HEALTH

第15回 「パプリカ」

毎日のように野菜を見て、触って、感じた事実を基に、独自の野菜の見方・食べ方を確立してきた内田 悟さん。これまでの常識を覆すような、新たな野菜の魅力に出合える連載です。第15回のテーマは、走りの「パプリカ」です。

 

[パプリカ] パプリカは、ピーマン、しし唐、甘唐辛子などと同属 の、南米産の唐辛子を品種改良した野菜。親は同じとはいえ、パプリカはほかのものより肉厚で大型、フルーティな甘みがあり、苦みは少なく食べやすい。パプリカにせよピーマンにせよ、一年中スーパーに並んでいるが、本来の旬は夏。走りはみずみずしく柔らかいので、サラダなど生食もおすすめ。名残りに近づくにつれて風味と甘みが増してくる。

 

パプリカの目利きどころ

 

 

生で使う場合はアク抜きを縦に細切りにして塩をふり、ざっと混ぜて5〜6分置く。ややしんなりとしてきたら水にくぐらせ、水けを切って軽く絞る。
 

カラフルでフルーティ。
宝石のようなパプリカは
油調理が基本です

 

 カラフルな夏野菜のなかでも、ひときわピカピカと輝く、パプリカ。ビタミンCは、一般的なピーマンの約2倍、ビタミンEは約5倍。赤い色素成分のカプサンチンは、強力な抗酸化作用があり、紫外線などのダメージから体をプロテクトしてくれます。

「6月を境に、野菜の世界は完全に“夏”になりますが、その先頭を行くのが、パプリカなど唐辛子の仲間たち。走りはジューシーで柔らかいから、ぜひサラダで。縦に細く切って、ドレッシングで食べてみてください。旬を通して言えるのは、油を使った調理に向くということ。オイルマリネ、油炒めも最高です。逆に難しいのは、油を使わない煮物や、蒸し物。こうした基本を覚えておけば、最小限の調味料だけで、十分美味しく食べられます。今回ご紹介するオレンジ風味のスープや、パプリカをたっぷりと味わう煮込みは、蒸し暑さを吹き飛ばすような、さわやかな味わい。季節の恵みを堪能してください」(内田さん)

1955年、北海道生まれ。2005年にレストラン専門青果店「築地御厨」創業。本業のかたわら、2007年より一般消費者を対象に「やさい塾」を開講。http://www.yasaijyuku.com

 

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一生元気に!自愛ビューティ

第15回 「パプリカ」

2025年1月号

2024年11月15日発売

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