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日々忙しくしている40代、50代。長年のシミ・マスクジミ・薄ジミがずっと気になってはいるけれど、なかなかクリニックに足を運べないという声をよく聞きます。いざ、決心してクリニックに行こう!となっても不安はつきもの。そんな初心者の「初めてのシミ治療」の疑問にお答えします。
イラストのように皮膚に紫外線があたったり、外的刺激が加わったりすると、メラノサイトからメラニンを放出、表面にあがってきます。目には見えない潜在ジミが潜んでいることも。
一般にシミと言われる老人性色素斑だと思っているシミでも、ドクターによる診断によっては様々なシミが重なり合う場合も。それぞれ治療法は異なるので、治療の優先順位や、摩擦を避けるなど、日常的なケアも忘れずに。※施術は医師とよく相談のうえ行ってください。
今年で連載は20年目に突入。「マナーとしての美容医療」をテーマに、エイジングに特化した治療を提案中。「小さいことでも気になることはなんでも聞いてください」
A:シミには様々な種類があるので、総合的な治療が必要です。主に使われているのは、レーザーもしくは光治療器が一般的。スポット的にレーザーを使用する場合、ピコレーザー(照射時間が一兆分の1秒)は、かさぶたができにくいため、ダウンタイムが軽減され、シミ治療のハードルが下がりました。光治療器は光で顔を洗うと言われるように、シミはもちろんソバカスなどにも反応し、肌質の底上げも期待できます。
レーザーを照射した途端に、シミが取れるわけではありません。照射直後は少し赤くなります。その後。茶色いかさぶたができ、色はシミより濃くなるので照射前より目立ちますが、コンシーラーで隠せる程度。そして個人差はありますが、約1週間で剥がれます。また、炎症後色素沈着により、シミはいったん濃くなり、1〜3カ月ぐらいで徐々に薄くなります。光治療の場合は1回¥25,000前後で複数回の施術でシミが薄くなっていきます。
クリニックではトラネキサム酸やビタミンCの服用など内側から働きかけるもの、また、ビタミンA製剤の処方薬である「トレチノイン」で古い角質の剥離と新しい肌の再生によって、短期間で肌の改善を目指す治療プログラムもあります。さらにゼオスキンのようなレチノールコスメで代謝を促すような方法もあるので、ライフスタイルや費用対効果を鑑み信頼できるドクターに相談してみましょう。
1回のシミ治療でキレイにシミが取れると誤解されがちですが、紫外線の蓄積で長い時間をかけてできたシミは、一度でキレイにならない場合も多々あります。また、潜在ジミが潜んでいることも多く、完治したと思っても1〜2年後に同じような場所に再発したり、「戻りジミ」ともいわれる炎症後色素沈着もあります。またシミ治療の痛みは「輪ゴムでパチンと弾かれるような痛み」と表現されることが多いようです。
2022年『美ST』5月号掲載
撮影/中林 香 取材/Dr.ウサコ、兵藤美香 編集/小澤博子
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