FEMTECH
2020年頃から右肩上がりに市場を拡大し、耳にすることも多くなった「フェムテック」。女性の生活に密接しているはずなのに、ぼんやりとしかわからない人も多いのでは?フェムテックとは、女性が抱える健康課題をテクノロジーで解決する商品やサービスを指しますが、具体的にはどんなものがあるかなど基本的な疑問をドクターに伺いました。
フェムテック先進国といえば、アメリカですね。アメリカは女性のヘルスケアの意識が高く、色々なサービスがあります。ああいう医療費がとても高い国は、予防医学に熱心なんです。なるべく病院に行かずに解決して、医療費削減につなげようという取り組み。北欧はプレジャートイなど何年も前から可愛いものが多いですね。韓国は日本よりも前からフェムケア製品の市場が確立していて、スマホと連携して経血の色や量を記録できるセンサー付きの月経カップも販売されていました。月経カップは生理用ナプキンでかぶれる人にすごく良いですよ。(宋先生、以下同)
日本が先進国でないことは確かだと思うんですが、フェムテック市場が盛り上がりをみせているものの、そもそも何をもってフェムテックと呼んでいるのか。言ったもの勝ちみたいになっていますよね。デリケートゾーンケアに絞ると、ケア自体はフェムテックではないと思うんです。別に「テック」じゃないですから。ただ、ちょっと前まで布ナプキンとかオーガニックコットンとか自然派のものだと生理が軽くなるとか言われていた。なんの根拠もない自然派がちょっと落ち着いてきたかなっていう点では歓迎しています。「経皮毒」なんてエビデンスがありませんから。
左から:女性が女性のために考えた可愛いパケのコンドームが人気の韓国ブランド。SAIB ナチュラル・フォーミング・フェミニンウォッシュ 100ml ¥3,190(UPPERHOUSE)、アメリカで圧倒的なシェアを誇る。Summer’s Eve フェミニン泡ウォッシュ 150ml ¥1,320(ビルボックスジャパン)、パリ発の世界で最も厳しい基準で作られた自然派ブランド。exsens INTIME FRESH 150ml ¥2,420(ラブピースクラブ)
デリケートゾーンのケアをすることによって更年期症状が変わるとか、全然関係ないと思います。症状の改善を望むなら、クリニックでホルモン補充されたほうがいいかと。例えば、保湿をしたらもちろんデリケートゾーンのかゆみとかは減ると思う。でも膣のマッサージでホルモンが整うと書かれているものを見たことがありますが、全く根拠はないです。マッサージをしてもホルモンは全く出ないです。自律神経が整ってホルモンバランスが良くなるというのも、だったら全身のマッサージのほうがいいでしょう。どう考えても普通にエステに行って全身をマッサージしてもらうほうがいいと思います。
デリケートゾーンは専用の洗浄料で洗ってください。水だけではタンパク質汚れが落ちにくく、一般的なボディソープだと肌の負担を感じるかもしれません。ボディタオルなどは使わず、指先で表面とひだの中をやさしく丁寧に。膣の中はおりものや常在菌で自浄作用があるので、洗わないでください。乾燥を感じはじめているのなら、保湿をすればかゆみなどはある程度おさまります。ただ、保湿の際も膣は触らずに、外陰部など表面だけにしてくださいね。
左から:ニオイが気になる方などしっかり洗いたいというニーズに応えたpH6.5の微弱酸性。シンプリス センシュアル フェミニン デオウォッシュ 160ml ¥3,630(SIMPLISSE)、100%天然由来成分の弱酸性デリケートゾーンソープ。ナチュラルインティメイトウォッシュ 200ml ¥2,910+送料(WRAY)、日本人女性の肌質に合わせたフェムケアの草分け的存在。アンティームオーガニックフェミニンウォッシュ 120ml ¥2,200(サンルイ・インターナッショナル)
女性ホルモンの不足にともなう症状やデリケートゾーンケアに薬局でも購入できる市販薬。女性ホルモンクリーム剤 バストミン 4g<第2類医薬品>¥3,600、女性ホルモン軟膏剤 ヒメロス 3g<第2類医薬品>¥3,500(ともに大東製薬工業)
1日5分骨盤底筋のトレーニングをするより、一番大事なのは腹圧をかけないようにすること。例えば、便秘の人はきばらなくても便がするっと出るよう腸内環境を整えて便通をよくする。あとは姿勢もとても影響するので、いくらか前傾姿勢で、反り気味よりは前傾姿勢を意識する。骨盤と肩を遠く離すように、横隔膜ごと内臓を持ち上げるようにするのがポイント。膣にボールを入れたり、骨盤底筋体操をするよりも、他の時間に骨盤底筋に腹圧がかからないよう意識して生活するほうがずっと大事です。専用パッドや吸水ショーツは利用してもいいと思います。
出産した・していないで大きく変わってきます。デリケートゾーンの入口の小陰唇のところに薄く括約筋というのがあって、いわゆる分娩で下から出産すると通常断裂します。ちぎれるというか、裂けるというか。もともとはぴたっとくっついていたのが、足を開くとふわっと開いた感じになったり、膣がちょっと裏返って出てくることもあります。膣や骨盤底筋群がダメージを受けたり、エストロゲンの低下とともに緩んできて、膣が下がってくることもあります。
ヘルスリテラシーの向上のためメディアへの出演や医療監修などを積極的に行う。妊娠・出産・女性ホルモン・生理・SEXなどの眉唾な説に振り回されることのないよう、女性の健康に関する正しい知識を発信・啓蒙してくれるカリスマ女医。
2022年『美ST』8月号掲載
撮影/向山裕信(vale.)<人物>、河野 望<静物> モデル/橋本マナミ ヘア・メーク/陶山恵実(ROI) スタイリスト/菊地ゆか 取材/菊池真理子 編集/佐久間朋子
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