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香椎由宇さん(36歳)学生時代は「日本に馴染めず、鬱々とした日々でした」

2022年の4月、8年半ぶりに連続ドラマにレギュラー出演を果たした女優・香椎由宇さん。デビュー当初から注目を浴びたそのミステリアスな美貌は、結婚や出産や子育てなどのライフステージを経て深みを増し、新たなファンを獲得することに。今回はデビュー当時の話や今後の女優業について、たっぷりとお伺いしました。(全3回の1回目)

お話を伺ったのは……女優・香椎由宇さん(36歳)

《プロフィール》

1987年2月16日生まれ、神奈川県出身。小学6年間をシンガポールで過ごした帰国子女。映画『リンダ リンダ リンダ』、ドラマ「ウォーターボーイズ」「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」「有閑倶楽部」など、多数の話題作に出演。2022年4月にドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」で約8年半ぶりに連続ドラマにレギュラー出演。

8年半ぶりの連ドラ出演。「やっぱりこの仕事だ」と実感

結婚や出産を経て、連続ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」で8年半ぶりに連続ドラマに出演させていただきました。事務所やドラマスタッフの方々が「スケジュールはどうにかしよう!」と、作品に出られるように奔走して場所を作ってくれたんです。

初日に現場入りした時、現場から離れていた年月を感じずにはいられませんでしたが、プレッシャーよりも、とにかく辿り着けたという喜びのほうが大きかったですね。演じることの喜び、ひとつの作品に携わることができるという喜びです。やり始めたら改めて楽しい!と感じて、やっぱり私には女優という仕事だと実感しました。演じている時は全く違う自分になっているんですが、ある意味自分でいられる時でもあって、ストレス発散になっていますね。家に帰るとなぜか家族に優しくなれている気がするので(笑)。

これまでの香椎由宇は、もしかしたらクールな人というイメージだったかもしれません。でもブランクがあったことで、そういったイメージは薄らいでいると思いますし、そもそも私のことを知らない世代の方々もいらっしゃる。それを逆手にとりたいですね。これまでのイメージは置いておいて、ゼロからの私を見てほしいと思うんです。役柄はあえて選んだりはしませんが、外見や雰囲気に実年齢が追いついてきて、いただく役の幅はむしろ広がっているなと感じます。

日本に馴染めず鬱々とした日々…芸能活動が大きな救いに

親の仕事の都合で6年間をシンガポールで過ごし、帰国した12歳の時にスカウトで今の事務所に入りました。シンガポールにいた頃は、学校のクラスメイトも住んでいたマンションの人達も多国籍。自己主張も当たり前の世界でした。でも日本に来たらさほどそういう風潮はなく、何より驚いたのは「すごく目を見てくるよね」と言われたことですね。「あ、そんなにジーッと人の目を見ちゃいけないんだ」とその時に初めて気づきました。

今までの生活では当たり前に許容されていたことが通じなくなって、そのことを上手く咀嚼することができませんでした。それが辛くて「私だけでもシンガポールに帰らせて!」としょっちゅう両親に泣きついていたりして…。

そんな鬱々とした日々の中で芸能活動が始まったことは、すごく幸運なことだったと思います。10代の女の子向けの雑誌モデルとしてキャリアがスタートしましたが、現場では自己主張も人の目を見て話すことも受け入れてもらえて、中学生でも対等に扱ってもらえる。それに可愛いお洋服を着させてもらえて、お化粧もしてもらえて…とにかく楽しくて刺激的な毎日でした。一般的な公立中学に通いながらでしたが、学校より芸能活動をしているほうがよっぽど楽でしたね。今振り返っても「芸能界がなかったらどうなっていたんだろう…」と思うほど。学校だけが居場所じゃないと感じられたのは大きかったです。

仕事への向き合い方が変わったのは、映画『リンダ・リンダ・リンダ』がきっかけ

モデルの仕事を続けていると、次第にお芝居の仕事もいただけるようになりました。ドラマ「ウォーターボーイズ」や映画『ローレライ』などの作品で私の存在を知っていただいた方も多いかもしれませんが、この時はまだ女優の仕事を、「背負う」という覚悟ではできていなかったように思います。

仕事に対する心構えが大きく変わったのは映画『リンダ・リンダ・リンダ』に出演した時から。前田亜季ちゃんやペ・ドゥナさんも出演されていて、私とそんなに年齢が変わらないのに、すでにちゃんと仕事としてお芝居をしていたんです。彼女達のプロフェッショナルぶりはいい刺激でした。当時も私なりに精一杯やっていたつもりでしたが、もっと真面目に、しっかり自覚を持たなきゃな、と身が引き締まった記憶があります。

この作品で新人賞をいただいてからは、さらにその思いが強くなりました。大人の方々が、ひとりの女優として評価してくださっているという自覚を持たなくてはいけない。この頃から、作品を背負うという責任感や、仕事を「させてもらえている」という感覚が芽生えてきたような気がします。

《衣装クレジット》

ニット¥50,600(プント ドーロ/ブランドニュース)スカート¥25,300(ダブルスタンダードクロージング/フィルム)ピアス¥60,500〈片耳〉(MASANA)

《お問い合わせ先》

ブランドニュース(プント ドーロ) ☎03-3797-3673
フィルム(ダブルスタンダードクロージング) ☎03-5413-4141
MASANA https://masana-jewelry.shop/

撮影/福永俊樹 ヘア・メーク/坂本志穂 スタイリスト/後藤仁子 取材/キッカワ皆樹 編集/永見理

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