FEMTECH
日本では夫婦の半数以上がセックスレスだといわれています。そんななか、ピアノ講師の早紀江さん(仮名・47歳)と、大手メーカー勤務のしゅうさん(仮名・45歳)は、結婚15年2児の親ながらも「年に数回は性交渉がある」夫婦。頻度は少ないものの、それでも“完全なレス”にならない理由を、早紀江さんは「お互い気を使っているからじゃないですかね?」と分析します。
【INDEX】
早紀江さんとしゅうさんは、ともに子供の頃からプロテスタント教会に通い、クリスチャン家庭で育った同士。
「同じミッションスクールの先輩後輩ですが、大学生になるまで知り合う機会はありませんでした。大学のサークルのボランティア活動で出会ったんです。後から彼にも聞きましたが、当時からお互いに好感をもっていたみたいです。でもそのときは交際には発展せず、社会人になって同じ教会の友人が開いてくれた食事会で再会しました。友人は半ばお見合いのつもりだったようで、私の理想を伝えていたので、ぴったりの彼が来てびっくりしました」
2人はほどなく交際を開始。数ヵ月後には結婚の話が出ていました。
両家への挨拶を済ませいよいよ結婚へ、というタイミングで2人が受けたのは「婚前カウンセリング」。
「婚前カウンセリングといえば、ハリウッドセレブが婚前契約で離婚の慰謝料を決める…みたいなイメージを持っていました。でも友だちに『受けておいたほうがいいよ』とすすめられて行ってみたら、もっと地に足のついた内容でした」
担当カウンセラーも穏やかな人で、和やかな雰囲気でカウンセリングは進んだといいます。
「実家との距離感、家計の負担、欲しい子供の人数、性交渉の頻度まで話し合って書面にしました。ほかにも『どんな家に住みたいか』『家事はどう分担するか』『海外転勤の時の仕事は』『不妊治療にいくらまでかけるか』など、生活感のある話ばかり。“決めても破られることもある前提”なんですが、ある程度の道筋があると不安が減りますよね」
仲間を招いたアットホームな挙式を経て、2人の結婚生活はスタート。
「子どもは、お互いの収入や私の持病を加味して1人の予定でしたが、思いがけず年子で男の子が誕生。アラサーの私たちはもう大忙しでした。さらに夫のドイツ転勤に3年間ついていったので、正社員の仕事を辞めることに。帰国後はピアノスクールの講師のパートを始めました。あの頃の記憶はあまりありません。それくらい忙しかったんです」
それでも2人には、婚前カウンセリングで決めた“ゆるいルール”がありました。
「『月に1回は2人で食事』『3ヵ月に1度は婚前契約書のアップデート』『半年に1度は泊まりでのデート(性交渉も途切れないように)』などです。全部は守れなくても、ざっくりと続けていました」
特に年子育児時代は、早紀江さん自身が“完全におかあちゃんモード”。
「正直、気を抜けばすぐにセックスレスになっていたと思います。だけど、計画表があって“やるべきこととして予定に入っている”と、自動的にルーティンになるんです。結果的に性交渉も細く続き、男女としてのつながりが完全に切れずにすみました」
早紀江さんとしゅうさんは、子どもの前でもある程度はスキンシップを取っています。
「手をつなぐ、いってらっしゃいの軽いハグ、頬にキス…そのくらいですが、ママ友に『本当に仲が良いですね』と驚かれたり。息子も小学校高学年くらいになると苦笑い状態でしたね」
とはいえ、ロマンチックというより習慣に近いのだとか。
「夫は帰国子女だからか、実のお母さんともそんな感じなんです。私自身、海外在住経験は夫の転勤時の3年だけで生粋の日本人なので、驚く人の気持ちも分かります。でも当人にとっては“ただのルーティン”。もちろん、好きだからこそできることではあるけれど、そこまで深い意味はないんです」
「ただし…」と、早紀江さんは続けます。
「触れることで脳が“とても大事な人”と認識してくれるのか、ケンカをしても長引きません。たまの性交渉も、毎日のスキンシップも、意識してルーティンに組み込めば生活の一部。意味がないように見える小さなことでも『続けることで意味が出てくる』と思っているので、家族に苦笑されながらも軽いスキンシップから日常に組み込んでいます」
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
HAIR
PR
PEOPLE
PR
HAIR
PR
SKINCARE
PR
SKINCARE
PR
SKINCARE
PR
SKINCARE
PR
2026年1月16日(金)23:59まで
2026年1月16日(金)23:59まで
2025年12月16日(火)23:59まで
2025年12月16日(火)23:59まで
2025年12月16日(火)23:59まで