PEOPLE
2022年4月、42年間にわたるヘア・メーク人生に区切りをつけた、藤原美智子さん。今回、大きな決断をしたように見える藤原さんですが「一大決心なんて全然(笑)。自然にスライドしただけ」。軽やかに自由に生きる姿は、永遠に私たちの憧れです。
最後の撮影から約1カ月。ようやく落ち着き、ホッとしています。肌の調子も良い。スタートラインに立ったような気分です。ヘアメークを辞めるのは特に一大決心ではなく、これ以上成長しなさそうなので(笑)、つまらなく感じたから。
人生のターニングポイントはすべて直感で決めてきました。大人になると物事に慎重になりがちですが、それだと前に進めなくなってしまうことも。私は次を決めずにまず辞めることを決めました。それは、年を経て軽やかになってきたからなのかもしれません。本来は山羊座のA型。まじめで細かい性格に疲れてきて、30代で「B型になろう」と決めました(笑)。B型の自由さに憧れてマネしていたら、いつの間にか考え方も体までやわらかくなりました。それで、いくつになっても性格って変えられるんだなあって。
センスも何歳からでも磨けます。スカート丈の1cm差、シャツのボタンのあけ具合。細かいところにこだわる分だけセンスは磨かれる。これも私の実体験です。ヘアメーク人生を通じて内面の魅力をメークで表現することを意識してきました。その人の瞳が輝きだす瞬間を見るのが大好きだったからです。今後はビューティだけでなくライフスタイルという視点で同じような喜びを伝えたい。死ぬ間際までイキイキと生きていくことが目標です。
今の女性たちは、昔に比べて少し自信を失くしているように見えます。SNSが身近になり情報が溢れるから、他人と比べすぎているのかも。
本来、情報は自分で判断するためのソース。必要なものを選ぶ知性が必要です。コスメ選びも同じこと。何を買えば良いか迷う人も多いけど、まず自分の核となるものを決めるのが先。例えばブラシを買うなら、どんなブラシが欲しいか、それでどんなメークをしたいかを思い浮かべます。
特に今は優秀なコスメばかりだから、自分の希望が分かっていないと選ぶのが大変。さらに大人に身につけてほしいのは、メークのパターンを複数持つこと。若い頃のようにいつでもどこでも「流行のメーク」では大人の知的さは感じられません。いつも同じ顔ではなく服やTPOに合わせてメークを変える。経験を積んだ大人だからこそできる楽しみです。
でも、美ST世代の女性は変化を怖がる人も多いよう。もっと柔軟に捉えたほうが美しさの幅は広がるのにもったいない。それに、体も皮膚も日々変化しています。まつ毛の本数や太さ、シミやたるみ……。メークだけ同じで良いはずはないですよね。だから変わることにひるまないでほしいと思うんです。そのためにも大事なのは行動すること。簡単にパッと綺麗になれる方法はありません。メークに幻想を求めず、綺麗になりたいと思うなら、いくつになっても努力は絶対に必要なのです。
藤原美智子さんプロフィール
美容学校卒業後、’80年より松永タカコ氏に師事。約2年半に及ぶアシスタント時代を経て独立。以降、42年間美容の第一線で活躍。’22年4月19日をもってヘアメークの活動を終了。
旦那さまは……吉田十紀人さん
夫と出合ったのは、今から15年半前。顔は知っていたけど、ちゃんと話したことはなかったんですが、友人を介して食事に誘われたのがきっかけ。思い返してみると、その時、まつ毛のエクステンションをつけたばかり。男の人が上から覗くとまつ毛が影になって色っぽく見える。そんなことが誘ってくれたきっかけになったのかなと(笑)。案外、きっかけってそういうことかもしれませんね。
2022年『美ST』8月号掲載
撮影/峠 雄三〈人物〉 取材/大山真理子 編集/長谷川 智
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