PEOPLE
昨年、還暦を迎えた俳優の高島礼子さんが、『美ST』2010年4月号以来15年ぶりのご登場。スタイルも美肌も当時のまま。4年前から始めたインスタグラムでの弾けっぷりが、話題です。そんな高島さんの「今」を楽しんで生きる極意とは?40代の頃のお写真やいまの40代に向けたメッセージとともにお届けします。
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《Profile》
’64年神奈川県出身。’88年『暴れん坊将軍Ⅲ』でデビュー。映画『さまよえる脳髄』で初主演後、『陽炎』シリーズ、『極道の妻たち』シリーズなどで主演が続く一方、舞台、ドラマ、CMでも活躍。映画『長崎ぶらぶら節』では日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。8/8公開の映画『ハオト』に出演。石井ふく子 白寿記念公演『かたき同志』(8/30~9/21大阪・新歌舞伎座)に出演(詳細)。
振り返ると40代は大変でした。年齢的には完全に大人ですが、中途半端なところもあって。後輩にはもっといろいろ教えてあげて、自分も頑張らなきゃと気が張っていたし、逆に先輩もたくさんいらっしゃって、気を使いすぎていたなと。今思うと、鎧を着込んで無理をしていたんですね。将来的な不安もあり、心も体もボロボロでした。
同時に、更年期障害、四十肩、膝痛、老眼が全部一度に来て、それぞれの病院に通って、でも仕事はちゃんとこなさなきゃいけないと意気込んで、自分を追い込みすぎていました。
さらには40歳から父の介護が始まり、亡くなる53歳まで死ぬほど頑張っちゃったんです。父はパーキンソン病で、横浜の実家で在宅介護をしていました。24時間体制でヘルパーさんにケアしていただいていましたが、姉と分担しながら家と実家を行き来し、入院するたびに毎日のようにお見舞いに通っていましたね。私のどこかに、看護師さんやヘルパーさんから「芸能人だから全然来ない」と悪く思われたくない意識が働いて、ものすごく無理していたんですよ。私がそんなふうだから姉ともいらぬ喧嘩をして、家族崩壊に至りそうなときもありました。
ところがある日、看護師さんが「芸能人の方にありがちなのですが、周囲の目を気にして、無理してお見舞いにいらっしゃる方が多いです。私たちがいますから大丈夫です。どうか信じてください」と仰ってくださって。ハッとしました。ここでも鎧を着込んでいたんですね。できるだけ父と一緒にいてあげたい気持ちももちろん強かったのですが、仕事も忙しいときで結構無理をしていて……。それがちょうど50歳になる直前。以来、「どうぞよろしくお願いします」と素直に甘えられるようになり、気持ちが楽になりました。
父が亡くなったときは、介護が長かった分、父に対しては「よく頑張ってくれてありがとう」と心から思えたし、私たち姉妹も頑張ったし、ヘルパーさんも頑張ってくれて、みんなで協力し合って、最終的にいい人間関係が生まれていました。悲しみというよりは、穏やかなお葬式になりました。思い残すことはない。後悔はないですね。
結婚しているときは、2人でひとりみたいな感覚があって、交友関係は全然なく、遊んだ記憶もあまりありません。シングルになってすぐのころは、ひとりで頑張らなくてはいけないという動揺が一瞬ありましたが、鎧を脱いで自分から間口を広げたら、不思議と交友関係が広がっていきました。
50歳過ぎて初めて女子会をしたりもして、気づけばそれまでの人生で味わったことのない豊かな人間関係を築くことができましたね。
悲しいこともありましたけど、ピンチが来たら、すごくありがたいと受け入れて、成長するための試練なんだと考えるようになってから、辛いことや悲しいことを、あまり悲しいと感じなくなりました。悲しみ自体はカルマ落としで、チャンスに変わると思えるようになったんです。今は自分の中にそういう考え方がすっかり定着しています。言霊じゃないけれど、いいことだけ思っていれば、絶対そうなると確信しています。これから本当の自分の人生が始まるのに、いちいちくよくよしてる場合じゃない。それよりも感謝ですよ。何かあってもありがたい、友人が仲良くしてくれて嬉しい、とすべてをプラスに考えることで、物事がうまく回っていきます。
私の周りには、尊敬すべき素晴らしい女性が多いんですよ。そういう人にも、きっと挫折や苦しみもあると思うんです。でも、みなさんいつも笑っているんですよね。一緒にいると、こっちも楽しくなっちゃう。だから自分もそうありたいというのがひとつの目標。眉間にシワが寄っている自分はイヤなので、いつも口角を上げて笑っている私でいたいですね。
昨年還暦を迎えましたが、まだまだ成長過程。道半ばです。いつまでも成長できると思っているので、自分の限界を決めていません。年齢を重ねると不安や恐怖を感じることもありますが、怖がることはやめようと思っています。それよりも挑戦して失敗して、どんどん恥をかきたい。自分でも笑っちゃうくらい、よく字を間違えるのですが、「アホやな」とどんどん笑われたいし、自分で自分を笑える人生を送りたいと思います。
40代は更年期や四十肩などが一気に来て、体調も悪い中でドラマや映画など年間5、6本以上を抱えていました。その上プライベートでは父の介護もあり、すべてを完璧にこなすことを自分に課していた時期。自分に厳しく、とことん追い込みすぎていて、しんどかったですね。あのころの私に「素直に甘えていいんだよ」と言ってあげたい。
どんなことがあっても笑っていましょう。笑顔の人っていい顔しているし、周りも笑顔になります。そうすると悲しみも乗り越えられるから。私自身もいつも笑顔の人を目指しています。
「先日、友人を訪ねてハワイへひとり旅に。英語が通じなかったらどうしようと思いつつ、思い出に残る旅になりました」。
スカート¥165,000(参考価格)、サンダル¥180,400(参考価格)(ともにFABIANA FILIPPI/アオイ)ブレスレット¥4,320(ABISTE)
2025年『美ST』7月号掲載
ヘア/佐々木大輔 メイク/曽我和彦 スタイリスト/村井 緑 取材・文/安田真里
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2025年11月16日(日)23:59まで
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