MAKE UP
美ST ONLINEの私の連載で2020年2月にアップされたディオールのコンシーラーの記事は、今でもアクセス上位に顔を出す根強い人気があります。顔全体に塗ることができるコンシーラーを望んでいた人が、それだけ多かったということ。しかし、最初から全顔を目的にしていたのではなく、「必要」を積みかさねて追究していった結果だったそう。それもまた、化粧品の深く面白いところですね。
ディオールスキン フォーエヴァー スキン コレクト コンシーラー 11㎖ 全7色 各¥4,620(パルファン・クリスチャン・ディオール)。「ディオールスキン フォーエヴァー」ラインのコンシーラーは1代目が2017年に発売され、これが2代目。ファンデーション「ディオール フォーエヴァー フルイド」と同じフォーミュラで作られ、肌の質感を変えることなくセカンドスキンのように自然で高いカバー力を持つ。表情の動きに負けず部分的にも広範囲にも塗れて、仕上がりが長時間キープ。パンジー エキスとローズ フルーツ エキスはじめ、80%のスキンケア成分によって肌を整える。マスク緩み対策のシェイディングもパウダーより自然に仕上がる。顔全体に塗れるコンシーラーとして大ヒットし、2021年3月度において3,476%の売り上げ。2020年4月3日発売。
\ここがすごい/
1:浮かないためには色だけでなく質感を揃える
2:コンプレックスに繫がらず、前向きにメークできる
3:ファンデと同じ組成、80%スキンケア成分で全顔OK
肌の悩みを隠すベースメークは1928年リディア・オリリー夫人によるカバーマーク誕生から始まります。いわゆる「コンシーラー」が一般化したのは、アメリカで1954年にマックスファクターが「イレース(Erase=消す)」というクマやシミ隠し専用の製品を発売してから。化粧品の発展と流行はハリウッドから多大な影響を受けており、1937年に同社から初の水溶性ファンデーション「パンケーキ」が登場した時はのっぺりとした蝋人形のような肌作りでしたが、1950年にはナチュラルルックとなったハリウッドメークの流行によって、肌全体は薄めに、悩みだけを隠すという方法に人気が集まりました。
日本ではドイツの老舗舞台化粧品会社であるクリオランなどプロユース製品を美容通が使っていた時代を経て1990年前後から認知度が上がり、1993年にYSLの「ラディアントタッチ」が上陸して身近な存在に。2003年発行の別冊『JJコスメブック』にはリキッド、ソリッド、スティック、ペンシル、パレットなど76個ものコンシーラーの試しづけ企画があるほど欠かせないアイテムとなりました。その頃の製品で印象深いのは、資生堂のパレット「インウイジエンハンサー」やクレ・ド・ポーボーテのスティック「コレクチュールヴィサージュ」に加え、昔からクマに悩んでいた私はディオールの「アイティセルヌペルフェクトゥール」というチューブのリキッドコンシーラーを、慎重に薄~く3度重ね塗りしていました。
その後もコンシーラーは進化を続け、ついに昨年4月に出た「ディオールスキンフォーエヴァースキンコレクトコンシーラー」はビッグバンとなりました。だってこのコンシーラーは顔全体に塗ることができるんですよ。今、私はこれ一択。マスク生活真っ只中だからファンデなしで広範囲に塗っています。マスクにもつきにくく、ひと塗りで自然にきちんとカバーでき、乾燥や閉塞感もなく、スキンケア効果も相まって手放せない一品に。
成功の理由は、〝発想の転換〟です。コンシーラーについて回る悩みをピンポイントで隠すというコンプレックスを払拭しよう、というマインドの転換。さらに、コンシーラーを選ぶポイントは色選びと言われますが、実は同時に質感が重要だという常識の転換。そのためにディオールが選んだのは、ファンデーションと同じフォーミュラでコンシーラーを作ることでした。
時間が経つとファンデは皮脂で肌に馴染んでくるのにコンシーラーだけセメントのように残ったり、ファンデでツヤ肌に仕上げたのにコンシーラー部分はマットだったり、シミは隠れているのに違和感があったのは、ファンデとの関係を考えなかったためです。この製品はファンデーション「ディオールフォーエヴァーフルイド」と同じポリマーを使用し、同じ組成を保っています。そこにピグメントを6%増やすことでカバー力をアップして、肌の質感を損なわずにカバーできるようにしました。また、揮発性オイルと柔軟に伸縮するフィルム形成ポリマーのバランスに優れており、密着しながらも快適なつけ心地で、24時間仕上がりが持続します。
また、特筆すべきことは80%がスキンケア成分であること。配合されているパンジーエキスは、アクアポリン生成を促して水分循環を活性させ、ヒアルロン酸を生成促進します。また、ローズフルーツエキスは抗酸化作用が高く、毛穴の引き締めとオイルコントロール効果を持っています。使ったほうが美肌になると言えるほどスキンケアファンデと同等のコンシーラー。だからこそ、密閉感や圧迫感、毛穴落ち、シワへの入り込み、乾燥、時間が経つとくすみやシワが浮き出る現象なしに、長時間、全顔に塗ることができるのです。
ディオールは、別人のような美しさではなくその人自身の美しさを輝かせる、という価値観で化粧品を創っています。ピーター・フィリップス(ディオールメイクアップ&クリエイティブイメージディレクター)は、よく「クリエイティビティがビューティを超えてはならない」と言うそうです。提供する側の自己満足や作品ではないビューティ、それはあくまでも使う人が中心であり、仕上がりの満足感、使い心地や使い勝手の良さ、後ろめたさがなく化粧品を手に取ることの喜びを意味するのではないでしょうか。この1本のコンシーラーは、まさに使う人を幸せにし、自信に満ちた笑顔にする役割を果たしています。
\使っています♡/
私の肌色は標準色の2Nなので、ずっと2Nを使っていました。しかしディオールのメークさんによると、顔のシミは一段暗い3Nで広範囲にカバーしたほうがいいそう。やってみたら、確かに2Nだけで重ね塗りするよりいっぺんでカバーできました。その後、一番明るい0Nで調整すると、よりナチュラルに。さらにマスクをしている時の目元はツートーン明るくしたほうがいいとレクチャーされて、0Nは目周りにも使用。大きくて広範囲に塗れるアプリケーターでつけてから、指で馴染ませ、スポンジで余分なものを肌に残さないようにフィックスさせます。長年の悩みのクマに関しても、「よく目の周りは動くから薄くつけましょうと言いますが、その部分に悩む人には薄くしたことでカバーできなければ意味がない。このコンシーラーはスキンケア効果が高く、柔軟に伸縮するため、そういう心配がありません」というディオールのメークさんの言葉に納得。今までのコンシーラーには揮発による突っ張り感や、肌の疲労を感じていましたが、この製品にも揮発オイルは入っているのに、それを感じないのも快適です。ちなみに顔全体をディオールではないファンデと合わせても効果は変わりませんでした。写真の2Nは1年間使ってもこんなに残っているのですが、開封したら6カ月が原則だそうです。
30年間ビューティ担当 編集 I
『JJ』時代から美容を担当。スーパーモデルブーム、日本上陸前のM·A·Cをブレイクさせる。愛ある視点で厳しく化粧品を選び、「コスメは感動!」が信条。美ST ONLINEでの連載「30年目のコスメ愛」も好評。
2021年『美ST』7月号掲載
撮影/河野 望 イラストレーション/大沢かずみ 編集・文/石原晶子
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