HEALTH

肌トラブル、花粉、疲労に!オオニシ恭子先生の「お薬スープ」を召し上がれ

「忙しくて料理する時間がない!」「家族に健康的な食事を」。三度のごはんはいつも女性の懸念事項。そんな美ST世代にこそ実践してほしい食養法スープです。美味しくて簡単で体にも働きかけるお薬スープで体を労りましょう!

 

 

\教えてくれたのはこの方/

「やまと薬膳」料理家 オオニシ恭子先生
30年余、ヨーロッパで日本式食養法を普及してきた食のエキスパート。現在は奈良、東京を中心に料理教室やイベントを開催。個々の体質や体調に合わせた食事法の指導も行い、全国へ「やまと薬膳」の普及に奔走する。

 

 

 

***

 

 

季節の変わり目など肌トラブルに

「はと麦とさつま芋のスープ」

 

 

材料(2人分)
はと麦……1/4カップ
さつま芋……100g
レモンの皮(すりおろし)……適量
だし汁(昆布)……2カップ
塩……小さじ1/2
くるみ……4個

 

作り方
① はと麦は3倍量の水に浸して1時間おく。
② 浸けていた水ごと鍋に入れ、中火にかけ、沸騰したら弱火にして15分煮る。
③ 2にだし汁を加えて、ミキサーで軽く砕く(なめらかになるまで攪拌はしない)。
④ 3を鍋に戻し、皮をむかずに1㎝角に切ったさつま芋を加えて10分ほど煮る。
⑤ 塩で味を調えて火を止め、仕上げにレモンの皮のすりおろしを加える。器によそい、フライパンでから煎りしたくるみをすり鉢であたり、トッピングする。

 

\KYOKO’S COMMENT/
美しい健康な肌は栄養バランスのよい食事が基本ですが、肌トラブルに悩まされた時は食物繊維の力を借りて体内の毒素を追い出しましょう。はと麦は古くから漢方薬に取り入れられ、利尿、健胃、美肌、いぼ取りなどに効果があると言われています。さつま芋はビタミンC、Eが多いので、美容と老化防止によく、食物繊維が便秘を防ぎ、でんぷん質がエネルギー源になります。はと麦とさつま芋のコンビは女性の最強コンビ。不飽和脂肪酸やビタミン、ミネラルを多く含むくるみをトッピングすればさらに効果的ですよ。

 

 

 


 

 

風邪や花粉で鼻やのどがつらいときは

「蓮根と葛のスープ」

 

 

材料(2人分)
蓮根(輪切り)……2個(約50g)
大根(輪切り)……2個(約80g)
ごぼう(すりおろし)……60g
梅干し(種を除く)……2個
生姜のおろし汁……約8滴
葛……大さじ2
だし汁(昆布)……2カップ
番茶……小さじ2

作り方
① だし汁と番茶(茶葉をパックに入れ、1カップの水で煮出す)で、蓮根と大根を煮る。
② 1に梅干しを入れ、水少々で溶いた葛を加えてさらに煮る。
③ ごぼう、生姜のおろし汁を加えて混ぜ、器に盛る。

 

\KYOKO’S COMMENT/
粘膜が弱った状態の時によく働くスープです。ごぼうには抗炎症作用の成分が含まれているので炎症が原因の咳や痰を和らげます。蓮根、葛、大根は粘膜を癒し、梅干し、番茶、昆布は粘膜を強める役割を持っています。それでも、まだ鼻やのどがつらければ、生姜の温湿布で顔面を温めるのもおすすめです。皮付きのまますりおろした生姜の搾り汁をお湯に入れ、タオルを浸してから鼻を中心に顔に当てます。食材の薬効は食べるだけでなく直接触れる体への手当てとしても効果を発揮するんですよ。

 

 

 


 

 

多忙な日々の疲れを回復!

 

 

体をしゃっきり

「冬瓜とおろし山芋のスープ」(上)

 

材料(2人分)
冬瓜(賽の目切り)……200g
山芋(すりおろし)……100g
レモン(搾り汁)……1個分
大葉(細切り)……2枚分
だし汁(昆布としいたけ)……2カップ
塩……少々

作り方
① だし汁で冬瓜を煮る。
② レモンの搾り汁と塩を入れて味を調える。
③ 器に汁ごと入れ、おろした山芋をのせて大葉を飾る。

 

 

ほっこり心をほぐす

「小豆のスイーツ」(下)

 

材料(2人分)
小豆……1/2カップ
昆布(3㎝角)……1枚
デーツ……4~5個
水……1 1/2カップ
塩……少々
いちご……2個

作り方
① 小豆と水を鍋に入れ、昆布を加えて強火で蓋をしないで煮る。あくは取り除かず、水がなくなったら1 1/2カップの水を加え、蓋をして弱火で小豆が軟らかくなるまで煮て、昆布を取り除く。
② デーツの種を取り、1に加え、デーツが煮溶けるくらいまで10分程煮る。
③ 2をミキサーにかけ、隠し味に塩を入れる。器によそい、いちごのヘタを除き半分に切って添える。

 

\KYOKO’S COMMENT/
冬瓜はリラックス効果の高い食材。消化がよく活力を増強してくれる山芋と一緒に、塩けの少ない優しい味で仕上げたスープです。レモンのクエン酸、大葉の香りが精神の安定を応援してくれます。また小豆のスイーツは砂糖の代わりにデーツを使用。質のよい甘みでリラックスさせるのも大切です。ストレスや緊張で体は硬くなります。甘みは体を緩める働きがあるので「疲れると甘いものが欲しくなる」のは理にかなっているのです。小豆に含まれるビタミンB₁は脂質をエネルギーに変えるので疲労回復の効果にも期待できます。

 

 

 

2019年『美ST』3月号掲載
撮影/YORICO フードスタイリスト/中山暢子 取材/宇田川みさと 編集/小澤博子 

 

FEATURE

MAGAZINE

一生元気に!自愛ビューティ

肌トラブル、花粉、疲労に!オオニシ恭子先生の「お薬スープ」を召し上がれ

2025年1月号

2024年11月15日発売

FOLLOW US

HOT WORDS

PRESENT & EVENT

Topics本当は怖い<皮脂>の真実【PR】