年齢には抗わないけど美しい。私たちが目指したい50代、【ニュートラルエイジング】な女性って？

今50代を迎えているのはバブル景気に就職し上昇志向と自信に溢れ、美も努力と更新の繰り返しが当たり前の世代。アンチエイジング主義ではないのに若く見える、そのニュートラルな美意識って？

知識も容姿も自分を高めることが目標。ステージを降りることなく憧れられる状態でいる努力を惜しまない。若さに固執せず「輝いて見えるかどうか」を求めた結果が見た目－5歳。

仕事も家庭も両立し一石二鳥では物足りず一石三鳥を目指し全力投球。シルクのパジャマを着て洗濯物を畳みながら開脚しテレビでニュースを見るなど、家事も美容も情報収集も同時進行。

白髪は増えてもなかったことにするのが掟。ハイライトカラーでオシャレに染め、女らしさと現役感を死守。同世代には白シャツの第一ボタンをもれなく外すモテ意識全開の男性も。視線は気になるところ。

見た目で判断されることを知っているので、若作りではなく素材の美を保つためクレンジングを丁寧にしている。50代で綺麗な女性はみんな肌が柔らかいという共通点があるよう。

20代で海外旅行に夢中になった世代。ヨーロピアンエレガンスなテイストで全身をキメ、香水まで抜かりない。ワンランク上であることに敏感で、名前の刻印入りリップやエルメスのスカーフなどステイタスを通じて自分の価値を高めてきた。左上・クロエ オードパルファム50㎖￥11,500 右上・同 ノマド オードパルファム50㎖ ￥11,500（ともにブルーベル・ジャパン）下・ピュア カラー エンヴィ リップスティック￥4,000（エスティ ローダー）

新50代はハナコ世代～ばなな世代と呼ばれバブル景気の申し子。特にハナコ世代は当時からいつの時代も主役感が強く、ステイタスを重んじ年々自分をランクアップさせる上昇志向の持ち主。消費は知識も外見も自分を高める手段で、最高の自分を更新。美容に敏感なのもオシャレをキメ尽くすのも20代で刷り込まれた素敵な女性の道だから。また、男女雇用機会均等法の恩恵を受けながら社会でのキャリアを常に意識。そして既婚者の8割は子供あり。欲しいものは何でも手に入れてきた女性たちで、一目置かれる存在でありたい思いを人一倍強く持つ。結果的に常にステージで輝ける美しさを維持する努力を惜しみません。

2019年『美ST』4月号掲載
イラスト／Natsuko　取材／金子美智子　編集／矢實佑理