漢方に詳しい医師や薬剤師に相談するのがおすすめです。
目の充血やゴロゴロ感が気になる場合、結膜炎を起こしている可能性があります。結膜炎にはたくさんの種類があり、人への感染力が強いものや市販の目薬では対応できないものもあるため、目の違和感を感じる場合は速やかに眼科を受診しましょう。
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。 症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。あんしん漢方(オンラインAI漢方)はこちら
編集/岡村宗勇
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