HEALTH
最近何だか全身や顔、首周りがかゆい。乾燥対策だけじゃ治らない生活習慣や、年齢や体質、更年期、ストレスなどが原因のかゆみもありました。あなたの「かゆい」についての疑問にお答えします!
一日中かゆいわけじゃないけど、ムズムズ、チクチク、突然襲ってくるかゆみの不快を解決しましょう。
更年期に差しかかると、エストロゲンが減ってホルモンバランスが崩れることで肌が乾燥し、外からの刺激に対して敏感になってきます。かゆみを引き起こすのは「ヒスタミン」という化学物質。これが様々な要因でたくさん皮膚の中で分泌されるとかゆみがあらわれてきます。要因は、食事、薬、細菌などの微生物、紫外線、乾燥、ストレス、温度差、湿度、ホルモン、血流障害、肝臓病などの内臓疾患などがあり、多岐にわたります。
乾燥によるかゆみは、足のすね、肩、腰、太もも、腕など、もともと皮脂腺が少ない部位に起こりやすく、汗でかゆみが出やすい部分は、前髪や首の後ろの生え際、デコルテ、汗が溜まりやすいひじの内側や膝の裏側など。
外的要因は、原因物質が触れたところだけ症状が出るのに対して、内的要因は全身にあらわれます。内臓などに重い病気が潜んでいる場合もあるので、原因の特定が難しいかゆみは受診をお勧めします。
汗は90%が水分で、残りの10%に塩素や尿酸、乳酸が含まれています。水分が蒸発して残りの物質の濃度が濃くなると、皮膚に刺激となってアレルギーを引き起こすことがあります。
加齢による皮脂分泌の減少で肌が乾燥するとあらわれる「皮脂欠乏性湿疹」という皮膚病や、ホルモンバランスの乱れ、洗いすぎなどによって体にかゆみを感じることが多くなります。40代のかゆみはまず、乾燥に対する対策が必要です。
山梨大学皮膚科学教室、トロント大学病理学教室を経て1998年六本木に赤須医院を開設。臨床経験と美容に精通したきめ細やかな診療が定評。
漢方では「皮膚は内臓の鏡」と考えられています。更年期になると陰陽(エネルギー)のバランスが崩れて血のめぐりが悪くなり、皮膚に栄養や潤いが行き届かずかゆみが生じます。血流をよくする漢方薬やツボを刺激するのも効果的です。
中国の遼寧中医薬大学、天津医科大学で臨床、鍼灸、西洋医学を学び日本で国家資格を取得。2012年東洋鍼灸研究院 一心堂開設。2021年1月漢方薬局開業予定。
2021年『美ST』2月号掲載
撮影/五十嵐 洋 イラスト/大橋明子 取材/浦﨑かおり 編集/佐久間朋子
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2024年12月16日(月)23:59まで
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