黒木瞳さん（64歳）「都市伝説じゃなくて『本当です』」と語る意外な一面!?

これまで何度も『美ST』にご登場いただいている俳優の黒木 瞳さんですが、年齢を重ねるごとにますます輝きを増し、その可愛さは驚異的！ 昨年からジムデビューし、今までやろうと思ってもみなかったことに挑戦し続けているのは、健全な心と体で年齢を重ねていきたいからだと語ります。

4年間伸ばし続けた髪をバッサリ切って、ヘアドネーションしたのが2年前。今、3度目に向けて、髪を伸ばしているところです。NPO法人「JHD＆C（ジャーダック）」代表理事の美容師の方から、病気で髪を失ったり、もともと髪がない18歳以下の子どもたちに、寄付された髪をウイッグにして無料で届けていると聞いたとき、素晴らしいことをしていらっしゃると共感しました。カットした髪の毛を捨てるのがもったいなくて、何かできないか、というところが始まりだったそうで、私には何ができるだろうと考えたら、髪を伸ばすだけでどなたかのお役に立てるのならと思って。

ただ、理事の方がおっしゃるには、真逆ではありますが、ウイッグをかぶらなくても白い目で見られない世界を作ることが最終目的だそう。一度目は寄付できたとしても、継続してやっていこうと思えたのは、彼のそんな強い想いがあったからです。小学生や中学生の男の子が髪を伸ばしていると「男のくせに」と言われがちですが、そういう声が減って、今、長髪の男の子が増えているそうです。ヘアドネの認知度が少しでも広まっていけばいいですね。

昨年1月にジムデビューしました。前年の暮れに、フィジークの大会で優勝した方と対談し、その方の筋肉がとてもキレイなんです。どうしてそんな筋肉を作れるのですか？ と質問したら、「体をデザインすればいいんですよ」とおっしゃったんです。私は筋肉も体幹もない。人生をデザインしても、体をデザインするなんて思ってもみなくて、やってみようと思いました。大抵やる気モードは72時間以内っていうでしょ。そこで思いついたのが俳優仲間の高橋克典さん。3カ月のトレーニングでゴルフのスコアが100を切ったと聞いていたので、即、「どこかジムを紹介してくれない？」と連絡したら、「探してあげる」と言われた5分後に電話が来て、「明日行こう」ってついてきてくれました。

理想とする体をお伝えし、体験後、パーソナルトレーナーとともにスタート。今も週2回のペースで1時間のトレーニングを受けています。理想は体幹が整い、細いけど筋力がついた四肢。長年続けているタップダンスは、ふくらはぎには筋肉がつきますが、上半身にはつきません。腹直筋、腸腰筋から鍛え始め、1年経って体の変化を感じています。体脂肪が4％落ちました。また、9月にステージに立ったとき、普段ならよろけやすい場面でしっかり安定。悩んでいた腰痛も明らかに軽減。何歳であっても筋肉はつくことを実感しました。たとえ70歳でも、筋トレをしていない40代より筋肉量が多いそうです。体は噓をつかないですね。そして体が変わることで、顔つきも気持ちも変わったなと思うんですよ。体の正直さを実感して、内転筋を鍛えられる乗馬も始めました。

一方で、筋肉を落とさないようにプロテインを飲み、朝ごはんに良質なたんぱく質を摂取、かつ無添加のレトルトスープを飲んでいます。夕飯は家族分は作りますが、私は大抵おつまみ程度。血糖値が上がらないよう野菜から食べ始めることも死守しています。でも、チキンラーメンが食べたくなれば食べています。都市伝説だと言われている「パジャマにコートを羽織ってコンビニにチキンラーメンを買いに行った」は本当です（笑）。インスタント麺愛好家の大山即席斎さんからじゃがいものでんぷんで作ったカムジャ麺をいただいたことがあって、韓流ドラマのようにお鍋のまま食べるのを真似したくて、1回きりですがやってみました。もちもちして本当に美味しかった。

スキンケアは朝風呂派で長湯をしながらのシートパックと、ノー洗顔は変わっていません。肌で気になる箇所はありますが、悩みはなくて、この方法が私には合っています。相変わらずスキンケアに長時間かけることはしません。メイクも日焼け止めをつけたら、ファンデをとんとん、シャドウをさっとつけ、眉とチークをぽんぽんとやって以上！ 5分ですね。ラクしよう！ がポリシーです（笑）。

2025年『美ST』3月号掲載
撮影／枦木 功　ヘア・メイク／座間亜希子（マービィ）　スタイリスト／後藤仁子　取材・文／安田真里