美容家・神崎恵さんが注目「3つのキーワード」で選んだ優秀コスメとは？【2025年上半期ベスコス】

美容家、神崎 恵さんが2025年上半期ベストコスメを振り返って総括。その傾向から見えてきたものとは？神崎恵さん流、美の新定義「ポジティブ・エイジング」、3つのキーワードをぜひチェックして。

老化細胞の除去、というパワーワードとともに登場した「アルティミューン パワライジング セラム」のように、今期もエイジングケアの歴史を変えるような名品が多数登場。どれもテクノロジーはここまで到達したのか、と感動させられるものばかりです。今までコスメではアプローチできなかったような、細部にまで手が届くエイジングケアができるってすごいこと！多くのコスメにエイジングケア機能が標準仕様となり、一品何役もの多機能感はさらに加速しています。

私は、美白を目指すならば透明感とハリはセット、と考えています。なぜなら美白とは、ただの白さの追求ではなく、澄んだ水を覗くような深い透明感の層を育てること。その透明感がより美しく映えるためには光を取り込んで跳ね返せるようなハリ感が絶対に必要だと思うからです。

今期最も投票に迷ったのはUVコスメ部門。スキンケア、メイク、ボディの3部門のボーダーがとても難しくて（笑）。UVケアは防御機能に加えて日中美白ケアまでを担うことになり、さらにハリケアなども追加されマルチなアイテムに。表情圧に負けないしなやかな薄膜感、肌色コントロール力なども頼もしい限り。自然なカバー力で肌と一体化するファンデやコンシーラー、軽やかな装いのチークやハイライトで美肌に整える。ルールとかカラートレンドに合わせるのではなく、その日のファッションや気分でメイクを自在に誂えることが楽しいし、それが今のムードです。

そして、スキンケアをはじめ、コスメはジェンダー問わずに家族でシェアする時代。メイクをあまりしない男性こそ清潔感が求められると思うので、洗顔料や毛穴ケアなどは家族でシェア。老けること自体は悪くない、と思っているけれど、できれば自分らしくポジティブに歳を重ねたい。そんな想いを軽やかに叶えてくれるアイテムのおかげで、未来がさらに楽しみになりました。

「カバー力とナチュラル感が両立したファンデのグロウ感にチーク、ハイライトが肌に溶け込んで一体化。質感も色味も極めて馴染みやすいリップがニュアンスを作り、表情まで美しく整える」（左）YSL ザ インクス ブラークリーム 44 ￥6,490（イヴ・サンローラン・ボーテ）（右）ラディアントカラースティック 01 ￥3,630（RMK Division）

「美白はハリ＋透明感の併せ技で作るもの。球体である顔に光を廻して取り込み、それを跳ね返すようなハリ感があってこそ真の透明感ですよね。最新UVケアで、真の美白を追求できるように！」（左）アスタリフトD-UV シールド トーンアップ（ナチュラルホワイト）SPF50+・PA++++ 30g ￥4,290（富士フイルム）（右）ホワイトショット セラムUV［医薬部外品］SPF50+・PA++++ 45g ￥7,150（ポーラ）

「毎日のスキンケアやメイクは、自分自身が楽しめることが大事。デパコスもバラコスも、ますます大人のミーハー感あふれるおしゃれなパッケージや、可愛い色味のものが増えました！」（左）ディオールスキン フォーエヴァー グロウルミナイザー 03 ￥7,810（パルファン・クリスチャン・ディオール）（右）ヴィセ ダブル ムード アイズ OR-4 ￥1,540〈編集部調べ〉（コーセー）

2025年『美ST』8月号掲載
撮影／曽根将樹（PEACE MONKEY）〈人物〉、五十嵐 洋〈静物〉　モデル／神崎 恵　ヘア／赤羽真希（Un ami）メイク／イワタユイナ　スタイリスト／石関靖子　取材／森島千鶴子