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【ジェーン・スー】さん52歳、50代になったからこその「着慣れたパジャマのように心地良い関係」とは

美ST誌面でも「大きく吐いてから吸って」が大人気連載中のコラムニスト、ジェーン・スーさん。今年52歳になり、「気持ちに余裕ができてきて、社会に目がいくようになりました」と語ります。自分中心の四角四面の見方や考え方から、もっと俯瞰した視点を得ることで見えてきたものとは? 今回の美STオンラインでは、50代になって更なる人生の楽しみを見出したジェーン・スーさんの最前線にフォーカス! 11/17発売の美ST1月号「女子会企画」の特別インタビューと併せて読むことで、年齢を重ねる滋味をたっぷりと感じられるはず!

《Profile》

1973年、東京生まれ。コラムニスト、ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「ジェーン・スー生活は踊る」、ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」のMCを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)、『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』(文春文庫)、『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)など多数。美STで大好評連載中のコラム「大きく吐いてから吸って」が1冊の本となり、『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』(光文社)として11/17に発売決定!

人生100年時代!50代になっても自分を決めつけずに“湧き上がる何か”を見逃さないこと

今年で52歳になりました。その年月の中で私が見出した唯一のことは、「人生、本当に何があるのかわからない」ということです。もちろんこの年齢なので、例えば何かトラブルが起こった時の対処法は随分と身につきましたし、物事に対する予想や先回りもある程度できるようになりました。ともすればそういったスキルは、自分自身のことはもちろんあらゆることに対して“決めつけ”をしてしまって、自分の可能性を狭めてしまう恐れがあるのかもしれません。人生100年と考えれば、私にはあともう半分人生が残っていることになります。その残り半分を“決めつけ”で生きてしまうのは、あまりにもつまらない。今の時代の50代なら、あともう1回くらいジャンプができるのではないでしょうか。TBSラジオのPodcast番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」でご一緒している堀井美香さんは、50歳の時にTBSを退社してフリーになりました。彼女のその軽やかな行動力に勇気づけられる同世代はきっと多いはず。50代になっても、可能性の幅は広げることができるんです。推し活一つとってもそう。実は私、50手前になるまで好きなものはあっても、オタクになるほど何かにハマったことがなかったんです。それがコンプレックスでもありましたし、突っ走れる人が心底羨ましかった。これから先も自分には縁のない世界線かと思っていましたが、ひょんなことからプロレスにどハマり。今では団体問わずにタイミングが合いさえすれば試合に駆けつけています。もう楽しくてしょうがない(笑)。周りを見渡してみれば、実は50代になって推し活に目覚める人って結構多いんですよね。「私にはできない」とか「私はそういうのに興味ない」と切り捨てるのではなく(1回断っちゃうともう誘われないかも・・・!)、まずは試してみる。開けてみた扉の先に、思いもしなかったときめきが待っているかもしれませんよ!

過去の男性と出会い直してしまうことも! 人生を積み重ねないと起こり得ないこともあります

3年ほど前、人生で一番落ち込んだ失恋相手の男性と再会したんです。約20年ぶりでした。さらにその人と復縁までしてしまったのだから、本当に人生とはわからないもの。失恋当時の自分に教えたらどんな顔をするでしょうね(笑)。復縁したカレとはもはやキラキラもときめきもないけれど、何かを「してあげなきゃ!」という気持ちに駆られることもなく、お互いのことをよく知っている気安さもあり、着慣れたパジャマのように心地良い関係です。結婚ですか? いや、選択的夫婦別姓が叶わない限りないかな、と思っています。私は前から結婚という制度に懐疑があって。女性が損なことが多いと感じるし、私がそう感じていることは相手もわかっています。もしかすると、40代50代でパートナーを見つけた人のなかには、「この人と一生添い遂げる」と頭からは信じられない人もいるのかも。それは結婚に夢がないということではなくて、人は儚いもの、とか、「一生一緒」の不確実性がわかっているから。だからこそけじめで結婚する方々もいらっしゃいますが、人それぞれですよね。カレと私も、今後考え方が変わるかもしれませんが、現状はそういうものに縛られず長生きしましょう、という感じ。最終的に納得できる良いところに辿り着けたらいいなぁ、と思っています。

美STの大好評連載が1冊に!

《新著情報》

書名:『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』
著者:ジェーン・スー
本体価格:1,600円 税込価格:1,760円
光文社・刊
発売日:2025年11月17日(月)
https://www.amazon.co.jp/dp/4334108075

「加齢も見た目も思ってるほど悪くない」。

自己受容のヒント満載なエッセイ。心の中や世の中に対するもやもやを言語化し多くの支持を集める著者が、「自分らしく生きること、自分を愛して生きること」の一環として美容やライフスタイルを綴ります。誰にでも起こる心身の不具合やエイジズムを乗りこなすために、自分の手で自分が気に入る生き方をどう求める? 視界がパッと晴れてくる爽快感と、一歩踏み出す勇気が得られます。美容月刊誌『美ST』の連載をまとめた第2弾。

下北沢 本屋B&Bでジェーン・スーさん×瀬戸麻実さんのトークイベントを開催!

『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』刊行記念トークイベント「思ってたのとちがうけれど、これはこれで楽しい」
開催日時:2025年11月23日(日・祝)19:00~21:00
会場:本屋B&B(東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F)
※イベントの詳細は以下よりご確認ください(来店参加は完売しました・【配信参加】【サイン入り書籍つき配信参加】あります)
https://bb251123a.peatix.com/

《衣装クレジット》

カーディガン¥51,700〈ソブ〉シャツ¥35,200〈ダブルスタンダードクロージング〉(ともにフィルム)パンツ¥15,400(ノーク)ピアス¥27,500リング¥57,200リング¥81,400(すべてアガット)バングル¥33,000(ヴァンドームブティック/ヴァンドームブティック 大丸東京店)ローファー¥27,940(ランバン オン ブルー/モーダ・クレア)ソックスご本人私物

アガット 0800-500-5000
ヴァンドームブティック 大丸東京店 03-6206-3688
ノーク 03-3669-5205
フィルム 03-5413-4141
モーダ・クレア 03-3875-2772

撮影/はぎひさこ ヘア·メーク/藤原リカ(スリーピース) スタイリスト/近藤和貴子 取材/キッカワ皆樹 編集/矢實佑理

FEATURE

MAGAZINE

一生元気に!自愛ビューティ

【ジェーン・スー】さん52歳、50代になったからこその「着慣れたパジャマのように心地良い関係」とは

2026年1月号

2025年11月17日発売

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