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【心と体と性】“1本のドラマ”が気づきをくれた――滝沢ななえさんが自分を受け入れるまで

前回の「LGBTQの子を持つ親」の声に大きな反響が!それを受け、美ST世代のLGBTQ+当事者に取材をしました。今回は滝沢ななえさんにお話を伺いました。

【LGBTQ+当事者の体験談】一緒に考えよう「私が私らしく」いるために

お話を伺ったのは…
滝沢ななえさん(37歳・パーソナルトレーナー)

V・プレミアリーグなどで「美しすぎるバレーボール選手」として注目され7年間プレー。現在はタレント・パーソナルトレーナーとして活躍中。バレー選手引退後2017年にテレビ番組でレズビアンであることを公表。

恋の対象が女性であることをオープンにしたのは隠すのがとても苦しかったから。

初恋は幼稚園の時で、相手は男の子だったんです。学生時代は彼もいて自分は女性が好きっていう認識はありませんでした。でも周りの女の子たちみたいには恋愛が楽しめなくって、自分は人を好きになれないのかもと悩んだことも。

そんな時にトランスジェンダーを扱ったドラマを見て、もしかして私は女性として女性を愛するタイプなのではないかと最初に意識しました。すぐにそんな自分を受け止められたわけではなかったのですが、初めて女性とお付き合いした時に世界がきらっきらに見えるくらいハッピーで、恋をするということが初めて心から理解できた気がしました。とても幸せだったのですが、今度はパートナーのことを周りに言えないことが辛くなって。将来のことを聞かれてもはっきり答えられないことや、いろいろ隠しているのも自分らしくないなと感じることが増えていったんです。

勇気を出して一歩踏み出したら今は自由な自分でいられます

私しかできないことはこれだと思い、誰にも伝えずテレビ番組で思い切ってカミングアウトしました。それよりも前に母には何となく自分の指向を伝えていましたが、母は世間にわざわざ言うことではないというスタンスで。だから公表の相談はしませんでしたね。3歳上の姉や5歳下の妹、6歳下の弟は初耳だったと思います。良くも悪くも大きな反響がありましたが、スポーツで繋がった仲間たちが「ななえはななえだから。この関係は変わらないよ」と受け止めてくれたのが嬉しかったですね。

パートナーも何か言われてしまうかも、と躊躇もありましたが、温かい言葉をかけてくれる人も多く、思いがけないことに中学の道徳の教科書にも掲載されて。オープンにして良かったです。いろんな意見の人がいますが、性のことに限らず、自分らしくいることが自然であたり前だということが無理なく少しずつ広まったらいいと思います。

子供の性自認&性的指向の記事に多くの反響が


2025年3月号
「自分は女の子かも」と小5長男から、「彼女ができた」と大学生の娘からの言葉、ゲイコンテストに出る息子、それぞれの母3組の体験談に反響が寄せられました。

本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代&50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年9月号掲載
取材/佐藤理保子 再構成/Bravoworks,Inc.

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【心と体と性】“1本のドラマ”が気づきをくれた――滝沢ななえさんが自分を受け入れるまで

2025年9月号

2025年7月17日発売

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