PEOPLE
15歳からグラビア活動を開始し、瞬く間にグラビア界を席巻した雛形あきこさん。その後初主演を務めたドラマ『闇のパープル・アイ』でのブレイクや、人気バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』のレギュラー出演などを経て、多方面で活躍する人気俳優としての地位を不動のものにしました。その名を世に知らしめることとなったグラビア活動は、実は驚きのきっかけだったのだとか…?デビュー秘話、そしてご自身が「私の青春時代」と語るほど思い入れの深い「めちゃイケ」時代についてまで、雛形さんの俳優業の軌跡をたっぷりとうかがいました。
《Profile》
1978年1月27日生まれ。東京都出身。14歳から芸能活動を始め、1992年にドラマ『おべんきょう』で俳優デビュー。15歳からグラビアアイドルとしても活躍し、’94年に『フジテレビ ビジュアルクイーン』に選ばれる。’95年に歌手デビューし、同時にバラエティ番組『めちゃ×2モテたいッ!』にもレギュラー出演。その後、後継番組である『めちゃ×2イケてるッ!』と合わせて22年間のレギュラー出演を果たし、バラエティ番組でも人気を博す。私生活では1児の母であり、離婚を経て俳優の天野浩成氏と再婚。芸能界屈指のおしどり夫婦として二人三脚で活躍中。
芸能界や俳優に憧れがあった訳では全然ないんです。お芝居をするきっかけになったのは、中学生の時に友達から誘われて児童劇団に入ったこと。もちろんそれまで演劇部に入ったこともなければレッスンを受けたこともありませんでした。部活のような感覚で続けていたのですが、有難いことに『おべんきょう』という昼ドラのオーディションに合格して出演させていただくことになり、俳優として本格的に活動をスタートしました。演技のいろはも知らない状態でしたが、周りの先輩方にサポートしていただいて、「お芝居って面白い!」と俳優業に興味を持つきっかけになった作品です。
それから程なくして実家に電話がかかってきました。相手はあの野田社長(野田義治さん。当時のイエローキャブ社長)で、今では考えられないことですが、電話帳で実家の電話番号を調べてかけてきたんです!「雛形」という苗字が珍しいのと、当時だからこそなしえた出来事ですよね(笑)。
あの頃野田さんはテレビにも出演していなくて、一般的には無名だったと思うのですが、「どうしても会って話がしたい」とおっしゃるので、実家の近所のファミリーレストランで母と一緒に会うことになりました。そしていざ会ってみると、あの強面の風貌。怖気付いて「人さらいでは…!?」と思ったほど。でも口を開けばものすごく熱心に私を評価してくれて、「一緒に仕事がしたい」と口説いてくれたんです。
今でも不思議に思います。まだたったの15歳で、何者でもないただの子供だった私に、何の根拠もなく野田さんはどうしてあんなにも熱意を持ってくれたのか…。野田さんはまず、私をグラビアで世の中に認知してもらう、とおっしゃっていました。そのためにグラビアで写真集を作ろう、と。グラビアで人気を確立したら、必ず私が興味を持ち始めた俳優業をできるように、とも。とはいえ、人を見かけで判断するのは良くないけれど、あの風貌ですからね(笑)。怪しさ満載で、「一緒にはできないかも…」と最初は思っていましたが、本当に熱心でしたし、「あなたがやりたいようにやらせてあげるから」なんて、大の大人に言われたことは生まれて初めてでした。単純に嬉しかったし、野田さんと話していくうちに、次第に夢が広がっていくのを感じたんです。ファミレスで1時間くらい話し合いました。同席した母の応援も私の背中を押してくれて、それから野田さんと一緒に仕事をすることになったんです。
元々グラビアの仕事はちょこちょこやらせていただいていたので、抵抗感とかは全くなかったです。野田さんの戦略通りグラビアの活動を本格的に開始してから、ありがたいことに目まぐるしく忙しくなっていきました。俳優以外のお仕事もどんどん舞い込んできて、当時歌を歌ってCDを出したこともあります。
そして私の青春とも言える「めちゃ×2イケてるッ!」が始まり、忙しさに拍車がかかるばかりでした。同世代の子達と遊びに行くということはできませんでしたが、あまりにも色んなことを経験させてもらえていたので、仕事をしているほうが普通に遊ぶよりも刺激的で楽しかったんです。だから「遊びに行きたい!」とは思わなくて。そう思う暇すらなかったというか(笑)。仕事を辞めたいと思ったこと?ないですね。とにかく必死で、立ち止まる選択肢なんて思いつきもしませんでした。どの現場でも、上手くできなくて落ち込んだり、思惑以上に良くできて内心ガッツポーズをしたりの繰り返し。目の前のことに精一杯で、将来のビジョンを描くこともなく、あっという間に月日が過ぎていきました。
今ではテレビ業界も随分ホワイトになったなぁと思いますが、私が「めちゃイケ」をやらせていただいた頃はブラックもいいところ(笑)。労働時間も長時間でしたし、コントの内容が攻めたものだったので、よく世間の方々からお叱りを受けました。
思えば、10代、20代、30代と「めちゃイケ」に出演させていただいて、私の人生の大きな部分を占めていることは間違いありません。フリートークでみんな好き勝手に振る舞っているように見えて、ドラマや映画で俳優が役を演じるように、バラエティ番組にもそれぞれ役割があるんです。誰がどんなことを言って、それを受けて誰がどう答えるか、それぞれのキャラを加味しながら発さないといけない。即興のようで、とても緻密に計算されているんです。そういう瞬発力や役割の考え方や立ち振る舞いは、俳優をするうえでも非常に勉強になりました。見え方は違うけれど、根っこの部分では繋がっているのかもしれません。
「めちゃイケ」が終わって6年くらいが経ちますが、今でもメンバーの個々の活躍を見ていると励みになるんです。あえてプライベートでみんなで集まったり、と言うことは当時からなかったけれど、仲が悪かった訳でも信頼感がなかった訳でもありません。そんな距離感がすごく心地良かった。別の収録でばったり会ったりすると、なんだか嬉しくなりますね。
《衣装クレジット》
ラメシアートップス¥2,970〈NEUNA〉リング[右、薬指]¥6,600〈10ni〉リング[左、人差指]¥3,850〈muku〉(すべてアンティローザ) イヤーカフ[右、上]¥21,120イヤーカフ[左]¥27,720 リング[右、小指]¥25,300(すべてノムグ) イヤリング[右、下 2個セット]¥13,200(エテ) リング[左、薬指]¥7,700(フリンク) ブーツ¥43,450(ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)ワンピースはスタイリスト私物
【ショップリスト】
アンティローザ https://auntierosa.com/
エテ 0120-10-6616
フリンク ttps://www.flynktokyo.com
ノムグ https://nomg.jp/
ダイアナ 銀座本店 03-3573-4001
撮影/堺 優史 ヘア・メイク/Hitomi(Chrysanthemum) スタイリスト/Toriyama悦代(One8tokyo) 取材/キッカワ皆樹 編集/浜野彩希
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2024年12月16日(月)23:59まで
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