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日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。既婚者に限らず恋人同士の段階ですでにレスになっている事例も多いようです。36歳のWebメディア編集者・みゆきさん(仮名)は、25歳で結婚し26歳で離婚。元夫とは結婚前の段階からセックスレスだったそう。35歳を超えて、性の不一致と性格の不一致でスピード離婚した前回の経験を踏まえ慎重に婚活を始めたそうです。
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みゆきさんは、元々芸術系の大学で映画シナリオを専攻しており、将来の夢は脚本家か小説家だったそう。
「生活が安定したお金持ちと結婚して養ってもらいながら、好きな仕事だけを受けて純文学作家か映画の脚本を書くのが夢でした。大学卒業後は、ガールズバーでバイトしたり、ゲームのシナリオ書きの仕事を紹介してもらったりしながら、ポツポツとコンテストに出す脚本を書いていました。その頃に叔母に紹介されたのが前の夫。1人娘の私が『一人暮らしを続けるために水商売をしている』とどこかから聞きつけた母が、叔母に頼んだみたいです」。
みゆきさんの前夫・倫太郎さん(仮名)は公認会計士で、叔母の家のバーベキューで紹介されたといいます。
「見た目は公認会計士というよりも美容師みたいな、おしゃれ男子。服も時計もちょっと尖ったデザインの高価なものを身に着けていて、9歳年上でしたが同じ年くらいかと思いました。薄い整った顔立ちが好みだったので、あまり喋らないシャイなところもさほど気になりませんでした」。
倫太郎さんは、みゆきさんの叔母が事務をしている会計事務所の社員で、身元も確か。半ばお見合いのような形で出会ったこともあり、交際1年でスピード結婚へ。
「交際当初は、実家暮らしだった彼の車でホテルに行って性交渉をしたこともありましたが、交際半年ほどで多忙を理由にデートが食事だけになっていきました。お店もファミレスやチェーンの居酒屋、チェーン店のイタリアンなど、予約をしないでも入れるところばかり。それでも真面目な人だから仕方ないかなと自分を納得させていました」。
新婚生活も最初からセックスレスだったといいます。
「さすがにこれはまずいと思い、単刀直入に『子供がほしいのでセックスをしましょう』と話しました。彼の答えは『男は、さぁしましょう、と言われてできるもんじゃない。グイグイ来られるのは萎える』『不妊治療は同僚がしんどそうなのを見たので気が進まない』というもの。しつこく食い下がるとすごく嫌そうな顔をされました」。
「じゃあなんで自分と結婚したのか」と倫太郎さんを問い詰めたこともあるというみゆきさん。
「私と結婚した理由は『真面目そうで頭も良さそうで顔も嫌いじゃなかったから、断る理由もなかった』そうで、『年齢的にもそんなにセックスをしたい年じゃないし、気が向いたりムードがある時じゃないと物理的にムリ』と身も蓋もない答えでした」。
そんなケンカも相まって、結婚1年を待たずに離婚。離婚後は一旦実家に帰り、小説家の夢はとりあえず横に置いてWEBメディアの編集者として就職し、実家から一駅の場所に部屋を借ります。
「大手の下請けプロダクションで、給料は多くないですがなんとか自立できています。今は平成初期に建てられたワンルームアパートに住んでいます。水回りはリノベ済みで家賃は8万円。荷物の大半は実家に置きっぱなしにしているので狭くても気になりません。唯一小さなユニットバスはあまり気に入っていなくて、週2日は実家の大きなお風呂で足を伸ばしています」。
一人の城をキープしつつ、多忙ながら好きな仕事をするという幸せを手に入れたみゆきさん。愛猫とともに楽しく過ごしているうちに彼氏いない歴9年を記録してしまい、友達に勧められてアプリで婚活を始めたそうです。
「最初は有名な無料のアプリを使っていたんですけど……。バツイチ35歳ということもあって、なかなかいい人とマッチングできませんでした。始めからセフレ探しの男性や軽い気持ちで女の子と遊びたいだけの人も多くて」。
珍しく「真剣に結婚を考えている」という公務員と食事に行ったところ、目を見て話してもらえず会話が盛り上がらなかったので、1時間程度で切り上げようとしたこともあったとか。
「会計をしようとした時、別々のコース料理を頼んで彼だけお酒を飲んだのに8000円の割り勘で4000円を請求されました。私は2800円のコースで水しか飲んでいないので、『ごめんなさい、ランチだったから3000円しか持ってきてなくて』と暗に自分の分だけ払いたいと匂わせたら『ペイペイでいいよ!』と言われ撃沈しました。せこいことを言うようですが、その1000円うんぬんより『言外を察することができない人なんだな』と思って交際はお断りしました」。
その後も「延々と年金を払わない理由について力説する人」「丁重にお断りしたら『35歳で離婚経験者で断れる立場か』と暴言を吐く人」など微妙な経験が続いたそうです。
「そこで一旦心が折れてあきらめそうになりましたが、アプリで結婚した友達から『結婚を考えるなら女性も課金するアプリの方が真剣度が高い』と聞いて、大手結婚相談所のアプリに登録しました。金額もリーズナブルですし、『結婚を考えられそうな大人』と会える確率が高いように感じました。もちろん、運もあるとは思いますが……」。
その有料マッチングアプリで出会ったのが、テレビ番組の映像制作プロダクション社員の実さん(仮名)。
「1つ年下の彼は、元々は国立大学農学部出身で大学在学中に映画サークルに入っていた関係で今の業界に進んだみたいです。自称『量産型クリエイティブ男性』だそうで、眼鏡とリュックが似合うタイプです」。
初めのデートからお互いの結婚観についてすり合わせる展開になったといいます。
「お酒を飲みながら話したので開放的になっていたのか、私は前の結婚でセックスレスだったことや子供がほしいことも、ざっくばらんに話してしまいました。もっといえば『恋人がいなかった9年間もセックスレスだ』なんてぶっちゃけたら『それを言うなら俺も彼女いない歴7年だからレス歴7年』と笑って返されて。次のデートで『結婚を前提に交際してほしい』と告白されて、快諾しました」。
友人には、2回目のデートで交際は早くないかと言われたこともあったそうです。
「確かに、少し早すぎるとは思いましたが、その前にアプリ上では3か月ほどやりとりしていましたし、SNSとも同期しているアプリなのでお互いの兄弟や同僚とのSNSでのコミュニケーションも可視化されていて安心感がありました」。
実さんは、結婚後のレス対策として「新婚当初からカウンセラーのいる妊活クリニックに行ってしまうのはどう?」と提案してきたそうです。
「なんでも、以前に妊活ドキュメンタリー番組に携わったことがあるみたいで。今ってクリニックに心理カウンセラーがいるところもあるんですね。そういったプロに相談しながら、レス対策についても考えていけば話しやすいんじゃないか?と提案されました」。
みゆきさんの不安に対して、具体的な解決策を出してくれるところも好感が持てたそう。妊活が終わればカウンセリングは終わってしまう問題についても、さほど不安はないといいます。
「セックスレスや妊活についてカウンセラーを交えて話す文化を作っておけば、なにか困ったことがあったら話し合う関係でいられるかな?と思いました。子供ができるかどうかはわかりませんが仮に子供ができた後でレスになったとして、どちらかが嫌だと思えば話し合えばいいし、そうでなければそれでもいいんじゃないでしょうか。それよりコミュニケーションをとることに前向きな姿勢が嬉しいですね」。
現在は、今冬の入籍を目指して準備に忙しいというみゆきさん。もちろん今回は、結婚前からレスという事態には陥っていないそうです。
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
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