HEALTH

「唇の荒れ」を悪化させる人が無意識にやりがちな【NG習慣5つ】

マスクを外したらカサカサの唇!「でも対処法ってリップクリームを塗るくらいしか知らない……」。そんな人のために唇が荒れる理由とやってはいけないNG習慣を解説します。ぷるぷるに潤った唇を目指しましょう。

1.唇は薄く荒れやすい

唇は、他の皮膚の部位よりも水分を保ちにくい部位。その乾燥スピードは頬に比べると約5倍といわれます。
ひとつには角層が薄いことが原因。角層とは外部刺激から守ってくれる層のことで、角質の他に脂質やタンパク質も含まれます。角層がほぼないに等しい唇は、刺激に敏感でちょっとしたことで荒れやすいのです。
また、肌の毛穴には皮脂腺があり、肌の表面を皮脂が覆うことでみずみずしさを保っていますが、唇には毛穴や皮脂腺がなく、角質細胞内の潤いを保つ天然保湿因子(NMF)も少なく、水分が簡単に蒸発してしまいます。
さらに、肌の色素のメラノサイトが少ないため紫外線の影響も受けやすく、非常にデリケートです。

肌は約28日でターンオーバーし入れ替わりますが、唇は角層が薄いためわずか3~4日で入れ替わります。ターンオーバーが早いため、適切なケアを行えばすぐ健康的な状態に戻せる反面、ケアを怠ればすぐにカサカサに。そして唇の乾燥には日々の生活習慣も大きく影響しています。

2.唇がカサつくNG習慣をチェック

唇の荒れの原因となるNG習慣をご紹介します。

①唇を舐める

唇を舐めると、唾液と一緒に水分が蒸発して、かえって乾燥の原因になります。一時的に潤ったとしても、唇の乾燥を根本的に解決することにはならないのです。また繰り返し舌で舐めることによる刺激で、口周辺が荒れてしまうこともあります。

②古いリップを使っている

古いリップやコスメなどの化粧品による刺激が、唇の乾燥をもたらす場合があります。商品にもよりますが、化粧品の使用期限は未開封では3年、開封後は1年程度が目安です。
また肌に合わない化粧品も唇が荒れる原因に。化粧品を使用する際はパッチテスト(試用テスト)を行うのも一つの手です。

③ゴシゴシ拭く

唇を必要以上の力で擦ると、唇の薄い角質層に刺激が加わり唇が荒れる原因になります。食後に口元を拭う際は、ティッシュで上から押さえる程度にして汚れを取りましょう。

④口呼吸になっている

口呼吸になっている場合、唇に常に呼気が当たり、唇が荒れてしまうことが。鼻呼吸を意識するようにしましょう。

⑤栄養や水分のバランスが乱れている

唇の荒れの原因は、体の栄養や水分の不足が関係していることも。食事やこまめな水分補給で改善できる場合もありますが、漢方薬を飲んでバランスを整えるのもおすすめです。
漢方薬は、慢性的な症状を解決するのが得意で、体質から不調の改善を目指します。唇の荒れを緩和するには、「血流や水分循環を良くして、唇に栄養や潤いを行き渡らせる」「消化・吸収機能を高め、唇のバリア機能を回復する」といった作用のある漢方薬を選びましょう。

<唇の荒れが気になる人におすすめの漢方薬>

温清飲(うんせいいん):余分な熱や炎症を抑えつつ、血流を良くして、全身に栄養を行き渡らせ、乾燥した皮膚に潤いを与える漢方薬です。
当帰飲子(とうきいんし):冷え症傾向のある人に適しています。不足した栄養分と潤いを補い、乾燥にはたらきかけます。

漢方薬は体質との相性が重要です。症状は同じでも、体質によって適した漢方薬が異なる場合があるので、漢方薬を服用する際は、漢方医学の知識を備えている医師や薬剤師にお任せしましょう。

教えてくれたのは…「あんしん漢方」薬剤師 中田早苗さん

教えてくれたのは…「あんしん漢方」薬剤師 中田早苗さん

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

編集/根橋明日美

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「唇の荒れ」を悪化させる人が無意識にやりがちな【NG習慣5つ】

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