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株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、20年以上前から、社員の多様性を認め、個々が継続して働きやすい環境整備に取り組んでおり、育休についても、早い段階から男女を問わず、取得を推進。昨年度の取得率は27.3%。そのうち、1か月以上の取得者が100%です。今後の男性育休取得増推進のために、父の日を前に、男性の育休取得に関する意識調査を行いましたので、以下に報告します。
(対象:25歳~49歳の全国の2,205名の子どものいる男性と、25歳~44歳の全国の2,201名の子どものいる女性。実施期間:4月28日~5月4日 インターネット調査)
【調査トピックス】
1、 育児をしている男性、7割超。若年層ほど、「とてもしている」多く、高齢層ほど「全くしていない」が多い。
男性の育児参加に対する評価、「とてもしている」の割合は、男性よりも女性の方が多い。
2、 男性育休、取得したことがある人は、3割超。
「全ての子どもの出産時に取得」したのは、22.3%、「取得した時と取得しなかった時がある」のは、13.4%
3、 育休取得した男性のうち、取得期間1週間以内が6割超。1か月以上の取得は約1割。
1日のみの取得は、12.1%。1か月以上の長期取得は若年層の方が多いが、1週間未満の短期取得は、年代による差は見られない。
4、 男性育休、取得の満足度は、男性・女性ともに8割超。
「とてもよかった」は、男性約5割、女性約4割。取得期間の長さと満足度は比例。
育休取得の満足度は、男性の方が高い傾向。
5、 男性育休、理想の取得期間、男性は1週間、女性は1か月。
配偶者の出産時に育休を取得したくない男性は、3.9%。
「わからない」10.1%と合わせた割合を除くと、14%であることから、男性の約9割は、育休を取得したいと思っている。
【調査結果】
1、育児をしている男性、7割超。若年層ほど「とてもしている」多く、高齢層ほど「全くしていない」が多い。
全国の25歳から49歳のこどもがいる男性2,034名に、育児をしているか否か聞きました。「とてもしている」19.3%と「まあましている」54.7%を合わせると、74%の男性が、育児をしていると答えています。これを年齢別に見てみると、「まあまあしている」と答えた男性は、全体で54.7%で、すべての年代で50%台と、年代によって大きな差はありませんでした。「とてもしている」で見てみると、25歳~29歳の若年層では26.8%ですが、年齢を重ねるごとに、減少し、45歳~49歳の男性では、11.6%と、約1割しか「とてもしている」と答えていません。逆に「あまりしていない」、「全くしていない」と答えた男性も、若年層は低く、高齢層になるほど、多いことが明確となりました。
また、子どもの年齢別に見てみました。男性は、配偶者・パートナーが直近で出産した時期と、育児をしているか否かを掛け合わせました。女性は、ご自身が、直近で出産した時期と、配偶者・パートナーが育児をしているか否かを聞きました。尚、この調査は、2,205名の男性と2,201名の女性に個別に行った調査をまとめているものであり、夫婦単位で調査をしたわけではありません。また質問により回答者のn数は異なります。 半年以内の子どもを持つ男性は、48.1%と、約半数の人が「とてもしている」と答えており、「まあまあしている」48.1%と合わせて96.2%と9割以上の人が育児をしています。子どもの年齢が上がるほど、育児をしている男性は減る傾向にあり、子どもが3歳以上になると「とてもしている」人の割合は2割を切り、10歳以上になると、1割を切ってしまいます。 女性に「あなたの配偶者・パートナーは、育児に参加していますか?」と聞いたところ、子どもの年齢が上がるにつれ、育児参加が少なくなっていく傾向は、男性の答えと同じですが、「とても参加している」と答えた女性は、子どものすべての年齢層で、男性よりも多いことがわかりました。男性自身の評価よりも、女性は、配偶者の育児参加を「とても参加している」と評価している人が多いようです。ただし、女性が、「全く参加していない」と評価している割合も、男性が「全くしていない」と答えた割合よりも高いこともわかりました。
2、男性育休、取得したことがある人は、3割超。
全国の子どもがいる2,034名の男性に、育休を取得したか否か聞きました。「すべての子どもの出産時に取得した」と答えた人が、22.3%、「取得した時と取得しなかった時がある」13.4%と、合計すると35.7%でした。調査時期や対象年齢、また、聞き方が異なるため、同じように判断することはできませんが、2020年の厚生労働省の「雇用均等基本調査」の取得率12.7%よりも多い結果となりました。「雇用均等基本調査」では、2019年の7.5%から、2020年に12.7%と飛躍的に増えていることからも、働き方改革の取り組みやコロナ禍の影響もあり、比較的、男性育休も取りやすくなったことで、全体的に増えている傾向があるのかもしれません。 また、育休取得を年齢別に見てみると、25歳~29歳の若年層では、45.6%の人が取得したと答えており、半数に迫っています。年齢を重ねるほど、取得した人の割合は徐々に減っていき、45歳~49歳の高齢層では、23.1%と、若年層の約半分程度の割合となります。
3.育休取得した男性のうち、取得期間1週間以内が6割超。1か月以上の取得は約1割。
また、育児休暇を取得した725名の男性に、取得期間について聞きました。最も多いボリュームゾーンは、2~3日で全体の21.1%です。年齢別に見てみると、1週間以内の人を合わせると63.6%で、年代による差はほとんど見られませんが、取得期間が長くなるほど、若年層の方が多い傾向が見られます。職業別に取得期間を見てみると、n数が少ないですが、「経営者・役員」「自営業」「自由業」で比較的、長期取得している人が多い傾向があります。また、n数が多い職業で見ると、1か月以上の長期の取得者では公務員が17.8%で、比較的多い傾向が見られます。
尚、参考までに、厚労省の2020年の「雇用均等基本調査」では、5日未満の取得が28.3%で、2018年の36.3%から大幅に減ったことから、男性の育休取得日は長くなって来ている傾向が見られるとはいえ、今回の調査では、1週間以内が6割を超え、依然として長期的な取得にまでは至っていない現状が伺えます。
4、男性育休、取得の満足度は、女性・男性ともに8割超。
「とてもよかった」は、男性約5割、女性約4割。取得期間の長さと満足度は比例。
育児休暇を取得した725名の男性に満足度を聞きました。全体では、「とてもよかった」と答えた人が47.9%と半数に上ります。「まあまあよかった」37.5%の人と合わせると85.4%と約9割の人がよかったと答えています。「とてもよかった」と答えた人は、若年層の方が多い傾向はありますが、「よかった」と答えている人の割合で見ると、年代にほとんど差は見られません。 育休取得の満足度を、取得日数で掛け合わせてみました。「とてもよかった」と答えている人で見てみると、1か月以上2か月未満取得意した人が、82.8%と最も満足度が高く、続いて、3か月以上取得した人が81.0%と、取得期間が長いほど、満足度も比例するように増えている傾向があります。 また、ご自身の出産時に、配偶者・パートナーが、育児休暇を取得した女性560名に、同様に満足度を聞きました。「とてもよかった」40.9%、「まあまあよかった」43.6%で、84.5%と男性同様に8割を超える人がよかったと答えました。「とてもよかった」と答えた人は、男性よりは少ないものの、取得期間が長
いほど、満足度があがる傾向は同様で
した。
5、男性育休、理想の取得期間、男性は1週間、女性は1か月。
こどものいる1,577名の男性に、配偶者の出産時に、ご自身がどれくらいの期間、育休を取得するのが理想か聞きました。全体では、「1週間」が、最も多い回答で、17.6%でした。続いて、「15日から1か月未満」が、12.8%、「1か月以上2か月未満」が、10.2%と続きました。実際の取得期間は、最も多いのが、「2~3日」であり、現実の平均の取得期間よりも長い期間を理想と答える男性が多いようです。注目すべきは、「取得したくない」と答えている男性は、わずか3.9%にとどまりました。「わからない」と答えた男性、10.1%と合わせても14.0%であり、約9割の男性は、育休を取得したいと思っていることがわかり、取りたくても取れていないという状況が想像できます。年齢別に見てみると、世代のにより、差が顕著なのは、「取得したくない」で、年齢が上がるほどに、「取得したくない」と答えている男性が多いようです。
また、こどものいる1,583名の女性に、ご自身の出産時に配偶者の育休について、理想の取得期間を聞きました。「15日から1か月」が1位で、15.3%、次いで「1か月以上2か月未満」が15.2%とほぼ同率でした。だいたい、1か月くらい、取得してほしいと思う女性が多いようです。世代別に見てみましたが、そこまで大きな意識の差は見られません。ただし、「取得しなくてもよい」と考えている女性が、14.5%に上りました。
【全体を通したまとめ】
今回の調査でわかったことで、印象的なのは、多くの男性が、育休を取りたいと思いながらも、理想の期間の取得が実現していないということと、育休の期間は長いほど、満足度も高いということがわかりました。さらに、育休を取ってよかったと思っている人も予想以上に多く、男性の満足度の方が高いことも意外でした。それぞれの家庭によって、状況が異なりますので、一律に、育休の期間は長ければ長いほどよいということでなく、それぞれに適した期間、取得できる環境を整備することが大事だと考えます。
当社では、働き方改革がこれほどに注目される以前の20年以上前から、社員の多様性を認め、個々が継続して働きやすい環境整備に取り組んでおり、育休の取得についても、早い段階から、男女を問わず、取得推進をしてきました。2007年に初めて男性社員が長期(3か月)の育児休暇を取得して以降は、徐々に社内の男性育休取得に対する前向きな空気感が生まれ、昨年度(2021年4月~2022年3月)は、27.3%。近年3年間では、25.9%と2割以上の男性社員が育休を取得しています。また、昨年の育休取得者のうち、1か月以上の長期取得者は100%で、3年間では、71.4%です。昨年度は、営業職・管理職の男性社員も1か月の育休を取得。育休取得により、配偶者や周囲への理解の深まりや、感謝・気づきにより、本人の意識が変わることで能力が向上するだけでなく、男女が理解し合える会社全体の雰囲気が醸成されつつあります。当社では、男性育休の取得は、本人の能力の向上や、他者とのコミュニケーション力の向上にもつながるため、家族だけのメリットではなく、会社全体のメリットであると考えます。取得率を上げることだけを目的とせず、本人の意思を尊重した男性育休が取得しやすく、立場の異なる人同士が、お互いを尊重できる風通しの良い空気感をつくっていくことで、良い企業運営につなげていきたいと考えます。
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