スーパーフード日本代表は「粉豆腐」だった！

高野豆腐の粉末「粉豆腐」。日本一の長寿県として一躍有名になった、長野県ではおなじみの郷土食材です。高野豆腐のように水で戻す必要がないので、調理は簡単・スピーディ。毎日の食事に気軽に取り入れて、おいしくキレイを手に入れましょう。

粉豆腐の栄養成分は、高野豆腐とまったく同じ。豆腐を凍結・乾燥させた高野豆腐は、豆腐の栄養成分が凝縮しているため、とても栄養効率のいい食材です。特に豊富に含まれるのは、美肌作りに欠かせない、たんぱく質、カルシウム、鉄分。ほかにも、大豆イソフラボン、オメガ3脂肪酸、ビタミンEなど、女性にうれしい大豆由来の美容・健康成分が種類豊富に含まれています。一方、豆腐から高野豆腐を作る過程で増えるのが、「レジスタントプロテイン（難消化性のたんぱく質）」。食物繊維のように、食事に含まれる脂肪の吸収を阻害、排出を助けます。また、ご飯や小麦粉、じゃがいもなどに比べ、糖質量が低いため、置き換えて使うことで糖質カットも可能。ダイエットに役立ちます。高野豆腐（粉豆腐）に足りないβカロテンや、ビタミンCが補える食材を一緒に摂ると、より美容・健康効果がアップしますよ。

高野豆腐（凍り豆腐、凍み豆腐）は、豆腐を凍結・乾燥させて作る伝統保存食。ぬるま湯で戻して使うのが一般的でしたが、最近では、そのままだし汁などに加えて使えるものが主流です。

高野豆腐をすりおろしたもののことです。粉豆腐は市販品もありますが、長野県以外では手に入りづらいので、高野豆腐をすりおろして作りましょう。たいした力はいりません。たくさん作りたいならフードプロセッサーを使っても。

余ってしまった粉豆腐は、密閉できる容器に入れ、冷暗所で常温保存するのが基本。しばらく使わない場合は、冷蔵または冷凍保存もありですが、いずれも1カ月を目安に使い切って。

①美容&アンチエイジングに
・たんぱく質を構成するアミノ酸の中でも、成長ホルモンの分泌促進に役立つアルギニンが豊富
・肌の代謝を促進する大豆イソフラボン、オメガ３脂肪酸が摂れる
・肌ツヤアップ、精神安定に役立つ鉄分、カルシウムが豊富

②ダイエット&デトックスに
・レジスタントプロテインが、食事に含まれる脂肪を吸着＆排出
・ご飯、小麦粉、じゃがいもなどと置き換えることで、糖質カットを応援
・食物繊維が便秘予防に役立つ
・カリウムが塩分の排出に役立つ

今日の食事、ちょっともの足りないかも？ というときは、粉豆腐の「ちょい足し」がオススメ！ ご飯、スープ類、ドリンクのほか、卵焼きや、パンケーキ、煮物、和え物、カレーなど、いろいろなメニューに「ちょい足し」してみて。不足しがちな栄養成分が補えるだけでなく、意外な食感の変化が楽しめます。

ご飯と一緒に炊き込めば、少量でも満足感アップ！米1合に対し15～20gの粉豆腐を加え、水加減は＋小さじ2～大さじ1が目安。少しボソッとする食感は、カレーによく合います。

同じ大豆から作られている味噌との相性は抜群！お椀に直接、粉豆腐を入れてもOKですが、鍋に加えて軽く煮込むと味のなじみがよくなります。コクをプラスしたいときに◎。

グリーンスムージーの繊維に混ざって意外と違和感なし！小松菜、りんご、レモン汁（＋好みでハチミツ）のスムージーに、粉豆腐を1さじ加えて撹拌。野菜や果物の繊維に粉豆腐がなじみます。

撮影／小林愛香　調理／タカハシユキ　スタイリング／中村弘子　取材／伊藤由起　カロリー計算／スタジオ食　撮影協力／UTUWA