HEALTH

第9回 「きのこ」

毎日のように野菜を見て、触って、感じた事実を基に、独自の野菜の見方・食べ方を確立してきた内田 悟さん。これまでの常識を覆すような、新たな野菜の魅力に出合える連載です。第9回のテーマは、今が盛りの「きのこ」です。

 

[きのこ] 食用されるきのこは、世界に約1,000種類。うち栽培品種は20種類ほどで、スーパーなどで見かけるものの多くは、栽培品種。最低気温が17℃を下回る9月ごろから、活発に成長しはじめるものが多い。きのこの王様、松茸をはじめ、椎茸、しめじ、舞茸、マッシュルーム、えのき茸など、多種多様なきのこの香りや食感、旨みを合わせて楽しみたい。ただし、菌類の常食は体に負担がかかるので、食べ過ぎに注意。

 

きのこの目利きどころ

 

 

天日に2~3日干して旨みを凝縮空気が乾燥した晴天の日を選んでトライ。干すことで水分が抜け、旨みが凝縮する。ただし、ぬめりのあるきのこは不向き。
 

多彩なきのこの食感、
旨みのグラデーションに五感がフル回転!

 

 豊かな旨みと食感を持つ秋の味覚、きのこ。ビタミンB₁、B₂、カリウムなどの微量栄養素や食物繊維、免疫力を高めるグルカンなどにも恵まれた、ヘルシー食材です。

「きのこは風味が命。だから『買ったその日に食べる』『洗わない』のが基本です。旨みの素になるアミノ酸の種類は、きのこによって異なるので、数種類を合わせて調理すると、より深い味わいになりますよ。」

「今回ご紹介するメニューでも、それぞれ4〜5種類のきのこを使っていますが、コンフィには、マッシュルームのようにカサがコロンとしたもの、グラタンには舞茸のようにカサが広がったものを使い、それぞれの食感、旨みを活かしました。コンフィは、そのままワインのつまみにしてもいいし、その〝きのこオイル〞を、ドレッシングやパスタに使っても。グラタンは、プリッとソテーしたきのこと、ナツメグを効かせたポテトが最高にマッチ。メインディッシュ級の食べ応えを楽しんでください」

1955年、北海道生まれ。2005年にレストラン専門青果店「築地御厨」創業。本業のかたわら、2007年より一般消費者を対象に「やさい塾」を開講。http://www.yasaijyuku.com

 

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第9回 「きのこ」

2025年1月号

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