HEALTH
日中にだるさや眠気、集中力の低下を感じてはいませんか?その原因は、意外なところにあるかもしれません。実は生活に欠かせない「糖質」が、これらの不調を引き起こしている場合があるのです。今回は、糖質との上手な関わり方について、ちょうどいい摂取量はどのくらいか、コントロールするコツを含めてご紹介します。
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糖質は、体にエネルギーを供給する重要な栄養素です。主に、ご飯、パン、麺などの主食から摂取します。
糖質は体に不可欠ですが、過剰に摂取すると、だるさや眠気、不安感、イライラ、集中力の低下などの不調を引き起こす原因となります。
現代の食生活では、加工食品や糖分の多い飲料、お菓子などによって糖質を過剰に摂取しやすい状況となっているため注意が必要なのです。
糖質が不調を招く理由としては、血糖値を急激に上下させることが挙げられます。食事によって糖質が摂取されると、消化吸収されることで血糖値が上昇。すると、膵臓が急いでインスリンを分泌し、今度は血糖値を下げる働きをします。こうして、急激に血糖値が上下する際にだるさや眠気などを感じやすくなるのです。
このような不調を防ぐためには、血糖値が急激に上がらないよう工夫したり、ちょうどいい糖質量を見極めたりする必要があります。
では、ちょうどいい糖質量とはどのように見極めるのでしょうか?1日の糖質摂取量は、男女ともに食事から摂取するエネルギーの50~65%に相当する量が望ましいとされています。
1日に摂取するエネルギー必要量が2,000kcalの人の場合、糖質から1日に摂取すべきエネルギーは1,000〜1,300kcalで、これは糖質量にすると250~325gです(糖質1g当たり4kcal)。
目安としては、たとえばコンビニのおにぎりは糖質量が約40gです。丼ものや麺類であればこの2倍程度と考えるといいでしょう。
自身の1日のエネルギー必要量がどのくらいであるかは、身長体重、1日の運動量などによって変わります。以下のようなサイトや、食事管理アプリなどで簡単に計算できるため、参考にしてみてください。
▶︎日本医師会 1日に必要なカロリー 推定エネルギー必要量
ちょうどいい糖質量を目指すために、具体的にどのようにコントロールすればいいのでしょうか?おすすめの方法をご紹介します。
まず、食材に含まれる糖質量を知ることが大切です。細かくすべての食材を調べる必要はありませんが、多くの糖質を含んでいる食材はどれか、逆に糖質が少ない食材がどれかを知っておくとコントロールしやすくなります。
・糖質が多い食材:白米やパン、麺類、シリアル、スナック菓子など
・糖質が少ない食材:穀類(全粒粉パンや玄米)、野菜、豆類など
糖質摂取をコントロールするためには、糖質の多い主食を、糖質が少ない主食に置き換えることが有効です。日中に倦怠感や眠気などを感じやすいと思ったら、その日は白米の代わりに全粒粉パンや玄米を選んでみましょう。
また、糖質量が少ない野菜や豆類を積極的に摂ることで、満腹感を得やすくなります。糖質量の多い主食の食べすぎを防ぐことができるため、試してみてください。
食事のバリエーションを増やすことも大切です。野菜や果物、たんぱく質を多く含む肉や魚など、さまざまな食材を取り入れることで、糖質の摂取をコントロールできます。偏りのない、バランスの取れた食生活が鍵となるのです。
GI(グリセミック・インデックス)は、食品が食後に血糖値をどれだけ上昇させるかを示す指標です。GIが低い食品は、血糖値の上昇を緩やかにします。低GI食品を積極的に摂ることが、だるさや眠気などを予防するポイントとなるでしょう。たとえば、以下のような食材がおすすめです。
・さつまいも:糖質を多く含みますが、GI値は比較的低いです。食物繊維やビタミンも豊富で、血糖値の急激な上昇を抑えるのに適しています。
・豆類:たんぱく質と食物繊維が豊富で、GI値が低い特徴があります。大豆や豆腐、納豆など、豆類は種類が豊富であるため、飽きにくく食事に取り入れやすいです。
・全粒穀物:全粒粉パンや玄米などの穀類も、GI値が低い食材です。食物繊維を多く含んでいるため、血糖値の急激な上昇を緩和するのに効果的です。
また、高GI食品に低GI食品を組み合わせることで、血糖値の上昇をコントロールできます。たとえば、高GIの白米を摂る際には、野菜や豆類もしっかり摂りましょう。
「ベジファースト」とは、食事の際にまず野菜を摂ることを意味します。
野菜に含まれる食物繊維は消化吸収が遅いため、食後血糖値の急上昇を防ぎます。また、食事の最初に野菜を摂ることで、食物繊維による満腹感を得ることができます。食べすぎを防ぎ、過剰な糖質やカロリーの摂取を抑えるのにも効果的です。
食事の最初に前菜としてサラダやスープを摂ることで、野菜を積極的に摂る習慣をつけましょう。肉と一緒に調理することで、野菜を主菜として取り入れるのもおすすめです。また、丼ものや麺類も、単体で食べるよりも、サラダや野菜がたっぷり入ったスープを一緒に食べるようにしましょう。
時間がなく、食事の内容にそこまで気を使えないという場合には、漢方薬を試してみるのもひとつの方法です。漢方薬のなかには、「疲労倦怠」に効果が認められているものもあり、内科などで処方されています。
漢方薬ではだるさに対して、足りない栄養を補うだけでなく、消化・吸収の機能を改善し、必要なところに栄養を届ける手助けをしていくので、根本から疲れやだるさの改善を目指すことができます。
漢方薬では、心と体全体のバランスを整えることで、だるさや眠気の改善だけではなく、物忘れや息切れ、不眠などにもアプローチすることができるでしょう。ひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬とは違い、体質の根本的な改善を行うことを目的としているのも特徴です。
また、自然由来の治療薬である漢方薬は、一般的に副作用が少ないとされています。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
エネルギーを補うことで、胃腸機能を高めて、だるさや虚弱体質に働きかけます。元気や食欲がなく、疲れやすい方におすすめです。
・人参養栄湯(にんじんようえいとう)
体力低下、疲労倦怠、手足の冷え、貧血などに用いられます。エネルギーと栄養を補うことで全身に栄養をめぐらせ、体力を回復させます。
糖質の過剰摂取は不調の原因となりますが、過度に糖質を制限すると、体に必要なエネルギーが不足してしまう場合があります。健康状態に悪影響を及ぼす可能性があるため、食事のバランスを意識しながら適切な糖質摂取を心がけましょう。栄養バランスを保ちつつ、必要なエネルギーや栄養素を摂取することが美容と健康のためになにより重要です。
また、不調の原因がすべて糖質のせいとは限らないため、不調が続く場合は医師に相談してください。
だるさや眠気、不安感、イライラなどが改善すれば、自然と言動や表情が生き生きとします。明るく充実した毎日のために、不調の改善を目指しましょう。
教えてくれたのは…「あんしん漢方」薬剤師 碇純子さん
編集/根橋明日美 写真/PIXTA
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