これが令和の新常識!科学でひっくり返った【新・食べる美容】30選!<前編>

日々変わるキレイのための知識の諸説。でもそれって人類の知識の進歩の証しなんです。せっかく美と健康のための工夫や努力が間違っていたらもったいない。知らないと損するエビデンスのあるインナーケアの最新情報、集めました。

新常識1:白湯をゆっくりよりコップ1杯の【冷水を一気に飲む】のが正解!

お通じに大切な腸のぜんどう運動を促すには、起き抜けにコップ1杯の冷たい水を勢いよく飲むのがお勧めです。胃に水分の重さが加わると胃袋が大腸の上部を刺激する胃結腸反射を促します。それがぜんどう運動と呼ばれる腸の伸縮運動を活発化させ、スムーズな排便につながります。お腹が弱い人は常温から試してみて。
教えてくれたのは……小林弘幸先生 順天堂大学医学部教授
日本体育協会公認スポーツドクター。初の便秘外来を開設した腸活・自律神経研究の第一人者。近著に『1日4ページだけ30日間ダイエット』(ワニブックス)。

新常識2:【酢酸菌のアルコール分解】は肝臓と同じ働きをする

黒酢、にごり酢などに含まれる酢酸菌の表面にある「アルコール脱水素酵素」と「アルデヒド脱水素酵素」という2つの酢酸菌酵素がそれぞれアルコールと、アセトアルデヒドを分解して酢酸をつくります。この2つの酢酸菌酵素の働きにより、酢酸菌はアルコールを酢酸に変換することができるのです。

教えてくれたのは……キユーピー株式会社
マヨネーズの味を左右する重要な原料であるお酢の研究を重ねてきたキユーピー。お酢を作りだす酢酸菌のサプリの開発も。

新常識3:【グルテン】がカラダに悪い!は根拠がない

小麦や大麦に含まれているたんぱく質複合体であるグルテンを避けるべきなのは、小麦アレルギー・セリアック病の人、グルテン過敏症アレルギーがある人のみ。一般の健康な人がグルテンフリー食品を摂取しても健康効果は期待できない。

教えてくれたのは…… アーロン・キャロル氏 インディアナ大学医学部小児科教授
健康や医療についてCNNやニューヨーク・タイムズなどに執筆。著書に『科学が暴く「食べてはいけない」の噓』(白揚社)がある。

新常識4:【ベジファーストは30分前から】じゃないと意味がない

食事は野菜からのベジファースト。実は野菜を食べても血糖値の急上昇を効率よく抑制するにはおおよそ30分かかるためサラダなどの後すぐ主食を食べても効果は不充分。ベジファーストには野菜ジュースを食べる30分前に飲むのがお勧め。
教えてくれたのは……望月理恵子さん 管理栄養士
株式会社Luce代表取締役。健康検定協会理事長。根拠ある栄養学を提唱。近著に『ダイエットの新提案 食べる前に飲む特製野菜ジュース』(アスコム)。

新常識5:ビールに含まれる【プリン体】は特に多いわけじゃない

実はビールに含まれるプリン体はごくわずか。重量当たりのプリン体の量でいうと肉や魚のほうが10倍から100倍は多い。ブロッコリー100gに含まれるプリン体はおよそ70mg。通常のビールは350ml 1缶12〜25mg。プリン体のためにビールを控えるのはあまり意味がない。
教えてくれたのは……大脇幸志郎先生 医師
東京大学医学部卒。出版社勤務、医療情報サイト運営を経て医師に。著書『「健康」から生活をまもる 最新医学と12の迷信』(生活の医療社)がある。

新常識6:スギ花粉症の人は【トマトでアレルギーを起こす】可能性がある

花粉症の原因となるスギ花粉とトマトのたんぱく質構造が似ているため、体が間違って反応(交差反応)してしまい口腔粘膜に限局するアレルギー症状、花粉食物アレルギー・PFASを引き起こす場合が。花粉症の方はトマトを食べて口腔内のかゆみ等の症状があらわれたらアレルギーを疑ってみることをお勧めします。
教えてくれたのは……工藤あき先生 工藤内科副院長
消化器内科医・漢方医として、腸内細菌・腸内フローラに精通、腸活×菌活を活かしたダイエット・美肌・エイジングケア治療にも力を注いでいる。
出典:Ma S, Sicherer SH, Nowak-Wegrzyn A: A survey on the management of pollen-food allergy syndrome in allergy practices. J Allergy Clin Immunol 2003;112:784-788.

新常識7:【白ごはん】は冷ますと痩せ菌を増やしてくれる

ごはんを冷やすと増える難消化性でんぷん・レジスタントスターチは糖質でありながら消化されずに腸の奥まで届き、腸内環境を整え痩せ菌を増やす効果があります。炊きたての白米のレジスタントスターチ含有量が100とすると、常温で1時間冷ますと157まで含有量がUP。冷ましたごはんには約1gのレジスタントスターチが。撮影協力/さかつうギャラリー
教えてくれたのは……笠岡 誠一先生 文教大学健康栄養学部教授
管理栄養士。レジスタントスターチに早くから注目。近著に『腸活先生が教える病気を遠ざける食事術 炭水化物は冷まして食べなさい』(アスコム)がある。

新常識8:【白髪にはレバー】を食べるといい

美髪になれる食材といえばひじきなどの海藻が有名ですが、実は髪を形作るケラチンの代謝に深く関与している水溶性のビタミン・ビオチンが豊富なレバーも白髪予防にお勧めの食材です。成人のビオチン摂取目安量は50mcg/日とされています。鶏レバーであれば25gほどで一日の目安量を摂取することが可能です。
教えてくれたのは……髙橋栄里先生 イークリニック麻布院長
日本アンチエイジング美容医療協会理事長。大手AGA専門クリニック診療顧問を経て、美容皮膚科・発毛治療ができるイークリニック麻布を開院。

新常識9:【こんにゃく】で肌が潤う

最近の研究で「とびこ」と呼ばれるこんにゃく芋外皮に含まれるセラミドを摂取することで角層水分量が高まり、肌質が改善することがわかりました。とびこは通常のこんにゃく精製時に廃棄されるため、とびこも含まれる生芋こんにゃくを選びましょう。
教えてくれたのは……慶田朋子先生 銀座ケイスキンクリニック院長
美容皮膚科医・医学博士・レーザー専門医・皮膚科専門医。ビューティとアンチエイジングの専門家として様々な媒体で活躍。
出典:『科学と工業』2006年 宮西健次ら こんにゃく芋由来グルコシルセラミドの経口摂取による肌バリア性の向上、『食品と開発』2015年 向井克之 こんにゃくセラミドの肌機能改善機能とその利用

新常識10:1日8gの【大豆タンパク質】で筋肉が増える

大豆たんぱくには運動不足時に発現する筋線維修復阻害物質の働きをブロックし、運動をしなくても筋肉量を増やす作用が。1日の半分を車いすかベッドで過ごす男女計11人に1カ月毎日8gの大豆たんぱく質を摂取する実験では筋力が平均で約40%増加。
教えてくれたのは……二川 健教授 徳島大学宇宙栄養研究センター センター長
徳島大学大学院医歯薬学研究部生体栄養学分野教授。機能性宇宙食の研究開発に携わり、それを様々な分野に応用した研究を進めている。

新常識11:【玄米】は毒じゃない!

玄米に含まれるフィチン酸のキレート作用は、極端に体内のミネラルバランスが悪くない限り問題にならない。そもそも大豆や小麦には玄米より多 くのフィチン酸が。同様にやり玉にあがるアブシジン酸も有害とのエビデンスはなく逆に抗酸化作用も。
教えてくれたのは……工藤あき先生 工藤内科副院長
TVなどメディアで活躍。夫の工藤孝文医師との共著『医師が教える〝デブ腸〞を〝やせ腸〞に変える の法則 美人体質は腸が9割』。
参考文献:日本食品科学工学会 新・食品分析法編集委員会編『新・食品分析法』(光琳)、『天然薬であるアブシジン酸がどのように炎症と戦うか』(バージニア工科大学)

新常識12:【食べる量】を減らすと前以上に太る

摂取カロリーを減らすと消費カロリーも低下するのは様々な実験で証明されています。さらに飢餓状態に置かれた体は満腹ホルモンの出が悪くなり、空腹を刺激するホルモンが多く分泌され、脳の我慢領域が弱まって食欲を我慢しにくい状態に。
教えてくれたのは……ジェイソン・ファン氏
トロント大学医学部卒。2型糖尿病と肥満に特化した治療を行う。近著に『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』(サンマーク出版)がある。

新常識13:【甘酒】は毛穴のたるみを改善する

酒粕と米麹を含む甘酒の継続飲用にて、毛穴たるみ率が有意に減少することをヒト試験で確認。また細胞試験から酒粕成分と米麹成分がコラーゲンを分解する酵素の抑制作用を確認。コラーゲンのネットワークを強固にすると考えられる。

教えてくれたのは……森永製菓
1969年に瓶で、1974年に缶で発売した森永甘酒は日本で一番売れている甘酒。甘酒の健康効果についても研究を進めている。
参考文献:伊藤真理子ら・薬理と治療 46('11)1841(2018)稲垣宏之ら・薬理と治療 46('12)1985(2018)

新常識14:【ヨーグルト】は腸活だけじゃなく肌の保湿効果も!

SC‐ 乳酸菌、コラーゲンペプチド、スフィンゴミエリンの3つの配合成分を含むヨーグルトには紫外線 の刺激から肌を保護するのを助ける機能と肌の潤いを保ち、肌の乾燥を緩和する機能がヒト試験で確認されています。ヨーグルトで紫外線ケアができる時代に。
教えてくれたのは……慶田朋子先生 銀座ケイスキンクリニック院長
最新の美容科学情報を豊富な専門知識をもとに、わかりやすくかみ砕いて説明してくれる美女医。TVや雑誌などでも大活躍。

新常識15:【コラーゲン】は食べても効果がある

コラーゲンを摂取してもすべてがアミノ酸へと分解されてしまうため効果は期待できないのではないかと思われていましたが、コラーゲンの経口摂取により、コラーゲンペプチドが血液、皮膚に届くこと が横浜市立大学との共同研究により確認されました。

教えてくれたのは……ファンケル
ファンケルでは20年以上におよぶコラーゲン研究で低分子の吸収性に優れた安全性の高い美容食品の研究開発を行っている。
参考文献:Oral Ingestion of Collagen Hydrolysate Leads to the Transportation of Highly Concentrated Gly-Pro-Hyp and Its Hydrolyzed Form of Pro-Hyp into the Bloodstream and Skin
2021年『美ST』1月号掲載
撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) モデル/吉村ミキ(LesPros Entertainment) スタイリスト/大塩リエ ヘア・メーク/遊佐こころ(PEACE MONKEY) 取材/佐藤理保子 撮影協力/山田正美 編集/伊達敦子