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乳がんサバイバー・モデル園田マイコさん【乳がんになってやったこと・サバイブ後に気をつけていること】

女性の罹患率1位の乳がん。年々増えているけれども、早期発見ができるようになりました。がんは予防も治療も、正しい知識が最も大切だと言います。でも何が「正しい」のか多くの人はわかりません。乳がんサバイバーの園田マイコさんの経験から、知っておきたいことをお伝えします。

人気モデルが39歳で乳がんに。サードオピニオンで乳房温存手術を選択

STORYなどのファッション誌や広告、CM、ショーモデルとしても長年一線で活躍。現在放映されているニベア ロイヤルブルーボディミルクのCMにも出演中。がんサバイバーとしても活動を続けています。

モデルを続けられるのか見た目への不安が一番に

がん宣告直後は死への不安と恐怖に襲われましたが、モデルという 「美」が求められる仕事にしてい たので、抗がん剤治療を始めるにあたっての一番の心配は、見た目の変化に対する恐怖でした。実母も乳がんで抗がん剤治療をしていて脱毛や体型の変化など副作用の様子を知っていた分、仕事に迷惑をかけてしまうのではないかという不安。離婚をしてシングルマザーとして頑張ろうとしていた時期だったので、あまりのショックに、息子に見られないよう一人号泣することもありました。元夫が息子に私の病気の話を冷静に伝えてくれ、反抗期の息子が「ママ、サポートするから大丈夫だよ」と言って抱きしめてくれたことが嬉しかったです。息子の優しさに触れ、「思春期真っ只中の中学2年生の息子を残して死ねない!」という強い思いが芽生えました。

役者の道に進んだ息子の新井啓太さん(26歳)と。「抗がん剤の副作用で母に味覚障害があった頃は一緒に台所に立ち、メンタル面では普段通り接するよう心掛けました」。

運命の医師との出会いで乳房温存の道が開けました

モデルを続けるうえで乳房温存したかったけれど、セカンドオピニオンまでは全摘出手術を勧められました。もう受け入れるしかないと思っていた時、義母の紹介で聖路加国際病院でのサードオピニオンを受け、検査を重ねた結果、温存でいいと判断をしてくださいました。

自らの乳がん体験を記した著書『モデル、40歳。乳がん1年生。』。抗がん剤治療中はお洒落なウイッグなどで乗り切るなど、肯定的なライフスタイルを多くの女性に向けて発信。

たくさんの選択肢から納得できる治療を選んで

今までに経験したことのない不安な状況で、治療法の説明などを通し、先生へ安心して私の命を託せるという信頼感を抱きました。昔とは違い、現在は先生や病院との相性などたくさんの選択肢から、自分で調べて納得できる手術や治療の方法を選ばれると良いと思います。私は今年でがんの手術から11年経ちますが、昨年10年の節目を迎え、治療は終了とのお言葉をいただきました。それでも念のために1年に1度の検診はこれから先も続けようと思っています。

上から、甘酒はそのままはもちろん、ヨーグルトに混ぜて食べたり塩麴のようにお魚を漬けることも。Kaon茶は体が温まるのでFruitfluで購入。ビオフェルミンS錠は腸活に、シナールは皮膚トラブルや風邪の予防、季節の変わり目にゆるがない体に。オーガニックコットンとシルクの二重構造になっているHOKOSのアンクルウォーマー。

上、心のビタミン剤的な本で、パッと開いたページがその時々で心に刺さるそう。下、ピラティスをやっているので、家でもストレッチチューブとボールでほぐして血流UP。

サバイブ後、健康のために気をつけていること

☑︎ 人に甘えられるようになった
☑︎ 自分に負担をかけない
☑︎ ストイックに無理をしない
☑︎ できないことはできないと受け入れる
☑︎ 瞑想を始めた

《園田マイコさん 闘病ヒストリー》

2008年 39歳
入浴中に左胸乳頭下に違和感を感じ、最初の病院へ。「95%大丈夫!」と言われた翌週「乳がん」と宣告される。セカンドオピニオンへ。乳がんの診断変わらず。

2009年 40歳
サードオピニオンへ。運命の医師と出会う。全摘出と言われていたが、検査の結果温存手術に。
2月 左乳房温存手術
3月 抗がん剤 EC スタート 4クール
6月 抗がん剤 終了
7月 放射線治療 スタート 19回
8月 放射線治療 終了
8月 分子標的薬 ハーセプチン(トラスツズマブ)スタート。3週間おき1年。
8月 ホルモン剤 ノルバデックス スタート 5年服用

2010年 41歳
ハーセプチン 終了

2013年 44歳
区の子宮がん検診で子宮頸部上皮内がんと診断される

2014年 45歳
1月 円錐切除術を受ける→3カ月毎に検査(経過観察)
8月 ホルモン療法 終了

2018年 49歳
5月 子宮頸部に異常細胞の増殖が見られ、高度異形成の診断を受ける
8月 子宮及び両側の卵巣の腹腔鏡手術

2021年『美ST』2月号掲載
撮影/吉澤健太、平林直己、楠 聖子、奥山栄樹 ヘア・メーク/小澤実和、川岸ゆかり 取材/菊池真理子、浦﨑かおり 構成/佐久間朋子

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一生元気に!自愛ビューティ

乳がんサバイバー・モデル園田マイコさん【乳がんになってやったこと・サバイブ後に気をつけていること】

2025年1月号

2024年11月15日発売

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