PEOPLE
伝説の昼ドラ「牡丹と薔薇」で、女優として確固たる地位を築くとともに、新たな扉を開いてその名を世に知らしめた小沢真珠さん。デビュー時も「恵まれていた」と語る通り順風満帆な女優業かと思いきや、デビューが順調だったからこその悩み、さらに「牡丹と薔薇」の大ヒット後には、世間から求められる姿に葛藤を覚えていたこともあるのだそう。そうした悩みの数々をどう乗り越えてきたのか、乗り越えた先に見えてきた女優として目指す方向について…小沢さんの知られざる一面をお届けします。
《Profile》
1977年1月3日生まれ。東京都出身。1993年、渋谷でスカウトされ事務所に所属。同年、ドラマ「神様の罪滅ぼし」でデビュー。その後も、映画『ろくでなしBLUES』、連続テレビ小説「甘辛しゃん」などに出演。2004年の昼ドラ「牡丹と薔薇」の香世役の強烈ないじめっぷり&女王様っぷりを熱演し人気を集める。その後は、ドラマや映画の他にバラエティ番組でも活躍。現在は10歳と8歳の女の子のママ。
芸能界イコール、テレビの中の世界。私が小学生の頃はSNSもなく、今と比べものにならないほど視聴者との隔たりがありました。それこそ異次元の世界。私は特に後藤久美子さんのファンで後藤さんが出演されていたドラマはすべて観たりと、その華やかさに憧れはありましたが、まさか自分がそっち側にいけるだなんて思いもしませんでした。ありがたいことに小学生の頃から街でスカウトされることはありましたが、父が猛反対でしたし、私自身も「無理だろうな」と思っていたんです。それでも憧れが潰えることはありませんでした。
今の事務所の方にスカウトされたのは私が16歳の時。渋谷の街を歩いていたときです。当時は生意気盛りの反抗期で(笑)、自分の可能性を試したり、見たことのない大きな世界への憧れを、もう抑えきれませんでした。「やれるんじゃない?やれるかも!」と、期待が渦巻いていたんです。父親からは相変わらず反対されましたが、事務所には石田ゆり子さんにひかりさん姉妹、一色紗英さんなどの名だたる女優さんが所属していたことと、私の反抗期エネルギーという力技で最終的にOKをもらって、芸能界に飛び込むことになりました。
今思えば、すごく恵まれたデビューだったと思います。すぐにCMもグラビアもドラマも決まって、トントン拍子に忙しくなりました。女子校に通っていましたが、あまりに忙しくなってしまい通信制の高校に編入せざるをえなくなってしまうほど。
運が良かったのですが、いかんせん実績も実力もない状態で芸能界に入ってしまったので、現場での自分の立ち位置ひとつとっても四苦八苦。悩んでしまうことのほうが多かったですね。ドラマの仕事では「役に入る」ということがさっぱりわからなくて。演技レッスンは多少受けましたが、現場で生かされることはありませんでした。仕事への熱意や野心はあるのに、思うように仕事ができず焦りばかりが募る日々。20歳くらいの頃は仕事自体がほとんどなく、5~6年は模索の時代。同世代の人達が大学生や新社会人として輝いて見えました。
何をどうしたら良いのかすらわからず、舞台や映画を積極的に観に行ってインプットしながら、仕事の後は「ああやっていればもっと上手くいったんじゃないか」と反省会。思い返せば一番悩みが多い時期でしたが、それでも辞めようと思ったことは一度もありません。楽しいこともあったし、やっぱり憧れた世界ですから。そういう模索の時代を経たからこそ、「牡丹と薔薇」も直感で「これは!」と思えたのかもしれません。
「牡丹と薔薇」以降はバラエティ番組に出させていただく機会も格段に増えました。やっぱりドラマでのインパクトが強いのか、毎回ドラマでのセリフの言い回しや、イジメシーンの再現などを求められることも。
最初は純粋に役への感謝も込めてお応えしていたんですが、次第に「このままやり続けていてもいいのかな?」とも思うようになりました。そういうイメージが重荷になるということはなかったんですが、やっぱりドラマとバラエティは違いますからね。監督ありき、台本ありきでのあのエキセントリックさであり、バラエティだとその役回りも全部自分なので、どこまで求めていただくことにお応えできるかわからず、ためらいが出始めていたんです。そんなためらいがフッと消えたのは、娘のとある反応を見てからでした。
娘と一緒にディズニー映画を観ていて、悪い魔女が出てきて何か悪さをすると、娘が大笑いするんですよね。その時ふと気づいたんです。悪役って、エンターテインメントとして面白いんだ、って。子供の視点になった時に気持ちを切り替えることができました。そこから急にまた悪役を演じるのが楽しくなってきたんです。「そうそう、これ私の得意分野だよね!」って(笑)。
思い返せば、街で気さくに声をかけていただくようになったのも「牡丹と薔薇」に出演してから。「観てたわよ!」なんて言われて肩叩かれて、「肩叩いても大丈夫な人だ!」と驚かれたことも。隔てのないそんなやりとりも嬉しかった。だから今はなんのためらいもなく、とにかく楽しんでもらいたい一心ですね。
娘達は私が出演するテレビ番組やドラマを観てくれますが、子供達が好きな教育バラエティに私が出演すると大喜びしてくれるんです。出産を経ていただくお仕事にも変化がありましたが、娘達が喜んでくれる仕事は嬉しいですね。「頑張ってね!」なんて見送ってくれるんですよ。
若い頃は自分の殻を破り、新しい自分を表現することに執心していましたが、今はそういった欲求はありません。むしろどんどん自然体というか、ありのままの自分を表現したいと思うように。自分がやりたいようにやりたいことを追求するのではなく、今の私にできることを、求められた時に全力投球したいんです。お話が大きくなってしまうかもしれれませんが、「人のために」というのが大前提。それも子育てをしていくうえで自然に培われた考え方だと思います。
《衣装クレジット》
ブラウス¥14,500パンツ¥12,000(ともにバナナ・リパブリック)靴¥33,000(ツル バイ マリコ オイカワ)ピアス¥9,900リング¥9,720(ともにアビステ)
【ショップリスト】
アビステ 03-3401-7124
ツル バイ マリコ オイカワ https://tsurubymarikooikawa.jp
バナナ・リパブリック br_info@bananarepublic.jp
撮影/神谷美咲 ヘア・メイク/陶山恵実(ROI) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/浜野彩希
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2025年11月16日(日)23:59まで
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