HEALTH
「痛みやせきはないけれどなんとなく喉がスッキリしない」「飲み込むときに違和感がある」などの悩みを抱えていませんか? こうした喉の違和感には、ストレスやホルモンバランスの変化が関係している可能性があります。「喉のつかえ感」の原因をひもときながら、今日から実践できるセルフケア方法を紹介していきます。
なんとなく喉になにかが詰まっているような感覚があると、食事や会話の際につい気になってしまうもの。こうした喉のつかえ感がなぜ起こるのか、主な原因を解説します。
仕事や家事、育児など、日々の忙しさのなかで、私たちは気づかないうちに多くのストレスを抱えがちです。このストレスが、喉の違和感を引き起こす一因として挙げられます。
ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、喉周辺の筋肉が過剰に緊張します。これにより「咽喉頭異常感症」につながる可能性があります。
咽喉頭異常感症は、喉に何も詰まっておらず、病気もないにもかかわらず、喉に異物があるような切迫感を覚えるのが特徴です。特に女性に多く見られる症状で、50代前後の女性に多いといわれています。
喉のつかえ感は、口や喉の乾燥とも深く関係しています。
唾液は、食べ物をスムーズに飲み込むだけでなく、喉の粘膜を潤して保護する役割も果たしています。しかし、女性の場合、更年期に女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、唾液の分泌量が減少してドライマウスになりやすくなるのです。唾液が少なくなることで、喉の粘膜が乾きやすくなり、異物感やつかえ感につながります。
喉のつかえ感が長期間続く場合や、胸焼け、声のかすれ、飲み込みづらさなど他の症状を伴う場合には、逆流性食道炎やポリープ、副鼻腔炎などの病気が関係していることもあります。特に逆流性食道炎は、胃酸が逆流して喉の炎症や違和感を引き起こしやすい病気です。
日常的に不快感を感じている場合は、単なる疲れや年齢のせいにせず、体からのサインとして丁寧に向き合っていくことが大切です。
喉の違和感が一時的なものであれば、セルフケアで様子を見るという選択もあります。しかし以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
・飲み込みにくさや痛みがある
・声がかすれる
・胸やけや胃の不快感がある
・体重減少や食欲不振がある
これらの症状がある場合、何らかの病気が隠れている可能性もあるため、放置せずに耳鼻咽喉科や内科で相談しましょう。
病気ではないけれど喉のつかえ感が続いているという場合、セルフケアで症状を緩和できる可能性があります。
喉の違和感を軽減する第一歩は、ストレスを発散して心の緊張を緩めること。ウォーキングやヨガなどの軽い運動をしたり、自然の中を散策してリフレッシュしたりする時間を意識的に取り入れてみてください。会話や笑いも心をゆるめる働きがあります。
また、深呼吸や腹式呼吸も効果的です。呼吸は自律神経と深く関わっており、ゆっくりとした呼吸を繰り返すことで、心身をリラックスさせ自律神経を整える効果が期待できます。
日中こまめに水分をとって喉を潤し、乾燥を防ぐことも喉のつかえ感の緩和に役立ちます。
特に空気が乾燥しやすい季節や、エアコンの使用中は喉が乾燥しやすいため、意識して水分補給をしましょう。ただし、冷たい飲み物は喉を刺激するため、白湯やハーブティーなどの温かい飲み物がおすすめ。
また、室内では加湿器を活用したり、外出時にはマスクを着用したりすることで喉の保湿をサポートできます。
食事からのケアも、喉の健康を保つ大切な手段です。例えば、はちみつには高い保湿力があり、喉をしっとりと潤してくれます。紅茶や白湯に少し加えるだけで、簡単に喉ケアができます。
また、梨や大根など水分を豊富に含んだ野菜や果物もおすすめ。体の熱を冷ましつつ、潤いを与える働きがあるとされ、乾燥による喉の不快感を和らげてくれます。
香辛料やアルコール、コーヒーなどの刺激物は喉に負担をかけることがあります。また、体を過度に温める食材は一時的に代謝を上げますが、同時に汗や尿などによって水分が排出され、喉の乾燥を助長する原因にもなりかねません。
喉に刺激を与える食材は避け、喉を潤す作用のあるものや喉越しのいいものを選びましょう。
喉のつかえ感には、漢方の視点からのアプローチも効果的です。漢方医学では、喉のつかえ感は「気(き:生命活動のためのエネルギー)」が滞ることで起こると考えます。そのため、「気」の巡りを整える働きのある漢方薬を選びます。
具体的には「気の巡りをよくして喉の異物感を改善する」「水分代謝を整えて喉に潤いを与える」「喉の炎症を抑える」などの働きがある漢方薬がおすすめです。
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
「気」の巡りをよくして精神の緊張を緩め、ストレスや緊張による喉や胸のつまり感を改善する漢方薬です。精神不安やイライラ、不眠などにも用いられます。
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
喉や呼吸器などの粘膜に潤いを与え、咳や口の中の乾燥からくる炎症を改善する漢方薬です。痰があまり絡まない乾いた咳や、喉の乾燥などにも用いられます。
漢方薬は植物や鉱物などの自然由来の生薬でできているため、西洋薬よりも副作用が少ないとされています。しかし、体質や症状に合わないものを服用すると、思わぬ副作用が出る可能性も。漢方薬を選ぶ際には、漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談しましょう。
教えてくれたのは…あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子さん
編集/根橋明日美 写真/PIXTAほか
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