HEALTH
むくみといえば脚や顔などのイメージがあるかもしれませんが、実は腸もむくむことがあります。腸のむくみは腸の動きを悪くし、便秘につながることもあるため早めの対策が大切です。腸のむくみが起きる原因と日常生活でできるセルフケアを紹介します。
むくみ腸とは、腸内の水分バランスが崩れて腸壁に水分がたまった状態のこと。何らかの原因により水分バランスが崩れると、血液やリンパ液などの体液の流れが悪くなります。これにより、老廃物や余分な水分がたまり、腸のむくみにつながるのです。
腸がむくむとぜん動運動が鈍くなり、腸内の便やガスの排出が滞りやすくなったり腸での栄養の分解・吸収の働きが鈍くなったりします。その結果、便秘やガスだまりなどの不調につながったり太りやすくなったりするのです。
むくみ腸が起きる主な原因には、血行不良と食生活の乱れが挙げられます。それぞれどのように関係しているのか見てみましょう。
冷えやストレスなどによって全身の血流が滞ることで、むくみ腸につながることがあります。例えば、体が冷えると熱を逃がさないように血管が収縮して血流が滞りやすくなります。
また、血管の収縮・拡張は自律神経がコントロールしていますが、ストレスがたまると自律神経のうち交感神経が優位になって血流の悪化を招くのです。
長時間のデスクワークや運動不足により腸周辺の筋肉が固まることも血行不良を招く要因です。血行不良によって腸の水分の巡りも悪くなり、腸がむくみやすくなります。
食生活の乱れも腸のむくみを招く要因です。塩分の多いものや辛いものなどを摂り過ぎて余分な水分が体内にため込まれると、脚や顔などと同じく腸もむくみやすくなります。
忙しくて外食やコンビニ食などの味の濃い食事が続いていると、自然と塩分の摂り過ぎになりやすいため注意が必要です。
また、冷たいものをよく摂る習慣があると、体の内側の冷えを招きます。冷やした飲料やアイスのほか、サラダなどの生野菜も内臓を冷やすため注意しましょう。
むくみ腸を改善するには、腸を温め血行を促進することが大切。日常生活でできる腸活を紹介します。
膝掛けなどを活用してお腹を冷えから守りましょう。お腹を温めることで腸周辺の血流が促進され、腸のぜん動運動が活発になります。
服装の工夫や膝掛けの活用などのほか、食べ物を工夫することも効果的。冷たいものは避け、白湯や常温の飲み物を摂る、温かいスープを食べるなど体を内側から温めることを意識しましょう。
食生活を見直すことも大切です。塩分の摂り過ぎを控え、腸内環境を整える食材を積極的に摂りましょう。
和食によく用いられる醤油や味噌などの調味料は善玉菌を含んでいますが、塩分も多いため使い過ぎると塩分の摂り過ぎを招きます。調理する際は入れ過ぎないようにし、塩分を控えた味付けでは物足りない場合は出汁や香味野菜などを活用するのがおすすめです。
また、便秘がちな場合は水溶性食物繊維を摂りましょう。水溶性食物繊維は腸内の水分を吸収して便を柔らかくするとともに、善玉菌のエサとなる働きがあります。海藻類や大麦などに多く含まれるため、日々の食事に取り入れてみましょう。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動を習慣にすることも効果的です。運動によって腸周辺の筋肉を刺激すると、ぜん動運動を促すとともに血行が促進されて水分の巡りを良くする効果が期待できます。
デスクワークなどで長時間座りっぱなしになることが多い場合は、適度に立って体を動かしましょう。椅子に座ったままで上半身をひねったり体を伸ばしたりするだけでも血行促進につながります。
ストレスケアをして自律神経の乱れによる血行不良を防ぐことも、むくみ腸の改善につながります。深呼吸やアロマ、ハーブティーなどで心身をリラックスさせると、副交感神経が優位になり自律神経を整える効果が期待できます。
また、湯船にゆっくり浸かって体を温めることも効果的。リラックス効果と血行促進効果が期待でき、体全体の血流改善につながります。
むくみ腸による不調を改善するには、腸内環境を整えるためのサプリメントを活用するのもおすすめです。善玉菌や食物繊維のほか、善玉菌のエサとなるオリゴ糖を含むものなどを摂ると、腸内環境を整える効果が期待できます。
ただし、サプリメントは飲むだけで不足しがちな栄養や成分を補給できますが、摂り過ぎるとかえって不調を招くことがあります。日々の食事内容を振り返りながら、決められた摂取目安量を守って摂りましょう。
むくみ腸になると腸の働きが低下するため以下のような症状が見られるようになります。
・便秘の慢性化
・お腹の張り
・おならの臭いが強くなる
・太りやすくなる
こうした変化が起きている場合、むくみ腸が起きている可能性があります。
体のむくみと同じく、水分不足になると血行不良が起きてかえってむくみや便秘を招く可能性があります。そのため、適度に水分を補給して水分の巡りを良くしましょう。コーヒーや緑茶などのカフェインを多く含むものは利尿作用によって水分の排出が促されてしまうため、白湯やカフェインレスの飲み物を飲むのがおすすめです。
寝転んでおへその周りをマッサージすると、腸周辺の筋肉が刺激されてぜん動運動を促すとともに血行を促進できます。おへその周辺を「の」の字を書くように優しく圧迫しながらマッサージしましょう。腸の動きが促されることで便秘の改善も期待できます。
監修してくれたのは…医師・後藤利夫さん
1988年、東京大学医学部卒業。独自の無麻酔・無痛大腸内視鏡検査法「水浸法」を開発。大腸内視鏡6万件以上無事故のベテラン医師。大腸がん予防から始まった腸内細菌や乳酸菌にも造詣が深く、菌のパワーを使って健康になる方法を各所で伝授し続けている乳酸菌の専門家。サプリメント「今日から腸活!」の監修も務める。
編集/根橋明日美 写真・イラスト/PIXTAほか
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2026年11月16日(月)23:59まで
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