HEALTH

第8回 「じゃがいも」

毎日のように野菜を見て、触って、感じた事実を基に、独自の野菜の見方・食べ方を確立してきた内田 悟さん。これまでの常識を覆すような、新たな野菜の魅力に出合える連載です。第8回のテーマは、走りの「じゃがいも」です。

 

[じゃがいも] 原産は南米アンデス高原で、国内の主な産地は北海道。男爵、メークインの2大品種のほか、最近では、鮮やかな黄色とねっとりとした食感が特徴の「インカのめざめ」、男爵から品種改良された、ホクホクとして香りのいい「キタアカリ」なども、スーパーなどで見かけるようになった。いずれも、走りは水分が多く淡白。盛り、名残りと季節が進むに従って水分が減り、デンプン質が増えて甘みが増す。
 

じゃがいもの目利きどころ

 

水にさらして変色を防ぐ皮をむいてそのまま放置すると酸化で変色するので、かぶるくらいの水に10分ほど浸けて。浸けすぎると必要以上にデンプンが流れ出してしまうので、注意。
 

煮立てずゆっくり、じっくり茹でて、
じゃがいも本来の甘みを引き出す

 

 じゃがいもの主成分は、いわずと知れたデンプン。昔から主食として食べている国も多い、エネルギー効率のいい食材です。代謝をサポートするカリウムのほか、繊維に守られ加熱に強いビタミンCも豊富。夏の疲れがドッと出やすい、今の季節の体を立て直し、秋、冬の体へとシフトチェンジするのに役立ちます。

「調理のポイントは、デンプンのコントロール。低温でゆっくり茹でると、デンプンが十分に糖化するので、ほっくり甘くなります。グラグラ煮立てて茹でたものと食べ比べれば、その差は歴然。ぜひ試してみてください。」

「今回作った、じゃがいもパスタは、炒めたじゃがいもとパスタのコントラストを楽しむ一品。Wポテトサラダは2種類のじゃがいもを使い、マスタードを効かせた大人の味。じゃがいもと少量の玉ねぎを一緒に茹でてからマッシュすると、粉っぽさのない滑らかな口当たりになります。この方法は、コロッケにも応用できますよ」

1955年、北海道生まれ。2005年にレストラン専門青果店「築地御厨」創業。本業のかたわら、2007年より一般消費者を対象に「やさい塾」を開講。http://www.yasaijyuku.com

 

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一生元気に!自愛ビューティ

第8回 「じゃがいも」

2025年1月号

2024年11月15日発売

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