HEALTH
夜中に突然ふくらはぎが強くつり、痛みで飛び起きることはありませんか? 実は、冬はこむら返りが起きやすい季節。こむら返りが何度も続くと、睡眠の質が悪くなり、生活全体の質にも影響する可能性があります。こむら返りを防ぐために、原因や対処法を紹介します。
こむら返りは、何らかの原因により脳から筋肉へ送られる信号が乱れ、筋肉が急激に収縮することで起こります。詳しい原因について見ていきましょう。
通常、筋肉は血液によって酸素や栄養を受け取ることで正常な機能を保っています。しかし、冷えや長時間同じ姿勢を続けることなどによって筋肉がこわばると、血管の柔軟性も低下して血流が滞りやすくなります。
これにより、血行が悪くなって筋肉に十分な酸素や栄養が運ばれなくなり、筋肉の機能が低下して筋肉の収縮が起こりやすくなるのです。
特に、冬場は体が冷えやすく、暖房の効いた室内でも足下だけが冷えて血行不良になりやすくなります。
水分不足もこむら返りにつながる要因の一つ。体内の水分が不足すると、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどのミネラルバランスが乱れてしまいます。その結果、筋肉に脳からの信号がうまく伝わらなくなり、こむら返りが起こりやすくなるのです。
冬は喉の渇きを感じにくく水分摂取が減りがちで、気づかないうちに脱水気味になるため注意が必要です。また、入浴や睡眠中は意外と汗をかくため、就寝前や起床時の水分不足がこむら返りを誘発することもあります。
こむら返りが起こったときは、つった足の筋肉を伸ばして収縮を緩めることが大切です。つった足をゆっくり伸ばし、足の指をつかんで体の方に引き寄せるようにすると、縮んだふくらはぎの筋肉が伸びて痛みが軽減します。
急に強く引っ張るとかえって痛みを強めるため、息を吐きながらゆっくり行うのがポイント。痛みが落ち着いたらふくらはぎを優しくマッサージし、血行を促しましょう。無理に筋肉を伸ばしたり叩いたりせず、ゆっくりほぐすことが大切です。
ここからは、こむら返りを起こしにくい体作りのための具体的なセルフケアを紹介します。
外出時は足首を温める靴下を選んだり、室内では膝掛けを使ったりして下半身を冷やさない工夫をしましょう。湯たんぽで寝具を温めたり、温熱シートを活用したりすると、睡眠中のこむら返りを防ぎやすくなります。
また、入浴で体をしっかり温めるのも効果的。湯船に浸かることで筋肉のこわばりが和らいで血行が促進されるため、夜間のこむら返り予防につながります。
水分不足はミネラルバランスの乱れにつながるため、冬の間もこまめな水分補給を心がけましょう。特に、起床時や就寝前、入浴後などは脱水が進みやすいため意識的に水を飲むことが大切です。また、日中も喉の渇きを感じる前に少しずつ水を飲むことが、こむら返り予防に役立ちます。
お酒やカフェインを含むコーヒーや緑茶などは利尿作用があり、かえって体の水分を奪うことがあるため、カフェインを含まない黒豆茶や麦茶などのお茶や白湯などを取り入れるとよいでしょう。
ふくらはぎの筋肉が硬いとこむら返りが起こりやすくなるため、日々のストレッチで柔軟性を高めておくことが重要です。例えば、以下のようなストレッチを行いましょう。
(1) 足を肩幅に開いて壁から少し離れて立つ。
(2) 両手のひらを壁につけ、肘を曲げて体を壁側へ倒す。
(3)5秒程度キープし、ゆっくり肘を伸ばして元に戻る。
体を壁側へ倒す際には、かかとが上がらないようにします。ふくらはぎが伸びていることを意識し、慣れてきたら伸ばす時間を長くしてみましょう。入浴後など体が温まっているタイミングで行うとより効果的です。
ミネラルバランスを整えるために、マグネシウムやカリウムなどのミネラルを積極的に摂ることも大切です。
例えば、マグネシウムはあおさやわかめなどの海藻や発芽玄米などに多く含まれます。カリウムはさつまいもなどの芋類やほうれん草などに豊富です。さらに、大豆製品はマグネシウムとカリウムがどちらも豊富に含まれます。
食事の中にこれらの食材を自然に取り入れることで、筋肉の機能を整え、こむら返りの起こりにくい体作りのサポートにつながります。
こむら返りは漢方薬で改善を目指すこともできます。漢方薬の中には急に起こるこむら返りの強い痛みを和らげるものや、根本原因からアプローチしてこむら返りが起こりにくい体作りをサポートするものがあります。
こむら返りには「栄養や酸素を届けて筋肉の疲労を軽減する」「体を温める」「血液や水分の循環を整える」などの働きがある漢方薬を選びましょう。
・芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
体の栄養を補い、筋肉の緊張を和らげることで、急な筋肉の痙攣に伴う痛みを素早く鎮める漢方薬です。こむら返りや腰痛に効果があり、筋肉痛、腹痛などにも用いられます。
・疎経活血湯(そけいかっけつとう)
栄養を補って血液や水分の循環を改善し、冷えている部分を温めて関節痛や神経痛、筋肉の引きつりや痛みを和らげる漢方薬です。関節痛や神経痛、腰痛、筋肉痛などにも用いられます。
漢方薬は飲むだけでいいため、セルフケアとして取り入れやすいのも特徴です。ただし、体質や体調によって合う・合わないがあるため、使用する際は医師や薬剤師に相談しましょう。
教えてくれたのは…あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子さん
編集/根橋明日美
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2026年11月16日(月)23:59まで
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