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ジェーン・スーさん&美魔女が対談「世界の中心は自分でよし!」

人生100年と言うけれど、折り返し地点の美ST世代はこれからどう生きていく? 弊誌連載で人気のジェーン・スーさんと「クイーンオブ美魔女」の坂村かおるさん。お二人の話の中に〝これからだって自分を好きなまま生きていく〟ヒントが、たくさん詰まっています!

※2022年5月12日(木)20時〜(予定)、ジェーン・スーさんのインスタライブ(オンラインサイン会)を開催することが決定しました!詳細は本記事末尾をご覧ください。

しみったれを美ではねのける!いくつになっても「人生ど真ん中」で生きていこう

対談したのは……
左・ジェーン・スーさん
48歳。東京生まれ。コラムニスト、作家、音楽プロデューサー、ラジオパーソナリティ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」やポッドキャスト番組も大人気。

右・坂村かおるさん/TEAM美魔女
55歳。トータルビューティアドバイザー。第1回国民的美魔女コンテストのファイナリストになり、第10回美魔女コンテストで「クイーンオブ美魔女」の称号を得る。ミスコンテスト等で若いファイナリストたちのアドバイザー役としても信頼が厚い。

坂村さん「自分の体と心をちゃんと使ってあげながらあと少し頑張って抗いたい」

ジェーン・スーさん(以下ジェーン、敬称略) 美STを初めて見たのは創刊の時です。「うわっ!すごいのが出てきたな」というのが最初の印象ですね。美しくありたいということにものすごく正直な欲望を見せられて、最初は拒絶反応がありました。読者ヌードが掲載された時、ブツブツ言う私に友人から「なんで気に入らないのか自分の言葉で説明できるようにしたほうがいい」と言われたんです。深掘りしていくと、世間が期待する娘や妻の役に反発しながらも、そうなれない自分を責め、その中で自由にやっている美魔女たちが、後になって考えると、すごく羨ましかったんだと思います。で、わかったんです。美魔女って誰に好かれたいとかじゃないぞ! 美の暴走族みたいな楽しさがかっこいいんですよ。坂村さんが応募しようと思ったきっかけは?

坂村かおるさん(以下坂村、敬称略) 私は栃木県に住んでいて、10年以上前は、綺麗でいようとか、自分のために何かをするというのは申し訳ないと思う環境でした。周囲もそんな華やかな話から遠のいていて。1回でも雑誌に載れたら冥土の土産になるんではないかなあ(笑)と思い、応募しました。


ジェーン 当初「美魔女」という言葉は無性に若作りするイメージを持っていて、今でもそう思ってる人には、私としては一言「うるさい」という感じ(笑)。坂村さんはそういう視線を感じますか?


坂村 美魔女になった当時はずっと気にしていました。美魔女って派手なイメージがあったから、私も頑張っていた時期がありましたね。

ジェーン 第1回コンテストの坂村さん、覚えています。ディスに聞こえたら申し訳ないんですけど、スケバンみたいな感じで素敵。めちゃくちゃ褒めているんですよ。誤解を恐れず言えば、女の人が憧れる女性の原型にちょっとスケバンがあるんですよ。それって実は自立していてかっこよくて、でも調和が取れているという。美STはそういう人が出ているのが好きなんです。ただ若いとか可愛いとかじゃない、ちょっとこの人、怒らせたら怖いなという人が出ているところ。

坂村 実はうちの姉がスケバンだったんです(笑)。世界が自分を中心に回っているような姉を身近で見てきました。

ジェーン おお。

坂村 その姉は、昔、ハウスクリーニングの仕事をしていて、手伝った時、私はただコツコツとお掃除していたんですが、姉に「あのね、綺麗になったと人に思われるのには、ココ!というポイントとやり方があるの。やみくもにやってもダメなの」と言われたんです。それって美容も同じなんじゃないかと思いましたね。

ジェーン お姉さん、的確!坂村さんは、以前「美をキープするのが凄く大変だった」と言われていましたが、どういう状況だったんですか?

坂村 第10回コンテストの前は更年期の余韻があったり、父が亡くなったりして、ちょうど一番低迷していて落ち込んでいたんです。それを盛り上げるためにちょっと大変でしたけれど、せっかくだから、ここは頑張ってみようかなあと。

ジェーン 今のほうが第1回の時よりお綺麗で輝いてますよ。具体的には美容は何をやっていらっしゃるんですか?

坂村 レーザーとか光系とかは定期的にやっています。ジムより人に勝つのが好きなのでスポーツとかですね。

ジェーン ふふ、負けず嫌いなんですね。印象どおりでかっこいいですね。

ジェーンさん「私の人生に遠慮は無用。自分の欲望をなかったことにしない」

坂村 ジェーンさんは?

ジェーン さきほどのお姉さんのお話とも少し関係しますが、私は「首から上がポイント」と思っているんです。人は皆、首から上しか見ていないなっていうのがわかってきて、小顔ヘッドマッサージみたいなのとエステでハイフをやっています。本当に恐ろしいなあと思うのが、1回諦めると坂の転がり方が半端ない。20代、30代と比べて40代後半ぐらいから高速回転でやばいな、みたいな感じです。そろそろ美容医療にいくかあ?という感じ……今までは生活が、睡眠、仕事、楽しいことという3つだったのが、これにメンテナンスが入りましたね。

坂村 50歳になる手前、40代後半から無理なことがあると気がついたんです。ここ何年、すっきり起きられたという日がないです(笑)。でも、ミスコンの裏方のお手伝いをした時、表に出ない仕事もいいなと思っていたら、出場していた方に「美魔女がいたから今の私たちがいるんです。ずっと頑張ってもらわないと」と言われました。だから、一回、素に戻して老いた自分を見直そうと。同様に、綺麗に見えるところを探しつつメンテナンスすればいいんだと思っています。

ジェーン 50歳を過ぎたら家も体もここだけやっておけ!ですね。今まで女の人が素敵って言われてきたのは、他者をサポートしている時ばかり。誰かのサポートをすると褒められるというシステムにずっと乗っけられている。でもそれだと自分の人生を自分で決められないですよ。とにかく自分の欲望に正直になることだと思います。自分の欲望をないことにするとすごく不定愁訴が溜まります。

坂村 そうですよね。今日できても、明日できなくなることがあります。それはもう仕方がない。今86歳になる母と暮らしているんですが、60代の時かな、病院から帰ってきて泣いてたんです。何か大変なことを言われた?と聞いたら「膝に悪いからもうヒールを履いちゃだめだと言われた」って。老いても女性であることは忘れず、少しずつでも女性でいることを楽しみたいなあと思います。

ジェーン 綺麗になることで前向きになったり楽しくなったりするかは、正直、人によると思うんです。ただ、私の場合は若さという大きな特権を失ってからそこに気が付いたんですね。これからは次の扉をどうやって開けるかですね。ただ「自分らしくないことはやらない」と決めています。2年間コロナがあって、皆とうまくやることを大切にやってきて、今の私は「嫌われないようにするのは疲れた、もういい!」と思っています。「私の人生のど真ん中は私」。その覚悟が現れた、凄みのある顔こそがかっこいいと思います。

ジェーンさんのインスタライブ&オンラインサイン会を行います

雑誌『美ST』での連載をまとめたジェーン・スーさんの書籍『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)の発売を記念して、インスタライブの開催が決定しました。MUVUS経由でサイン本をご購入いただいた方限定で、インスタライブ中に質問にお答えいたします。
トーク会は、下記の『美ST』オフィシャルインスタグラム(@be_story_official)
https://www.instagram.com/be_story_official/ にて無料視聴可能です。もちろん購入されていない方もご覧いただけますが、コメントへのご回答ではできかねます旨、ご了承ください。

【日時】
2022年5月12日(木)20:00〜(予定)
【出演】
ジェーン・スー

※ 詳細はこちらからご覧ください。
https://muvus.jp/muvus/cmdtyList.php?cat=izsVebRzIVEh

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2022年『美ST』4月号掲載
撮影/向山裕信(vale.) ヘア・メーク/川村友子〈ジェーン・スーさん〉、丸山智路(LA DONNA)〈坂村かおるさん〉 スタイリスト/井上正子〈坂村かおるさん〉 取材/大佛摩紀 編集/石原晶子 

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