FEMTECH
ストレスやヘルスケアに敏感な年代でもある40代、50代女性の間で注目を集めつつある「セルフプレジャー」。ストレスケアや美容面へのうれしい作用も期待されています。
そこで、フェムケアなど女性の悩みに対応してきた医師の二宮典子先生、女性向けのプレジャーアイテム®※ブランドirohaの広報・松下実桜さんに、そのメリットやおすすめのアイテムなど、くわしくお話を伺いました。
【INDEX】
セルフプレジャーとは、いわゆる自慰行為(マスターベーション)のこと。ですが、昨今では「リラックスするためのマッサージ」のような目的でとり入れる人も増えています。
「セルフプレジャーに明確な定義はありませんが、irohaでは“自分自身の体を通して、快感や心地よさを探る行為全般”と捉えています。
フェムケア、フェムテックといった言葉が浸透するにつれ、セルフプレジャーをポジティブに捉える女性が増えてきました。パートナーとのスキンシップも大切なものですが、そういった行為とはまた別の方向性で、自分で自分の体を知り労るセルフケアとしても、セルフプレジャーは広まりつつあります」(iroha広報・松下さん)
医師の二宮先生によると、セルフプレジャーには性的快楽が得られるということ以外にも、心と体にさまざまなメリットがあるそうです。
「オーガズムに達すると“幸福ホルモン”と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。オキシトシンには、リラックス効果があるとされ、ストレスケアとして役立つと考えられています。また、ドーパミンやエンドルフィンなど、気分を高めるホルモンも同時に分泌されることがわかっています。すべての人に効果が均一に出るわけではありませんが、“自分の体に向き合う時間“がメンタル面によい影響を与えていると感じる女性は多いようです」(二宮先生)
「全員に快眠効果があるわけではないものの、ある調査では約半数が『オーガズム後に睡眠の質が向上した』と回答しています。さらに、オーガズム後に副交感神経(心身がリラックスモードのときに働く神経)へと切り替わる働きや、ホルモン分泌の変化などが影響していると考えられています。
40代50代は交感神経(心身が活動モードのときに働く神経)が優位になりがちで、“眠れない夜が増える”という声も多い年代。そのため、そんなときの“リラックス法のひとつ”としてセルフプレジャーを取り入れる人もいるようです」(二宮先生)
「尿もれが起こる原因のひとつである骨盤底筋は、オーガズム時に収縮します。
すぐに改善へ結びつくわけではありませんが、骨盤底筋を意識するきっかけとしての作用も期待できそうです。ただし尿もれには多くの原因があるため、気になる症状がある場合は、産婦人科や泌尿器科など専門の医療機関で相談することが大切です」(二宮先生)
以上のメリットの他にも、うれしい効果が期待できるといいます。
「一般的にセルフプレジャーは、リラックスや幸福感に関わるホルモンの分泌と関連があるといわれています。心地よい時間を過ごすことは、心身を前向きな状態へ導くひとつのきっかけになるとも考えられています。自分の身体に触れ、知ることで、異変が起きた際の早期の気づきなどにも繋がります」(iroha広報・松下さん)
セルフプレジャーは、心・体・美容すべてに関わる“総合的なセルフケア”といえそうです。
ひと昔前は「はしたないこと」「恥ずかしいこと」というイメージばかりが強かったセルフプレジャーですが、近年ではフェムテックやフェムケアの浸透に伴い、セルフプレジャーにもポジティブな印象を持つ人が増えています。価値観が大きく変化してきているのです。
株式会社TENGAが行った性意識の調査※2では、全世代の女性の3割以上がセルフプレジャーを「気持ちいい」という前向きなイメージで捉えているという結果に。また、Z世代・ミレニアル世代では約2割が「ストレス解消・リラックスできる」と回答しています。
「コロナ禍でのおうち時間の増加をきっかけに、セルフプレジャーをストレスケアとして取り入れる人が増えたとも言われています」(iroha広報・松下さん)。
「同じく株式会社TENGAによる、セルフプレジャーの頻度についての調査※3では、40代女性の7割以上、50代女性の約5割がセルフプレジャーを年に数回以上行っているという結果が出ています。
さらに『セルフプレジャーの満足度は何で決まるか』を各世代に尋ねた別の調査※4では、40代50代前後にあたるロスジェネ世代・バブル世代では、『セルフプレジャー後に深く眠れる』ことが3位にランクイン。快眠効果を実感している人が一定数いることがわかります。なおロスジェネ世代・バブル世代ともに1位は『自分がしたいときにできること』、2位は『短い時間で終えられること』という結果でした。
加えて同調査では、ロスジェネ世代の7割以上が、プレジャーアイテム®※を使用することで『満足度が上がった』と回答しており、セルフプレジャーにおけるアイテム活用が満足度向上に寄与していることもうかがえます」(iroha広報・松下さん)。
セルフプレジャー用のアイテムに興味はあるけれど、使ったことはないという人は少なくないはず。初心者でも使いやすいプレジャーアイテム®※を、 iroha広報の松下さんに聞きました。
「最近のプレジャーアイテム®※は、安全性や使い心地はもちろん、デザイン性の高いものも多く、“隠すもの”から“自分のために選ぶもの”へと進化しています。irohaでは、あてがうタイプと挿入するタイプがありますが、挿入するタイプのプレジャーアイテム®※は、ジェルとの併用がおすすめです」(松下さん)
98%が水分でできた“つるん”と新感触の使い切りアイテム。「オーラルのようなやさしい刺激で、まずは気軽に試したいという初心者さんにぴったりです」(iroha広報・松下さん)。冷蔵庫で冷やしたり、手のひらで温めたり、温度のアレンジも可能。
コスメのような見た目で持ち歩きやすいコンパクトタイプ。肌あたりはなめらかで刺激もマイルド、防水仕様で丸洗いも可能。「振動の強さを調整しやすく、はじめてのアイテムとしても手にとりやすいアイテムです」(iroha広報・松下さん)。*【水原希子さん共同開発】iroha stick はまなす色 のみ1,850円/税込み。
各アイテムの形状に合わせて“あてがう”“先端を少しだけ挿入する”など、さまざまな使い方ができる。振動は繊細〜パワフル、リズミカルな脈動まで幅広く切り替え可能。肌触りのいいシリコンのさらさら質感で、見た目も可愛らしく日常に馴染むデザイン。
ヘッド部分がしなやかに曲がり、女性の体にそっとフィットする構造。「irohaの挿入アイテムの中でも最もスリムで、指1本分の細さ。圧迫感が少なく、初めての人でも安心して使いやすいサイズ感です。クリニックでは性交痛のケアをサポートするアイテムとして紹介されることも。水原希子さんとのコラボモデルiroha koharu SUIRENも展開中です」(iroha広報・松下さん)。
女性のからだのラインに沿いやすいしなり構造で、挿入がスムーズに感じられるのが特徴。先端が細くしなやかな「MIKAZUKI」、波形の起伏でほどよいボリューム感の「MINAMOZUKI」の2種類。
「肌触りのいいシリコンや独自開発のマシュマロフィリングが使われており、ふんわりソフトでさらりとした心地よさも魅力。挿入系の中でも人気が高いシリーズです」(iroha広報・松下さん)
セルフプレジャーは、特別な道具がなくても、誰でも静かな時間にできるセルフケア。心も体も環境も大きく変化する40代50代だからこそ、自分をいたわる手段の1つとして、前向きにセルフプレジャーをとり入れてみるといいのかもしれません。
「セルフプレジャーは、自分を気持ちよくすることで、喜びを感じること。恥ずかしいことやよくないことではなく、とても自然で大切なことだと捉えてみるのはどうでしょうか? もちろん、自分の性欲を認めることやセルフプレジャーをすることに罪悪感や抵抗感があるという方は、まだまだ少なくありません。プレジャーアイテム®※が日常のアイテムとして浸透していったり、セルフプレジャーがセルフケアの一環であるとの認識が広まっていくことで、より多くの方がポジティブにセルフプレジャーを楽しめるようになるといいと思っています」(iroha広報・松下さん)
「irohaで過去に実施したアンケートによると、保管場所に関しては、収納スペースにしまっている方がほとんどのようです。半数がすぐ手に取れるベッド付近に保管しているという結果でした。さっと使えるところにしまっておくと、気分が盛り上がったときに手間取らずにスムーズに使えていいのではないかと思います」(iroha広報・松下さん)
二宮典子先生
医療法人 心鹿会 理事長。二宮レディースクリニック・海と空クリニック京都駅前・あやこローズクリニック 在籍。日本泌尿器科学会認定専門医・指導医、日本東洋医学会認定漢方専門医、日本性機能学会専門医。わかりやすく女性の悩みに応えるYouTube「ココシカ診療所」も大人気。
松下実桜さん(iroha広報)
株式会社TENGAにて「iroha」「iroha INTIMATE CARE」「iroha Healthcare」の広報を担当。取材対応やPR企画立案などを通じて、女性がセルフプレジャーや性の悩みについて前向きに語れる社会づくりを目指し、情報発信を行っている。
※「プレジャーアイテム」は株式会社TENGAの登録商標です。
※2 出典:月刊TENGA50号
※3 出典:月刊TENGA40号
※4 出典:月刊TENGA51号
取材/星子 編集/根橋明日美 イメージカット/PIXTA
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