SKINCARE
「最近、肌に元気がない…?」紫外線による酸化ストレス、汗をかかない生活、更年期やダイエットによる脂肪減少など、ハリを奪う原因はさまざま。でもスキンケア次第で、ハリも弾力も取り戻せます!今すぐ始めたい“ハリ復活スキンケア”を、専門家が徹底解説します。
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目次
紫外線はあらゆる肌トラブルを引き起こす原因に。しっかりと対策をしてハリをキープしましょう。
紫外線の害でエラスチンにダメージが。抗酸化対策で酸化ストレスを防御して
「自然老化でもハリを出すために必要なエラスチンやコラーゲンの量が減りますが、紫外線やタバコなどの酸化ストレスの影響もかなり受けます。ちなみにタバコの煙は吸うのはもちろん、副流煙が肌に付着しただけでも酸化ストレスを誘導してシミなどの炎症を起こすことがわかっています」(慶田先生)
「ハリが失われる原因は複合的ですが、酸化と炎症と糖化が大きく関係しています。この3つがコラーゲンの質、エラスチンの質、ヒアルロン酸の質を悪くします。まずは肌のバリア機能を守るために角層と表皮のケアを。スキンケアでしっかりと鎮静と酸化を予防、そして保湿をして紫外線をカットしましょう」(竹岡さん)
ほどよく汗をかくことで古い角質が適度に剥がれ落ち、くすみがオフされるという効果も。
資生堂の研究発表では汗腺を使わないとたるむという研究結果が
「皮膚科学の研究は日進月歩で、ハリに関する新しい研究結果もたくさん出ています。資生堂は汗腺を使わなくなることでそこが空洞化してたるみにつながるという研究発表をされましたし、皮膚が引っ張られたり押されたりすることでヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンを生成する線維芽細胞が元気になるというメカノバイオロジーという学問も注目されています。
また、“脳腸皮膚相関”といって、脳と腸と皮膚が相互に作用しているという研究も進んでいます。肌のハリのためには表皮と真皮だけではなく、内臓を含めた三位一体で考える研究が進んでいます」(竹岡さん)
女性の閉経平均年齢は50歳。その前後5年間でエストロゲンの分泌が急激に低下する傾向が。
女性は生まれながらに回復力が高い。しかし更年期で再生力が落ちてくる
「ハリがなくなる原因として、女性ホルモン(エストロゲン)の影響もかなり大きいです。エストロゲンは抗酸化力がとても高く、コラーゲン等の分解を防ぐとともに、新たなコラーゲンの再生を促します。これは女性の生殖機能に大きく関係しています。出産は大怪我をするくらいのダメージがありますが、速やかに傷を修復させて育児に取り掛からないといけないため、創傷治癒力が男性よりもかなり高くなっています。それが更年期が始まり閉経を迎えると、あらゆる再生力が落ちます。肌でいうと表皮のターンオーバーが落ち、バリア力が落ちるので乾燥しやすく。肌が敏感じゃなかった人も肌荒れしやすくなるのでより適切なケアが必要に」(慶田先生)
脂肪が少なくなることでハリ感が出にくく
「真皮よりも下にある皮下組織にある程度脂肪がないとハリが出にくいだけでなく、しぼみだるみにつながります。脂肪は萎縮し、形を保つコラーゲンが劣化するので、中身が減りつつスカスカになり真皮のたるみが目立ちます。逆に脂肪がたっぷりあっても、皮膚と顔面靭帯が伸びると、本来あるべき位置からずれてブルドック状に垂れます。要はハリを出すためにも、たるみを防ぐためにも適正量に脂肪を保つ事が肝心です。どうしても重すぎる脂肪が気になる時は、不可逆的な脂肪吸引ではなく、脂肪を取りすぎない脂肪溶解注射を検討してみてください。また美ST世代の急激なダイエットや不必要なエラボトックス注射もハリ感が顕著に失われる可能性があり、老けて見える原因になります」(慶田先生)
ハリは皮膚の表層で、たるみは真皮より下の皮下組織で起こること
「ハリとたるみは混同されがちですが、どちらも医学的用語ではなく、主に美容業界で使われている言葉です。ハリ低下は、皮膚の表層側にある真皮で起こることで、肌にハリや弾力を与えるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが加齢や紫外線の影響で分解、変性することで弾力を失い、薄く硬くなることをいいます。たるみというのは真皮より下にある皮下組織で起こることで、皮膚とSMAS層、皮膚と骨を繋ぐ顔面靱帯が伸びて、本来あるべき位置からズレることです」(慶田先生)
「ハリとたるみはメカニズムが違うのでケア方法が違います。ハリ不足はスキンケアで改善できますが、たるみは美容医療の領域であることが多く、ハリケアを怠るとたるみが加速することも」(竹岡さん)
20歳前後はハリがあって当然。30歳頃からハリのなさが気になり始める人が出てきます。
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が満ち満ちている状態
「皮膚のハリを司るヒアルロン酸やエラスチンの量もコラーゲンの密度も20歳をピークとすると大体10年単位で10%ずつ減っていきます。放っておくと皮膚がスカスカになっていくので、それらを増やす努力をすることが大切です」(慶田先生)
「肌のハリ感は皮膚の上層部で起きていることなので、スキンケアや食生活の改善で復活させることができます。真皮はかなり動的に変化しているので、例えばスキンケアをしっかり行うと2週間から4週間くらいで肌の内側の密度が増えることがわかっています。また栄養バランスのとれた食事と、飲酒や喫煙を控えるだけでもかなり改善されますので、諦めずに日々向き合っていきましょう」(竹岡さん)
ドクターを見極める時は、プロフィールに専門医資格を取得している、専門医相当の経験が大学病院等、機関病院等であるかをチェックして。
打つ間隔を空けたり、要不要をきちんと判断できるドクターを選んで
「美ST世代はハリが失われたり、たるみが確実に出る世代ですが、むやみにエラボトックスや脂肪吸引をすることはハリがなくなる可能性があり、たるみを加速する危険性も。本当にその治療が必要かどうかをきちんと見極めてくれる先生を選ぶことが大切です。またボトックスが適用となった場合は、皮膚を引き締める治療とセットで行った方がベター。ハリを出すための治療で注目されているのは、真皮で伸びてしまったコラーゲン線維を熱で強力に縮めるソフウェーブという照射治療がおすすめです。肌にアイロンをかけたかのようにピンッと張った肌を叶えてくれますがダウンタイムがほとんどないのもポイントです」(慶田先生)
朝のスキンケアは日焼け止めと保湿、抗酸化力を高める美容成分、ビタミンCやポリフェノールが入った美容液を。夜もしっかりとケア。
コラーゲンやエラスチンの劣化を防いで増やせばハリ感は戻ってくる
ハリを出すためのケアとしては、肌の各層ごとに必要な成分が異なります。角層は保湿力をあげるセラミドやアミノ酸、グリセリンや異性化糖などを。表皮なら炎症を抑えるグリチルリチン酸2Kやグリチルリチン酸ステアリム、もしくはナイアシンアミドや低濃度のレチノールを。また、コラーゲンの産生にはビタミンCは必須なので、ビタミンC入りのコスメをセレクトするのはもちろん、サプリで摂るのもおすすめです。そして真皮の細胞を元気にするためにはエネルギーがすごく大切なので、エネルギーを誘導させてあげるビタミンB群。代表的なモノで言うとナイアシンアミド、パンテノール、ピリドキシン、B1もいいですね」(竹岡さん)
美容皮膚科医
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。「切らないハッピーリバースエイジング」を叶える美容皮膚科医として美ST読者からも篤い信頼を得ている。皮膚の働きや美肌に役立つスキンケア、生活習慣などのわかりやすい解説も大人気。
スキンケア成分ハンター
竹岡篤史さん
世界中の美容成分を発掘、研究したりする美容成分開発者。2016年にヨーロッパを代表する美容・コスメのイベント「In-cosmetics」にてイノベーションアワード金賞を初めてアジアから受賞。@takechanman.beauty
本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代&50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年11月号掲載
イラスト/いちほ 取材/棚田トモコ 再構成/Bravoworks,Inc.
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2025年11月16日(日)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
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