SKINCARE
きちんとケアをしていても、ある日突然、肌の乾燥はやってきます。肌トラブルの原因の多くはバリア機能が壊れた乾燥からくるんです。しかもニューノーマルな生活を強いられ、肌に不調を感じている人がたくさん!今、見直すべき〝保湿〟ケアを皮膚科医の先生に教わりました。
「健康な肌には主に水と脂質(皮脂)で構成された皮脂膜があり、それがバリアとなって肌は保護されています。この膜が紫外線、花粉といったさまざまな外的刺激から肌を保護し、肌から水分が失われるのを防いでいるのです。水分と皮脂のバランスが崩れることで肌表面のバリアは壊れ、肌トラブルの原因に。冬になると大気の乾燥に加えて、エアコンによっても肌表面の水分が蒸発し、過度な乾燥を引き起こします。ストレスや睡眠不足でもこのバランスは崩れやすいので生活習慣にも注意が必要です」(大島先生)。「バリア機能が健康に働いている肌は、外からの刺激に強く、少しのことではゆらぐことがありません。皮脂は肌に悪いものだと思い込んでいて、過剰にとりすぎてしまう方が多いですが、それはバリア機能を低下させ、乾燥肌を招きます。乾燥が進むとシワや敏感肌などを引き起こし、ハリのある健康な肌を維持できなくなります」(竹尾先生)。肌のバリア機能が正常になると、自分で肌の水分を保持できる肌力がつきます。皮膚の水分保持能力を高めることが現在と未来の美肌の基本です。
「洗顔のしすぎは、汚れだけでなく肌のバリア機能に必要な皮脂もとってしまうので、皮脂を除去しすぎないアイテムで洗顔してください。例えば、最近、乾燥対策に優れたクレンジングバームが出ているので使ってみるといいでしょう」(竹尾先生)。「石鹸には界面活性剤が含まれており、それが肌 表面の汚れをとる助けをします。ただ、長時間肌につけたままにしたり、泡を洗い流すために何度も洗うと、皮脂膜を壊し肌のバリア機能を弱くします。洗い流しも皮脂をとりすぎない冷水、または肌と同じくらいの35〜38度前後のぬるま湯で。そしてメークを落とす際も注意を。クレンジング剤を肌につけてから洗い流すまでの時間は1〜2分程度に済ませること。これで肌への負担がぐん と減ります」(大島先生)。〝落とすこと〟からスキ ンケアが始まることを忘れず、質のいいアイテムを使い、正しい方法で!
「洗顔をすると、皮脂膜や天然保湿因子であるNMFが一緒に流されやすく、水分を肌内部に保持できなくなるため、10分以内に保湿ケアをするのをお勧めします。とくに日頃から肌の乾燥を感じている方は一刻も早く保湿を。なぜなら、乾燥肌の人は、肌のバリア機能が低下している人だからです。肌の水分と皮脂のバランスを整えるようケアをしていけば、バリア機能は少しずつ高まっていきます」(竹尾先生)。特に、湿気がある状態から肌が急激な乾燥にさらされてしまうお風呂上がりには注意を。洗顔後やお風呂上がりには真っ先にスキンケアを、と言われるのにはちゃんと理由があるのです。
「正しい洗顔をした後は、次に使う保湿剤も吟味しましょう。保湿剤は2種類に分けられます。一つは、保湿因子の効果のあるモイスチャライザー、もう一つは皮脂膜としての効果をもつエモリエントです。天然保湿因子の役割を補い、アミノ酸と水分の結合を助け、水分を保持するモイスチャライザーにはヒアルロン酸、ヘパリン類似物質など。また、角質細胞間脂質であるセラミドを補うスキンケア製品もあります。皮脂膜の代わりとして水分の蒸発を防ぐエモリエントの代表的なのが白色ワセリン。乾燥しやすい人は、ヒアルロン酸が配合された製品の後に、白色ワセリンやクリームで蓋をしてください」(大島先生)。皮脂を失った洗顔後の肌は一時的に水と馴染みにくい状態で、肌と次に使うスキンケアの橋渡しをするものが必要になってきます。そのため洗顔直後に導入を促すブースターを使うことも、美ST世代には有効です。
筑波大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院、日本赤十字社医療センターなどを経て、開院。平日は19時半まで、土日診療と、多くの患者さんに向き合っている。
金沢医科大学卒業後、東京医科大学病院皮膚科学教室入局。自分自身の肌トラブルの経験から皮膚科医を目指し、2011年に開院。家族で通う患者さんも多い。
2021年『美ST』3月号掲載
撮影/向山裕信(Vale.) モデル/樹神 ヘア・メーク/辻元俊介(LADONNA) 取材/棚田トモコ 編集/石原晶子
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2025年11月16日(日)23:59まで
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