PEOPLE
映像作品や舞台でその個性を発揮する傍ら、私生活では7歳になる女の子の母でもある小島聖さん(48歳)。家庭と仕事の狭間で奮闘する毎日を送っている小島さんの「働く母」としての率直な思いを始め、いちばんのストレス発散だという趣味の登山や、仕事とは別のライフワークとなっている紙芝居について、たっぷりとお伺いしました!
《Profile》
1976年3月1日生まれ。東京都出身。1989年、俳優デビュー。1999年、映画『あつもの』で、第54回毎日映画コンクール女優助演賞を受賞。コンスタントに映像作品に出演を続けながら、舞台出演も精力的にこなす。近年の出演作は映画『誰が為に花は咲く』ほか。今後の出演作に舞台『FOLKER』(大阪・堂島リバーフォーラムにて2025年2月14日〜)。私生活では一児の母。年齢と経験を重ねた上での円熟味と説得力ある演技には、益々の注目が集まっている。
語弊を恐れずに言わせてもらえるなら、このまま「お母さん」で終わるつもりは全くありません。
私には私の生き方があるし、仕事がある。私の場合はたまたまそれが俳優という仕事ですが、誰しもにそれぞれの場所があるはずです。「子供がいてこその私」というのは、ある意味で子供を盾にしていることかもしれないとも思います。子供がいるからやりたいことができない、というように。
今でもそのせめぎ合いで、戦っていますけどね(笑)。子供が小学生になってほんの少し手を離れた感はありますが、それまでは幼稚園の送迎含めかなりの時間を子供に費やさざるを得ず、仕事を含めた自分時間がなかなか持てない。すると私の中でモヤモヤした気持ちが広がっていって。
母親業はそれだけで本当に大変なこと。そのうえ仕事もするなんて決して簡単なことではないけれど、「やりたいからやるんだ!」ととんがっているほうが面白いし、そのほうが私らしいという思いにだんだんとなっていったんです。
妊娠と出産を経て、絶賛子育て中ですが、「私ってこんなに自分勝手なんだ!」と我ながら驚いています。自分の時間がなくなることへのストレスがすごくて。
39歳で再婚し、41歳で出産をしました。妊娠期間の10ヶ月ばかり頑張って出産すれば、それでおしまいだって勝手に思っていたんです(笑)。
だけどもちろんそんなことはなくて、「あ、解放されるんじゃなくて、ここから始まるのね」と子育ての果てしなさや凄まじさを実感。
初めてのあらゆることに戸惑いながらも、すでに舞台の公演が決まっていたんです。あと数ヶ月後には稽古が始まるという状況で、それに合わせて精神的にも体力的にも回復しておく必要がありました。私の場合は、それがかえってよく作用したと思います。子育て一辺倒だと間違いなくパンクしていました。仕事があることで気持ちを切り替えられて、精神的な救いになりました。人に助けを求めやすくなりましたし。
家事は好きなほうですが、「できるほうがやる」というのが夫との暗黙の了解。お互いに自立していればあえてルール化する必要はないと思っていますが、「お皿洗っといてよ」とつい求めてしまいがちに。求めなければストレスはないのでしょうが、まだまだその境地にはたどり着けません。
今、不定期ではありますが、友人の画家の平松麻さんと一緒に紙芝居のワークショップや鑑賞会を行っています。
紙芝居と聞くと子供向けと思われがちですが、そんなことはありません。紙芝居の物語は平松さんと私の創作なんですが、私達が日々感じていることや、普段言葉にしずらい〝女の情念〟みたいな私たちの本心が見え隠れするから、ご覧になった大人の女性に「わかる!」と共感していただくことも。物語だからこそ語れる、切実な嘘ってあると思います。
紙芝居を始めるきっかけはコロナ禍でした。不意に生まれた時間に、何かできることはないかなと平松さんと話していて。当時家が近所だったこともあり、たまにお茶をしていたんです。どちらからともなく「描いた絵に文字をつけて読んでみようか」と。最初は遊びの延長でしたけれど、次第に本格的になっていって。
お互いの日記やメモから言葉を選んだりして物語を作るようになりました。平松さんとは僭越だけれど感性が似ているというか、それが今でも続いている理由なんじゃないかと思っています。
個人の活動なので、これをきっかけに初めて企画書を書いたり、ワークショップや鑑賞会を開催する場所での見積もりを出したり交渉したりと、少しずつ進めています。ワークショップは大人も子供も参加でき、一つの物語を共有して、それぞれのイメージで絵を描きます。それがその日だけの紙芝居になるのですが、描いた絵をみんなで見せ合うのは恥ずかしいけれど刺激的。物語が進む中で「私の絵が出てきた!」という成功体験が、参加した方々の何かのきっかけや自信になればいいなと思っています。
私にとって大切な時間の一つが山を歩いているとき。30歳を過ぎてネパールへ一人旅をしたことをきっかけに本格的に登山に目覚めました。
私の名前の由来でもあり亡くなった父が好きだった聖岳にもこれまで3回ほど登りましたが、何度行っても飽きないんです。高山植物の影響なのか柔らかな空気が漂っていて、とても静か。山を歩く最大の魅力は無心になれて、何も考えずにただ歩くことに集中できることです。情報が氾濫する今の時代だから特に必要な時間なのかもしれません。
ここ最近ずっと心がザワザワしていたので、先日も一人で近場の山に行ったんです。そうそう、無心で山を登っていたら、ふと「あ、今喋る人いないんだ」と思ったんです。体験や気持ちを共有できないって寂しいな、って。それはそれでなんだか新鮮な気持ちでした(笑)。一人で歩くのも好きだけれど、今度は夫や子供と行きたいです。
美容雑誌の取材で語れるような美容法は本当に何もなくて!サプリも飲まないし、化粧品にもこだわりはありません。クリームとかはベタつくので若い頃は嫌厭しがちでしたが、今塗るとスッと入っていくので、「あ、重要なんだな」と感じることはあります。
運動でいうと、18歳の頃からジョギングを習慣にしています。風や鳥の声を聞きながら走ると考えが整理されます。今でも1日おきに走ります。
今48歳なので、もしかしたら更年期の足音がしてくる時期なのかもしれませんが、至って変わらずです。集中力の低下やイライラなんて日常茶飯事なので、気付いていないだけかもしれませんが(笑)。更年期障害と診断をされることで楽に感じる方もいらっしゃるでしょうが、別段今の私はその必要を感じていません。40代になると体力もガクッと落ちるとも聞きましたが、出産のタイミングでもありましたし、ガクッを感じる余裕もなかったです。でも回復は遅くなりました。周りのアラフィフより体力はある方だと思いますが、もう子供との鬼ごっこは無理ですねぇ。
50代も目前ですが、こうしたい、ああしたい、というのは明確にはありません。でも楽しみではありますよ。まだまだ新しい方と仕事で出会えるし、過去にご一緒した方と現場で再会できるのも嬉しい。やりたいことを厳選して突き詰めることもできるし、求められたことを幅広く受け入れる度量も、若い頃よりはあると思っています。
【衣装協力】
デニムシャツ¥55,000、デニムパンツ¥53,900(ともにマディソンブルー)ネックレス¥15,750、イヤリング¥32,400、リング¥13,200(すべてアビステ)
【ショップリスト】
アビステ☎︎03-3401-7124
マディソンブルー☎︎03-6434-9133
撮影/山村祐太郎 ヘア・メイク/田中康世(cheek one) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/根橋明日美
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2025年11月16日(日)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
2025年11月16日(日)23:59まで
2025年11月7日(金)23:59
2025年10月16日(木)23:59まで