【49歳夫の体臭が変化】で妊活にも影響が…10歳年下妻の「夫には言えない」悩み

日本では夫婦の半数以上がセックスレスだといわれています。そんな中で、美容師のパートをする主婦・くみこさん（仮名：39歳）は、化粧品会社勤務の鉄太さん（仮名：49歳）と結婚5年目で「今のところレスではない生活」を送っています。夫婦仲は悪くないそうですが、くみこさんは最近「彼とあまり密着したくない」と思い始めてしまったと話します。

くみこさんと鉄太さんは、元・同じ職場の先輩後輩という関係で結婚5年目。
「夫も美容師でしたが、結婚と同時に転職しました。彼のルックスはサーファー系。若い頃は色黒でかっこよかったので私は長く片思いをしていたんです」
くみこさんが鉄太さんと同じ美容室に入社した頃、鉄太さんには同棲相手がいたそうです。
「出会ったのは10年前くらいで、私のほうからグイグイ押して2回ぐらいさり気なく振られました。でも彼が恋人と別れて落ち込んでいるタイミングでサシ飲みに誘ったら来てくれて、3度目の正直で交際が始まりました」

35歳と44歳で結婚した2人はともに初婚。
「どうしても子供がほしいというわけではありませんでしたが、私はまだ30代半ばだったので『試しに妊活してみる？』とノリで提案しました。夫も『どっちでもいいけどくみこが欲しいなら』と言ってくれ、基礎体温をつけてタイミング法で性交渉をとっています。でも勝手で申し訳ないと思いつつ、最近は私のほうが気が進まなくなっていて……」

くみこさんが惹かれた鉄太さんのルックスは、今でも大きくは変わっていないといいます。
「サーフィンをするので筋肉もあり痩せています。シミやシワは増えてきましたが、それでも私が実年齢より上に見えることもあって、同世代だと思われることが多いんです。天真爛漫で楽観的な性格も昔から全然変わりません。でも、正直に言うと1年くらい前から体臭と口臭がキツくなってきたんです」

鉄太さんは43歳で胃潰瘍の手術を受けており、それも転職理由の一つだったそう。
「その頃から口臭が気になり始めてはいました。さりげなくミントタブレットを渡したり歯磨き粉を変えたりして解決しましたが……。でもアラフィフになってからは、体全体から酸っぱいようなにおいがして。私の嗅覚が過敏なところがあって、それがよくないのかもしれません」
くみこさんはもともと嗅覚が鋭く、アロマテラピーの資格をとったこともあるそうです。
「夫と密着すると〝うっ〟と思うことはあります。もちろん女性にも体臭はありますし人のことは言えないのかもしれません。でも夫が9歳年上ということもあって『お互いさまだし仕方ないよね』とは思えなくて」

前回、鉄太さんから誘われたときは「ちょっと体調が悪い」と躊躇したところ「風邪かな、お大事に」と拍子抜けするほどあっさり身を引いてくれたそうです。
「夫もレスにならないよう気を使ってくれていることはなんとなく察しています。でも今は妊活自体、どうしようかなと……。体臭によって、彼は若く見えても『もうすぐ50歳』だという現実を突きつけられた気分です。子どもが20歳になるまで元気でいてくれるだろうか？と思い悩んでしまって」。
パート主婦のくみこさんは、自分の給料だけで子どもを育てる自信はないといいます。
「美容の世界にいるのでなんとなくまだ若いつもりでいました。でも彼も私も中年なんだと実感しています。彼にもしものことがあっても、1人で子供を育てる覚悟も収入もない私は、妊活をしていい立場なのか……。真剣に考えるようになりました」

それでもくみこさんは、鉄太さんののんびりした性格が好きで、夫婦としては続けていきたいそう。
「もし私が無邪気に『おじさんくさい！』って言っても『おじさんだもん』と明るく返してくれるかもしれません。でも彼がもし傷ついたらと思うとやっぱり言えませんね。最近では妊活はともかく仲のいい夫婦でいたいと思って、ボディソープを共有しはじめました」

くみこさんは、男女共有のデオドラント効果が高いボディソープを「一緒に使おう」と勧めたものの、鉄太さんはたまにしか使っていないようだといいます。
「前のボディソープも残っているし、減り具合を見ても新しい方を毎回使っている感じはないですね。次は、お客さんの歯科医師の先生のクリニックでクリーニングキャンペーンをやっていたので、誘ってみようと思います。そんなことをしているうちに、私の方が体臭が強くなったり、嗅覚も衰えるかもしれませんが。それはそれでいいとして、今はレスや妊活うんぬんより、目先の体臭問題を解決するつもりです。子供以前に、夫婦円満が大前提かなと思えてきたので……」

※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文／星子　編集／根橋明日美　イメージ写真／PIXTA