HEALTH

第16回 「オクラ」

毎日のように野菜を見て、触って、感じた事実を基に、独自の野菜の見方・食べ方を確立してきた内田 悟さん。これまでの常識を覆すような、新たな野菜の魅力に出合える連載です。第16回のテーマは、走りの「オクラ」です。

 

[オクラ] 原産地はアフリカ北東部で、古くからエジプトで栽培されていたというオクラ。日本では沖縄、鹿児島、高知など、主に暖かい地方で栽培されている。一般的にオクラとして売られているのは若い実の部分で(花は「花オクラ」として売られる)、ネバネバとした食感が特徴。走りは水分が多く柔らかく、名残りになると皮が厚く種も大きくなり、風味も強くなる。ちなみにオクラという名は英語のokraから。

 

オクラの目利きどころ

 

 

1.ヘタの周囲を削り取る。2.塩をまぶし、やさしくこすって産毛を取る。3.表面に数カ所穴を開けておくと、茹でたあと身がしぼ まない。4.沸騰した湯で1分前後茹で、ざるに上げて冷ます。
 

熱帯生まれの
ネバネバパワーで
夏を乗り切る

 

 夏場が旬のオクラは、夏バテ予防にもってこいの野菜。ネバネバ成分のペクチンには、整腸作用、コレステロールを下げる作用があり、ムチンはタンパク質の消化吸収を助けてくれます。

「切り方によってネバネバ度は変わるので、その強弱を楽しんで。下処理に少し手をかけるだけで、味わいがグンと増しますから、ここでぜひ覚えて、おいしいオクラで滋養をつけてください。今回ご紹介するのは、切り方、調理法の異なる3つのレシピ。斜め切りにしたかき揚げは、カレー粉入りの衣で少しスパイシーに仕上げました。オクラは暑い地域の野菜だから、スパイスを利かせたエスニック料理にもよく合うんですよ。また、オクラを丸ごと使った和え物は、梅干しと新しょうがを利かせてさっぱりと。丸ごとならではの、さっくりとした歯応えが楽しめます。刻んだオクラをたっぷりとのせたそうめんは、夏バテ時におすすめ。だるさを一気に吹き飛ばしてくれます」(内田さん)

1955年、北海道生まれ。2005年にレストラン専門青果店「築地御厨」創業。本業のかたわら、2007年より一般消費者を対象に「やさい塾」を開講。http://www.yasaijyuku.com

 

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一生元気に!自愛ビューティ

第16回 「オクラ」

2025年1月号

2024年11月15日発売

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