PEOPLE
昨年出版した、初めての料理本が好評の山本 薫さん。その山本さんの食のルーツのひとつが義母である女優・山本富士子さんから受け継いだレシピ。富士子さんから薫さんへと伝わる食を通じた美しさへのメッセージと山本家定番レシピをご紹介します。
健康に歳を重ねるため一番大切なことは、やはり日々の心の持ち方、ありようだと思います。私の座右の銘として大切にしている言葉があります。それは、詩人サムエル ウルマンの「青春の詩」です。
青春とは
人生のある期間をいうのではなく
心の持ち方をいう
年を重ねるだけで人は老いない
理想を失うとき
はじめて 老いる
これは、この詩のほんの一節ですが、いくつになっても少年のような心。少女のような心。みずみずしい青春の心をいつまでも失いたくないものだと思っています。そして、日常に於いて、まずは、全てのことに感謝する心。感動する心。夢を持つ。物事に関心を持つ。笑顔を忘れず思いやりの心を持つ。努力をする。これらのことを心がけ、忘れないようにしています。
そして、実際に日々実行していることは、お料理が大好きで、自分の健康維持のためにも毎日の食事を自分で作っている。できることは何でも自分でやる。書物や種々の記事などで「いい言葉」に出合った時は必ずノートに書きためて、心の糧としている。文章を書くことが大好きで日々感じたことや、その時々の思いなどもノートに書き綴っている。
本をよく読む。音楽を聴く。健康、美容に関してのテーマは「継続は力なり」「チャレンジ精神」です。毎日、ストレッチ体操などしていますが、無理をせず自分に合ったものを毎日欠かさずやり続けています。それから私が日常生活の中でとても大事にしていることがあります。それは、愛する亡き夫との生活が今も同じように続いているように毎朝、食事を供え、バースデイやバレンタインにはカードや花を贈り、今も恋しています。
年を重ねても、そんなときめく心を持ち続けることはとても楽しく元気にしてくれます。若さや、美しさにもつながる素敵なことだと思っています。
薫さんが「大ママ」と呼ぶ富士子さんから、薫さんの自宅へ時折届く手料理の差し入れに添えられた自筆の手紙。綺麗な文字からも富士子さんの暮らしぶりが伝わってきます。
《Profile》
・山本富士子さん
戦後初のミス日本としても知られ、映画黄金時代の傑作に多数出演した大女優。傑作映画を4K化した今春開催の「大映4K映画祭」も好評でその人気は絶大。現在91歳。写真は薫さんと自宅のリビングにてお正月に撮影。
・山本 薫さん
山本富士子さんの長男と27歳で結婚、現在は社会人の息子さん、大学生の娘さんとご主人の4人暮らし。『山本家の食卓はパクパク、おかわり!』(扶桑社)が好調の料理愛好家。
ポリフェノールたっぷりの黒豆の煮汁ドリンク。「約15年前から毎朝食後にいただく黒豆の煮汁。ワインカラーの煮汁はポリフェノールの宝庫」(富士子さん)
【材料】
丹波の黒豆・・・50g
水・・・約500ml
【作り方】
1. 黒豆を一晩水につけ、冷蔵庫で戻す。
2. ❶を鍋に入れ、1時間かけて煮出す。
煮汁に使った黒豆は牛乳と豆乳を加えてポタージュに。「近所に住む大ママ(富士子さん)から我が家への差し入れにいただく味。家族の大好物です」(薫さん)
【材料】
黒豆の煮汁で使った黒豆、牛乳、豆乳、コンソメ・・・各適量
【作り方】
1. 材料を合わせてフードプロセッサーにかける。
2. ❶を鍋に移して温める。
自家製野菜ジュースにはかめ仕込み黒糖麹酢を加えてよりヘルシーに。「50代になる主人が至って健康でいられるのも、子供の頃から飲み続けたこのジュースのパワーかもしれません」(薫さん)
【材料】
好みの新鮮な生野菜や果物・・・各適量
かめ仕込み黒糖麹酢・・・適量
【作り方】
1. 好みの野菜をミキサーにかけてジュースにする。
2. 最後に黒糖麹酢を加えていただく。
ミネラル摂取のための海藻と食物繊維豊富なおからと根菜は山本家の常備菜2種。「海藻類が大好きなので、ほとんど毎日、昆布、わかめ、もずく等のいずれかをいただいています」(富士子さん)
左:おから
【材料】
おから・・・150g
ニンジン・・・1/2本
ごぼう・・・1/3本
椎茸・・・3枚
こんにゃく・・・小さめ1枚
油揚げ・・・1枚
米油・・・大さじ3
出汁・・・250ml
だし醤油・・・大さじ1 1/2
みりん・・・大さじ1 1/2
砂糖・・・大さじ1 1/2
【作り方】
1. ニンジン、椎茸、こんにゃく、油揚げは細切りにし、ごぼうはささがきにして水にさらしておく。
2. 鍋に米油を少し入れて(分量外)ニンジンとごぼう、椎茸、こんにゃくを入れて火が通るまで炒める。
3. 炒まったら油揚げ、おからを加えて、米油、醤油、砂糖、みりん、出汁を全て加えて木べらで混ぜ合わせながら5、6分炊いて出来上がり。
右:ひじき
【材料】
乾燥ひじき・・・40g
ニンジン・・・1/2本
油揚げ・・・1枚
こんにゃく・・・小さめ1枚
椎茸・・・3枚
だしパック・・・2個
水・・・1 1/2カップ強
砂糖・・・30g
だし醤油・・・大さじ4強
米油・・・適宜
【作り方】
1. ひじきはたっぷりの水で戻しておく。
2. ニンジン、油揚げ、こんにゃくは細切り、椎茸は薄切りしておく。
3. 鍋に米油を入れて熱し、ニンジン、椎茸、ひじき、こんにゃく、油揚げの順番に入れて炒める。油が全体に回ってきたら水と出汁パックを加え沸騰したら、砂糖とだし醤油を加え、10分ほど炊いて出来上がり。
2023年『美ST』5月号掲載
撮影/須藤敬一 ヘア・メーク/川村友子(山本 薫さん分) 調理・スタイリング/山本 薫 取材/安西繁美 編集/佐久間朋子
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