SKINCARE
一部のクリニックではすでにスタートしていた自分の血液や脂肪由来の最先端治療、「免疫細胞療法」「サイトカイン療法」がようやく今年は普及の兆し。自分の幹細胞成長因子コスメが作れる時代に。さまざまな可能性を秘めた話題の治療を紐解きます。
篠原先生(以下敬称略) 木下先生は早くからサイトカイン療法をスタートしていらっしゃいましたよね。
木下先生(以下敬称略) はい。自分で試してみたかったのが一番の理由です。私は手の甲にも打ちましたが確実に肌が若返りましたね。皮膚の質感、小ジワの改善を実感し、治療から1年経過していますが、効果は継続中ですよ。
菅原先生(以下敬称略) PRP同様、効果は直後ではなく、しばらく経ってからですよね。
木下 個人差があるようです。サイトカイン療法は細胞を入れたりしないため、再生医療に抵抗や不安がある方に最初に受けていただきたい治療ですね。自分の細胞組織が自活し、細胞同士の信号連絡そのものがサイトカインであり、組織を活性化し、眠っている細胞を起こす働きがありますから効果があるのは当然ですよね。
菅原 培養上清(細胞を培養する際の上澄み液で、100種類以上のサイトカインからなり成長因子が豊富に含まれている)を使用したサイトカイン療法は幹細胞移植(幹細胞そのものを使用した点滴や注入療法)よりも癌化のリスクを排除し、高い効果は維持したままで安定供給可能な治療薬として、名古屋大学の上田実教授は「幹細胞薬」と呼ばれています。
木下 眠っている細胞をサイトカインで目覚めさせ、皮膚の真皮表皮細胞として動員させ、皮膚にハリを出したり、シワを持ち上げたり、皮膚を再生させることが可能な究極の「オートクチュール美容医療」ですよね。
菅原 癌治療で行われている免疫細胞治療が、美容医療分野に導入されだしたのも、話題になっていますね。癌治療にも効果がある高濃度ビタミンC点滴は、もはやアンチエイジングにおいて定番治療の位置付けですから、免疫細胞療法も、今後はより健康的に老化と向き合うため、益々注目される分野だと感じています。
篠原 毎日、5,000もの癌細胞が誕生しているのに癌化しないのは、体内の免疫細胞のお陰ですから。人工的に免疫細胞を増加させ、その働きを強化すれば、癌細胞を抑え込むことができますからね。
菅原 採血をし、NK細胞を選択的に大量培養し、高活性化されたNK細胞を点滴するわけですが、癌予防はもちろんですが、全体的な若返りを実感する方が多く、また美肌にも効果があるのは一石二鳥ですね。
菅原 サイトカイン療法は、血液と米粒大の脂肪採取、免疫細胞療法は血液採取のみ。どちらも簡単に採取できることが、美容医療分野でも受け入れられた要因ですね。脂肪に関しては、専用マシンでワンパンチするだけですから。
木下 これがオペが必要であったり、ダウンタイムがあったりすると、まったく受け入れられなかったと思います。一度サイトカインを作製すれば、2年間、冷凍保存もできる他、オリジナルスキンケアコスメの作製まで可能ですからPRPよりコスト的にもお得ですね。
篠原 PRPに代わる治療法としてサイトカイン療法の時代がスタートしますね。メソセラピーの他、当院では点滴も導入します。
菅原 はい。当院でも点滴とメソセラピーです。
木下 うちはメソセラピーのみです。治療間隔、回数によっても効果はさまざまだと思うので、また次回、治療結果についてディスカッションできるのが楽しみです。
(左から)
スキンリファインクリニック 篠原秀勝先生
木下皮フ科クリニック 木下香里先生
クリントエグゼクリニック 菅原 順先生
▶ 気になる「免疫細胞療法」「サイトカイン療法」のラボ内を潜入調査しました!
専用のラボで作製するからこそ安心安全!
細胞の培養加工は、微生物の混入リスクをできるだけ低減できるクリーンルーム内で行われています。温度は22℃、湿度45%、換気回数30回。また細胞数、細胞形態、細胞生存率など細かい厳密なチェックは専用のラボでないと不可能。そんな「免疫細胞療法」の培養のプロセスを潜入撮影しました。
1 分離剤に血液を重層。サイトカイン療法の場合は、血液が脂肪に代わり幹細胞を摘出。以下培養液で脂肪幹細胞の培養となります。
2 高速回転させ、比重で細胞を分ける遠心分離機にセット。単核球(癌細胞を殺傷することができるNK細胞が含まれる細胞集団)を分離。
3 リンパ球を培養液に浮遊させてフラスコへ。この培養液には細胞の活性化に必要なサイトカインの他、安全に培養が行える各種成分が。
4 細胞液の入ったフラスコを恒温装置内で培養。2週間の培養で最終的にNK細胞数も数百~数千倍に。健常者で培養後のNKは約10億に!
5 培養中の細胞を顕微鏡で観察。培養は愛情を持って行うことが重要。動物性血清もいっさい含まないためアレルギー反応の心配は皆無!
6 細胞液を培養バッグに移し、恒温装置内で培養。段階的に培養はフラスコから培養バッグへと、次第に大きな容器に移していきます。
7 培養した細胞は、NK細胞と培養上清に分かれます。細胞の活性は48時間しか維持できないため、診療予約日に合わせ培養を行います。
撮影/清水ちえみ
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2024年12月16日(月)23:59まで
2024年12月16日(月)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで
2024年11月14日(木)23:59まで
2024年11月16日(土)23:59まで