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【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】22歳年上の夫に新婚旅行で「薬を試して」と言ったら激怒され…

日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。年齢を重ねて性交渉の頻度が少なくなるのは自然なことではありますが、20歳以上の年の差婚では若いほうが年長者に不満を持つことも少なくありません。百貨店で働く百合香さん(仮名:44歳)は、父親と同世代の忠雄さん(仮名:66歳)と20年前から交際を続け、1年前に入籍。しかし新婚旅行もセックスレスになることを不満に思い夫に性機能改善薬を勧めたところ、「俺の健康を考えていない」と激怒されたそうです。

■両親と同世代の彼氏に父親は反対

百合香さんは短期大学を卒業後、老舗百貨店に就職。
「20代前半は同い年の彼氏がいましたが、浮気を何度も許したのに私を捨てて家業を継ぐために帰郷してしまいました。そんな時に相談に乗ってくれたのが、同じ会社に勤務する夫でした。私は食品売り場で彼は外商部でしたが、ゴルフサークルに入って仲良くなりました」。
バツイチの忠雄さんは22歳年上。百合香さんの両親と2学年しか違いません。
「当時彼は40代。身なりもよくおしゃれで田舎に住んでいる両親よりかなり若く見えました」。
しかし百合香さんの父親は交際に大反対。
「母も内心は反対しているようでしたが、『言えば言うほど意固地になる。入籍しないなら親は関係ないから、同棲でもなんでも好きにしなさい』という方針をとってくれました。かくいう私も当時はまだ20代だったので『いつか同世代と電撃的な出会いがあるのかも』と思っていた節もあります」。

■気がつけばアラフォーになっていた

百合香さんが想像していた「電撃的な出会い」は起こることなく、思いのほかあっさりと10年近い月日が過ぎたそうです。
「私は昔から年上が好きでした。3人兄弟の末っ子ということもあり甘やかされたい性格で、同世代と合コンに行くより、年上の彼氏とゴルフをするほうが楽しかったです。それで気がついたら若さが武器にできない年齢に差し掛かっていました」。
27歳の頃、両親に勧められて、忠雄さんに内緒で婚活パーティーに参加したこともあるといいます。
「街コンや結婚相談所主催のパーティーに参加しましたが、まだ20代だったのに自分のモテなさにがっかりしてやめちゃいました。無事カップリングした友達に聞くと『根気がないからだよ。数撃ちゃ当たる』と言われましたが、少しでも他の子より雑な扱いを受けたり、嫌な思いをすると快適なほうに流されちゃうんです」。

■満を持して入籍、結婚パーティーも

百合香さんと忠雄さんは、交際2年目から同棲を始めほぼ事実婚状態でしたが、入籍を考え始めたのは百合香さんの父親が亡くなって1年後のこと。
「私はもう40を超えていましたし、母親も『好きに生きなさい』と言ってくれました。結婚すると会社から家族手当が出るメリットもあるので『家族手当でハワイに新婚旅行に行こうか』と、満を持して入籍したのが2年前です」。
百合香さん夫妻は老舗ホテルで和装のブライダル写真を撮影し、会社のゴルフ仲間とレストランでパーティーを開くなど大いに盛り上がったそうです。
「中高年2人が恥ずかしいですが、最近はフォトウェディングのオトナ婚プランなんかもあるのでいい思い出になりました」。

■ハワイでレス解消の期待も

そんな百合香さんですが、入籍後1年かけて計画した新婚旅行のハワイを楽しみにしており、ロマンチックな気分になっていたそう。
「憧れの高級ホテルに泊まって、久しぶりに水着を着るためにダイエットもしました。10年近くセックスレスですが、今でもイチャイチャスキンシップはあるので、新婚旅行をきっかけにレス解消ができたらいいなぁという期待もありました」。
百合香さんと忠雄さんのセックスレスは、主に忠雄さんの身体的問題によるものだそうです。
「10年くらい前から成立しなくなりました。今でもキスをしたりマッサージをすることはありますが、性交渉はありません。同じくらいの年齢差がある友人夫婦がいて、彼女たちはアプリで出会って半年の本物の新婚さんなのですが、性機能改善薬を使っていると聞いて、私も夫に提案してみました」。
しかし、その申し出は思いがけず忠雄さんを怒らせることになったそうです。

■血圧が高い夫に「早く死んでもいいのか」と責められる

「私は『ねぇ、新婚旅行でレス解消するために薬もらってきてよ』とストレートにお願いしてしまいました。夫はサッと顔色を変えて、『本気で言ってる? 俺の健康診断結果見たよね、この前』とたちまち不機嫌になって」。
定年後も再雇用で店舗勤務を続けている忠雄さんは、毎年会社の健康診断を受けているそうです。
「夫はかなり血圧が高くて、血圧を下げる薬を飲んでいます。それは知っていましたけど性機能改善薬を飲むことでリスクがどれだけあるかなんて考えたこともありませんでした」。
忠雄さんは「俺が早く死んでもいいのか」「お前は俺の健康よりそっちの方が大事なのか」と、情けなさそうな顔で静かに怒っていたそうです。
「『一度、お医者さんに相談だけしてみたらいいじゃない』と私が言っても、彼は『そういうことが望みなら若い男を探せばいい』とグチグチ文句を言うばかりでした。途中からは私も感情的になって、『あなたは前の奥さんと新婚旅行に行ったけど、こっちは初めてなんですけど!』と泣きながら言い返して。もうふたりとも新婚旅行をキャンセルしたいくらいテンションが下がっています」。

若い頃は「甘えられる」というメリットを享受してきたという百合香さん。
「40代と20代なんてお肌が違うくらいで、機能的には釣り合っているので『同じ年の中ではモテない私が姫扱いされる』と調子に乗っていましたが……。なんで友達が婚活でプライドを傷つけられても諦めず同世代と結婚したのか、今になって分かった気がします。永遠に40代と20代ではいられないし、昔は背伸びした体験ができましたが、今は彼にあわせて身を縮めないといけない。かといって今さら婚活をしたら20代の比ではないくらい大変だと思います」。
まだ新婚旅行はキャンセルできる時期とのことで、百合香さんはハネムーン計画を中止して、国内の温泉で美味しいものでも食べようかと考え始めたそうです。

※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。

取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA

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