SKINCARE

もしも「整形したい」と言われたら。【娘の整形】どう対応する?

近年はSNSで簡単に美容整形に関する情報が手に入り、より身近なものに見える美容整形。整形に興味を持ち始める娘さんもきっと多いはず。娘のキレイを応援できるよう、正しい知識を持ちましょう。

まずは最新の知識を身に付けて!若い娘たちの整形事情

\読者の声/

「一重の娘が同級生の彼にフラれました。新しい彼女は芸能人のようなぱっちり二重とのことで、整形して見返してやると言っています。」(C.Nさん43歳)

「娘は女優を目指して演劇部で頑張ってますが、先輩から女優は横顔が大事と聞いてから自分の鼻が許せず、整形に興味があるみたい。」(Y.Sさん50歳)

「顎がしゃくれ気味の娘。学校で笑われたらしく「顎の骨を削る手術って高い?」と悲しそうな顔で言われ、答えに困ってしまいました。」(T.Oさん 45歳)

教えてウサコ先生!若い娘たちの【整形リスク】いろいろ

ちびウサ ウサコ先生!友達が韓国で整形してキレイになりました。危なくはないですか?

ウサコ まず、韓国と日本では美容医療に対する「感覚と常識」が全く違って、特に痛みに関して日本ならクレームになることが韓国では普通だったり。治療内容も誘導される場合もあるので、言葉の問題なども含めて意思表示がきちんとできるクリニック選びが大切。人気なのは治療費が日本より格安なものが多いからですね。

ちびウサ 美容医療のトラブルは裁判も多いと聞きました。どんなトラブルが多いのですか。

ウサコ 手術前のカウンセリングで患者と医師の意志の疎通がしっかり行われていないとトラブルが増えます。手術が成功しても患者が失敗と感じればトラブルに。また、医師の未熟さからヒアルロン酸一本打っただけでも血管を詰まらせたり、レーザーによって皮膚が大火傷したり。裁判にまで発展させても勝つには相当な労力が必要で、示談金で解決するクリニックも。

ちびウサ 未成年が受けるべきではない施術はありますか?

ウサコ 娘世代は、切開して戻せない傷跡が残る手術はやらないほうが良いと思います。傷跡が残って後悔しないよう慎重に。

ちびウサ 今後、若者にとって美容医療は身近になりますか?

ウサコ 日本の文化的背景もあり10年後も「整形を隠す文化」は変わらないかも。ピーリングなど美肌治療は身だしなみの域に近づいてきています。

左・Dr.ウサコ
美容医療ジャーナリスト。光文社での美容医療レポート歴は20年以上。美ST「美の特捜最前線」を好評連載中。
右・ちびウサちゃん
アイドルを目指してダンスレッスンに励んでいる高校1年生。整形してオーディションを突破したいと思案中。

美容医療ジャーナリストの意見から見る、親が娘にできること

➊先々後悔しないためにもいいクリニック・ドクターを見極めましょう

日本では医師免許さえあれば、形成外科や美容外科を研修したことのない医師でも美容外科治療ができます。美容整形手術を受けると決心したらインターネットのサイトから選び「少なくとも3~5人の医師にカウンセリングを受ける」覚悟をしてください。安易な条件で医師や医院を選ばず、足を運んで、見て聞いて、手間をかけて慎重に検討して医師を選んでください。何より大切なのは、十分な研修を受け、豊富な経験を持ち、カウンセリングからアフターフォローまで丁寧に時間をかけて対応する医師を選ぶことです。私のHPの『美容外科名医101人』も参考にしてください。

➋いざ娘に整形したいといわれたとき、頑なに反対するだけはNG

娘さんから相談を受けたら、応援する以外にないでしょう。ダメと反対するだけなのは最悪です。勝手に整形して取り返しのつかないことになるかもしれません。真剣に相談に乗ってあげてください。でもその前にお母さんがしっかり勉強して、正しい情報を伝え、美容外科医院に一緒に行ってあげてください。お母さんがついて行くことを嫌がるような美容外科医院は、アウトです。10代、20代は、まだ成長中ですから顔が変わります。あまり若いうちにすると再度しなければならないことも知っておいてください。メスを使わないヒアルロン酸、ボトックスなどお手軽治療でさえ未熟な医師にかかれば危険。医師選びはとても重要ですよ。

➌美容整形について話し合える親子関係は良好かもしれません

日本では家族にも友人にも言わずコッソリ受ける文化がありますが、親子で話し合いできるだけオープンに整形手術を受けることが、失敗をなくすための条件の一つです。「子供が話す」「親子で調べる」「親が承諾する」、対話のある親子関係は、美容整形を受ける親子の在り方として理想です。健康な体にメスや熱を加える行為ですから、日頃から親子で話し合い、情報を共有し、将来、過度に整形を繰り返さないためにも親は細心の注意を払ってください。

雑誌編集者を経て1990年代より集中的に美容医療への取材を始めた美容医療ジャーナリストの第一人者。メディア出演多数。『美容外科の最新事情』『美容格差時代』等、著書多数。

2020年『美ST』9月号掲載
撮影/山辺恵美子 ヘア・メーク/七浦彩香 モデル/Dr.ウサコ、音和 取材/中田ゆき

FEATURE

MAGAZINE

一生元気に!自愛ビューティ

もしも「整形したい」と言われたら。【娘の整形】どう対応する?

2025年1月号

2024年11月15日発売

FOLLOW US

HOT WORDS

PRESENT & EVENT

Topics本当は怖い<皮脂>の真実【PR】