ヘアメーク岡野瑞恵さんの2020年秋冬の【大人のツヤ肌メーク】はファンデ2個使いで上質肌

時代が変わっても、大人肌にはやっぱりツヤが必要。内側に水分を含み、日々のお手入れを大切にしているような磨かれたツヤを叶えるなら、質感を使い分けるのが近道。ふっくらと弾力のある理想の上質肌に仕立てます。

自粛期間を経てメークの重要さを改めて感じています。仕事柄、メークで人の顔が変わることは分かっていました。でも、それだけじゃない。メークをするだけで生活が規則正しくなるし、「今日はむくんでいる」とか「化粧ノリがいいな」とか、体と心のチェックもできる大切な時間なんですね。マスク生活では、どうせ崩れるからとベースメークを省略する人が増えたようですが、整った肌は透明感や抜け感、健やかさ、知性や品格まで表現しますし、いつマスクを外してもOKな顔でいれば、その自信はマスク越しにも伝わるもの。肌悩みの多い美ST世代の女性はすっぴんでも、逆に厚塗りしても、顔のパーツがフラットに見えてしまう恐れが。最近は優秀なファンデーションが多いので、ぜひ2〜3種類を塗り分けて質感をコントロールしてみて。厚塗りせずに綺麗な肌に仕上がります。これからの世の中、目指す女性像は地に足をつけ自然との共存をしていく人だと思っています。だから今、大地を彷彿とさせるアースカラーが注目されているのも納得。難しそうに思える色ですが、肌作りを怠らなければ似合わせるのは意外と簡単ですよ。

【BASE】下地を塗り、質感違いのファンデ2種を重ねます。
【EYE】アイシャドウはAをアイホール広めに、Bを二重幅に重ねます。Cはライン使い、Dのラメは下まぶたに。ボルドーのアイライナーを引いたら目尻を外して赤みのシャドウを重ねます。眉毛はオレンジ色で太め&曲線に描き力強さと女性らしさも表現。
【CHEEK】彩度の高い練りチークを仕込みアースカラーのチークを重ねます。
【LIP】マットリップはラフに塗って指で馴染ませて。

左、リキッドやクリームファンデを均一に密着させる専用ブラシ。熊野の伝統技法とメークアップアーティスト監修の本格仕様。滑らかな繊維で繊細な肌にも心地よい。パンソーH ¥6,500（クレ・ド・ポー ボーテ）中、均一に溶け込み肌のテンションをアップ。少量で凹凸を整えトラブルもカバー。ピンク色を選べば、肌の白さも引き立ちます。タンフリュイドエクラ マット SPF20・PA+++ 全8色 ¥13,000（クレ・ド・ポー ボーテ）右、薄づきながら磨かれたような上品なツヤ。どんなに重ねづけしても必ず美しく仕上がるスキンケアファンデーション。プロディジーCEL グロウエッセンス ファンデーション 全6色 ¥4,000（ヘレナ ルビンスタイン）

ツヤ肌を作るリキッドファンデを、顔の外側から内側に馴染ませるように全顔に薄くのせます。薄膜肌に仕上がるから、上から別のファンデを重ねても厚ぼったくなりません。

目まわりのくすみ、頰のシミや小鼻の赤みなど、気になる部分にマットファンデを。トントンと指で叩くように馴染ませます。厚さより質感でアラを隠すからコンシーラーは不要。

生命力と女性らしさを備えた土色が新鮮。左、コンフォート リップ フルイド フォグ 06 ¥5,000〈9月4日発売〉（SUQQU）右、NARS クワッドアイシャドー 00122 ¥5,800〈数量限定〉（NARS JAPAN）中、カムフィーブラッシュ 07a ¥3,500〈数量限定〉（セルヴォーク）

2020年『美ST』10月号掲載
撮影／野田若葉（TRON）〈人物〉、五十嵐 洋〈静物〉　ヘア・メーク／岡野瑞恵（STORM）　スタイリスト／菊地ゆか　取材／大山真理子　編集／長谷川 智