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小島聖さん(48歳)語る再婚と子育て「ママ友づきあいは下手だけど、PTAに挑戦しています」

実力派として映像作品や舞台で活躍する俳優、小島聖さん(48歳)。私生活では結婚、そして離婚を経験。その後再婚し、現在では小学生の女の子の母親に。ママ友同士の関わりのなかで少しだけ後悔したことや、家族との時間についてなど、たっぷりと語っていただきました。

部屋の契約が切れる2年後には再婚しよう!と決めていたんです

お話を伺ったのは…俳優・小島聖さん(48歳)

《Profile》
1976年3月1日生まれ。東京都出身。1989年、俳優デビュー。1999年、映画『あつもの』で、第54回毎日映画コンクール女優助演賞を受賞。コンスタントに映像作品に出演を続けながら、舞台出演も精力的にこなす。近年の出演作は映画『誰が為に花は咲く』ほか。今後の出演作に舞台『FOLKER』(大阪・堂島リバーフォーラムにて2025年2月14日〜)。私生活では一児の母。年齢と経験を重ねた上での円熟味と説得力ある演技には、益々の注目が集まっている。

もともと結婚願望はなかったんです。それが結婚して離婚をして、今では再婚して子供までいるなんて、人生って本当にわからないなぁと思います。子供は女の子で今年7歳に。子育てのモットーですか? ないですよ(笑)。いっつも私怒ってばっかりです。「早く片付けなさい!」みたいな。
でもやっぱり私の子供なんだなぁ、と思います。反抗の仕方とか口答えの仕方とか、嫌だなと思う部分が私に似ているんです。あと夫の嫌な部分とかも。「どこかで見たことあるな、あ、私だ!夫だ!」って。だから怒っていると自分も嫌になってしまうんです。子供はもちろん私ではないけれど、時々鏡を見るような心地になります。

夫とは再婚なのですが、その前の離婚後、「結婚はもういいや」とは思いませんでした。離婚後一人暮らしをしていた借家が2年契約だったんです。「なら、ここを出るまでに再婚しよう!」って思って(笑)。やけっぱちだったとか全然そういうことではなくて、わけのわからない確信がありました。今思うと不思議ですけど。そして実際に2年以内に今の夫となる彼に出会い、再婚しました。

年上とばかり付き合ってきたけれど、夫は同世代です

まだ子供の頃からこの世界にいますから、周りは大人ばかりでした。だから、というわけではないと思いますが、付き合う人も年上ばかりでした。年上だと自分が学ぶことが多いし、私にとっては居心地がいいことが多かったです。楽っていうか。でも今の夫は私より一つ年下の同世代。それまでの私からしたら信じられない気分ではありますが、人って年齢じゃないんだなぁ、と感じるきっかけにもなった再婚でした。

いつの間にか年齢を重ねていて、気付いたら仕事の現場では私が一番年上なんてことはザラに。子供関係のママの集まりでもそうです。ママ友ですか?それが全くいなくて(笑)。

ざっくばらんに言わせてもらえるなら、そういう付き合いが本当に苦手。子供を幼稚園に通わせていた時、子供を迎えに行った後みんなで公園に、という流れになるんです。そこでママ友たちの輪の中に入るっていうのができない。
たまに勇気のある若いママがとっつきづらいであろう私に話しかけてくれたんですが、「いい天気ですね」とか「明日の持ち物何でしたっけ?」みたいな会話で終わっちゃう。
昔『ナースのお仕事』に出演させていただいた時は同世代の女優さんが数多くいらっしゃいましたが、そこでもやっぱり瞬発的に仲良くなることができなくて。そういう性分なんでしょうね。

子供の幼稚園時代のママ友付き合いを反省し、一念発起してPTAに立候補

人間関係において必要以上に頑張る必要はないと考えているのですが、「あぁ、もっとママ友付き合いちゃんとしておけばよかった」と思うことはあります。子供が小学校に上がってから特に思います。
小学校のあらゆることで情報交換をフランクにできる人がいなくて。なかなかそれが不便なんです。小学校に入ってしまうと送迎もないし、いよいよママ同士の繋がりって希薄になるんです。仕方ないから子供に聞くんですけど、ますますわからなくなっちゃう。これは幼稚園時代の3年間の私のママ友付き合いの結果であり、反省点です。

そこで一念発起してPTAに立候補。モジモジ恥ずかしがっている年齢でもないですし。今ってそういうの全部アプリなんですが、アプリでPTA参加可否のアンケートが回ってきて「可」と回答。私と同じで働いていらっしゃるママは大勢いて、「打ち合わせは20時にオンラインで」という感じ。会ったほうがシンプルに進むんだけどなぁ、と思う私は、やっぱり昭和の人間ですね(笑)。

芝居と実生活の子育てがリンクして、役を引きずり神経質になったことも

2022年に出演させていただいた舞台『ラビット・ホール』は、子供を不慮の事故で亡くしてしまう夫婦の物語です。主役のベッカを演じている時、劇中の子供の年齢と実生活での私の子供の年齢がちょうど同じくらいで、私にしては久しぶりに役を引きずりました。
独身の頃は役を引きずると言うか、反省したり上手くできなくて悔しい思いを持ち帰ってしまう感じだったのですが、子供ができてからは私のそんな気持ちに構っていられないので、強制的に気持ちが切り替わっていたんですけどね。
でもあの役は稽古すればするほど、演じれば演じるほど怖くなってきてしまって。なので舞台が終わるまでは子供に対してかなり神経質になりました。
偶然演出家の方にも同い年くらいのお子さんがいらして、お互い意見交換しながら、私なりのベッカを演じることができたと思っています。

どこにいても生きていける、いろいろなところで楽しみを見出せる人に、子供にはなってほしい

普段は東京で生活をしていますが、週末には長野にある家で過ごしています。夏休みなどはちょっと長めに滞在していますが、長野ってすごく環境が良いなと感じています。野菜などの食べ物が美味しいし、水道水すら美味しい。手を洗っていると水のサラサラした感じがわかるんです。東京も便利でいいけれど、子供にはちゃんと自然も身近に感じて欲しくて。いろいろな環境に適応出来るというか、楽しめる人に成長してほしいなと思っています。
長野にいると子供はクライミングのジムに通ったりしています。私は登山をするけれどクライミングには興味がなかったんですが、本人はすごく楽しそうに通っています。
勉強も大事ですが、それ以外の楽しみを見出すことも大事なことだと思っています。そのクライミングジムはもちろん先生がいますが、子供同士が自発的に教え合っていて。うちの子は割と器用に何でもこなす子で、何でも一番じゃないと嫌な勝気な面があるんですが、自分が一番じゃないと思い知った時、ちゃんと他の子に教えてもらっているんです。
子供も私のいない所で確実に成長しているんだなぁ、と、少し頼もしい気持ちになりました。

【衣装協力】
デニムシャツ¥55,000、デニムパンツ¥53,900(ともにマディソンブルー)ネックレス¥15,750、イヤリング¥32,400、リング¥13,200(すべてアビステ)

【ショップリスト】
アビステ☎︎03-3401-7124
マディソンブルー☎︎03-6434-9133

撮影/山村祐太郎 ヘア・メイク/田中康世(cheek one) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/根橋明日美

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2024年12月17日発売

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