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「どんなシルク製品をお持ちですか?」と聞かれると思い浮かべるものは何ですか?スカーフ、ネクタイ、ブラウス、アンダーウェア、着物など。見渡してみるとそれほど持ってない、使っていない方が多いのではないでしょうか?その中でも国産のものはとても少ないでしょう。「ラグジュアリーで品質が良い」など、いいイメージがある一方、「お値段が高い、お手入れに手間がかかる」などのネガティブ要素があるのも事実ですが、明治以来、代々の天皇家の皇后がご養蚕をされるなど日本にとって大切なもの。
【養蚕業の現状】(※お蚕さまを育てて繭にする仕事)
シルクは“繊維の女王”とも呼ばれ、日本の経済成長を牽引してきた重要な基幹産業でした。今の基幹産業である自動車産業のように世界中に輸出もしていました。しかし、この四半世紀で最盛期の繭の生産量は約95%減と、このままでは国内から「養蚕業」が失われてしまうかもしれない危機に直面しています。
【養蚕業の廃業が大幅に増加している理由】
①養蚕農家の高齢化(8割が70歳以上となるなど超高齢化)
②養蚕農家の収入減及び後継者不足など
「シルク商品を買わない」→「養蚕農家の収入源」→「後継者不足・高齢化」→「国産シルクの衰退」
というサイクルになっています。「安かったら買う」という消費者側の気持ちと、「売れないから作れず高くなる」という生産者の気持ちは、シルク業界に限ったことではなく、同じような理由で危機感をいだく業界はほかにもありますね。日本全体の大きな課題です。
国産シルクが減少する中、世界的にはシルク産業は成長産業とは驚きです。中国・インド等を中心に養蚕の生産量は増加傾向。技術進歩により、シルクは従来の繊維素材のみならず、「様々な分野への応用が可能な素材」として再度大きな注目を集めています。繊維素材の「着る」だけではない別の分野への応用です。
日本においても遺伝子組み換えカイコの活用により、まったく新しいシルク素材が開発されたり、有用タンパク質製造では民間企業での実用化が始まるなど、シルク産業の新しい幕が開けようとしているのです。最初に説明を聞いたとき「着る以外のシルク」は全くイメージが湧きませんでした。着る以外の方法とは、「医療、食品、化粧品」など幅広い分野での活用です。多くの研究が進められており期待が集まっています。
愛媛県は繭の生産量は全国で5位。1番多いのは群馬県。富岡製糸工場で知られていますね。2位栃木県、3位福島県、4位埼玉県と続きます。繭の生産ができる県は20県にとどまります。愛媛県の取り組みは、全国でも注目を集めている日本のトップリーダーのひとつなのです。
これだけのネガティブ要因がある国産シルクです。復活させるために立ち向かうエネルギーは相当なものが必要。売れる見込みがないと民間企業も手を出しにくい。商品開発はできても、素材産業の研究や養蚕農家の高齢化を食い止めなければ根本的に解決ができないのですから。
誰もが躊躇する課題に真っ向から立ち向かったのは、愛媛県に本社を置き、2016年にスタートさせた「ユナイテッドシルク株式会社」という民間企業です。代表取締役の河合 崇 社長の熱意と粘り強さ、巻き込み力で応援者が増えていき、国産シルクの復活劇が始まりました。ユナイテッドシルク株式会社の取り組みのすばらしさは、自社の利益だけにとどまらず、関連者みなさんのことを考えた取り組み。国産シルクへの使命感。私もその心意気と行動力に心打たれて応援をしている一人です。このブログを読んでくださっている皆さんもそのお一人です!
シルクは美容と健康にとてもいいもの。サステナブルな商品は地球にも優しい。美ST世代のみなさんにはぜひ知っていただきたい取り組みです。次のブログではユナイテッドシルク株式会社がリードする愛媛シルクの取り組みをご紹介いたします。
シルク美魔女 木曽千草
子育て、親の病気、会社の経営、更年期の体調不良、そんな挑戦や困難の中で出会った人からパワーをいただき、心身ともに強くなれました。今度は私が、誰かの一歩をより強くバックアップできる存在になりたいと思います。地元ではシルク大使として、シルクの商品開発やPRの仕事も兼任。地方美魔女としても活躍の場を広げたい。
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2024年12月16日(月)23:59まで
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