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日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。昨今では夫婦ともに公認のセカンドパートナーを持つライフスタイルも注目を集めていますが、まだまだ「配偶者に隠して行う不倫」のほうが多いでしょう。45歳のあゆみさん(仮名)は夫とはセックスレス状態ですが、不倫相手の子供を妊娠して窮地に陥ります。
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大学時代のあゆみさんはアナウンサーを志していました。「当時、大学のミスコンで準グランプリを受賞したことでハイになっていたのかもしれません」。アナウンススクールにも通って片っ端からエントリーシートを送りましたが、結果は全滅。
大学卒業後はイベントコンパニオンなどでアルバイトをしながら生活をしていました。当時、高校時代からの恋人でダンサー志望だった健さん(仮名)と交際していましたが、彼はアメリカにダンス留学中。
高校の時に告白してOKをもらった時は有頂天になったほどの自慢の彼氏でしたが、社会に出てからは長い遠距離恋愛や将来の見えない関係に疲れ、あゆみさんから健さんに別れを切り出したといいます。
そんな彼女がアナウンススクールで仲良くなった女友達に紹介されたのが、5歳年上の孝太さん(仮名)。大手新聞社の記者をしている現在の夫です。「背は小さいけど笑顔がかわいくて、英語が堪能な品のいい雰囲気に惹かれました」。
孝太さんにはやはり遠距離恋愛だった元彼女がいて、当事は未練があったのか「そのうちよりを戻すつもり」と公言して、あゆみさんのアプローチを受け流していました。しかしめげずにアタックを続けるうちに、孝太さんから告白をされて付き合うことに。
順調に交際を続けていた頃、孝太さんに中国転勤の話が舞い込みます。関係は安定していましたがプロポーズはされておらず、また遠距離恋愛になることへの不安や「忘れられない元彼女」の存在にも気をもんでいた矢先、あゆみさんは妊娠していることに気が付きます。
妊娠発覚をきっかけに晴れて2人は結婚する運びとなりました。
産前産後は実家近くで過ごしますが、その後1歳になった長女を連れて中国に渡り、孝太さんを支えたあゆみさん。赴任先は大都市で、現地の高級住宅街で暮らす生活を「うらやましい」と言われたこともありました。しかし中国語も英語も苦手なあゆみさんは小児科にかかるにも一苦労。実生活は優雅とは程遠いものでした。
その頃はお互いにプレッシャーが多く、傷を舐め合うような心理状態で性交渉も多く、セックスレスには程遠い日々だったといいます。
状況が変わったのは、日本に帰って第二子を産んだ後。第一子の出産には立ち会えなかった孝太さんですが、今度こそはと自らハンディカメラ片手に立ち会い出産に挑みます。繊細な孝太さんに出産を見せるのは荷が重いのではないだろうか?というあゆみさんの予感は的中、産後2人はセックスレスになってしまいました。
あゆみさんからさり気なく誘っても気が乗らない様子で、問い詰めると「出産を見て感謝と尊敬は大きくなったけど、逆にいうと畏怖の念が湧いて…」と言葉を濁します。「だから立ち会いはしなくていいって言ったのに」と呆れたあゆみさんですが、忙しさにかまけているうちに、セックスレスの日々は日常になっていきました。
そんな中、彼の浮気を疑ったことは2回ほどありますが、飲み屋の女の子の名刺を見つけた時よりも、元彼女疑惑のある同級生と同窓会の後に2人で会っていたことがわかった時のほうがヒヤリとしました。「若い女の子との気晴らしなら短期間で終わりそうだけど、自分より年上の元彼女は絆が強いのでは?」……とはいえ、転勤も多い孝太さんは特定の相手と長く会っている様子もなかったので、そこまでナーバスになることはありませんでした。
レス生活も10年が過ぎて当たり前になった頃。子供のダンス教室を調べていて、ふと元彼のダンサー・健さんの名前を発見します。健さんは小学生を対象にしたダンススクールの講師になっていました。
思わずSNS経由で連絡をとってみると、トントン拍子に話が進み、会ってお茶を飲むことに。「息子のダンスについて聞きたい」という言い訳を作って会いに行くと、「私だけ老けてしまって恥ずかしい」と思うほどに彼は変わっていませんでした。健さんは、笑うと目尻に深いシワができるけれど、服装や髪型は若々しく体型も引き締まっています。5キロ太ったことを恥ずかしく思ったあゆみさんでしたが、「なんだか色っぽくなったね」と褒められて良い気分に。
「2人でお酒を飲もう」と呼び出されたシティホテルで関係を持った時に、「本当はあの時、別れたくなかった…」と耳元で切なげに囁かれて、すっかり健さんとの関係にハマってしまったのです。
バツイチの健さんですが、「愛している」と言われることはあっても「旦那さんと別れてくれ」と言われたことはありません。少し寂しい気はしつつ、「子供もいることだし大人の関係がちょうどいい」と思っていた頃、あゆみさんは生理が遅れていることに気が付きます。
コンドームで避妊はしていたしアラフォーだし大丈夫だろう……と、恐る恐る妊娠検査薬を試したところ、陽性反応が。慌てて健さんに相談すると、彼に同居している内縁の妻のような存在がいることを明かされます。
「認知はできない。堕胎費用は出すので堕ろしてほしい」。
夫とはセックスレスのため夫の子供として生むこともできない以上、現実的な提案だと思いました。「でも、自分でも勝手だと思いますが、話し合いや共に悩む時間を持つこともなくそう告げられた時は悲しい気持ちになりました」。
堕胎することを頭に入れながら、あゆみさんは1人で産婦人科を訪れます。悲壮な覚悟で受けた病院の検査は陰性。医師に「一時的に着床をしたものの化学的流産してしまったのではないか」と告げられたあゆみさんは、「正直ホッとした」そうです。
「同年代の女性医師に『40代の人工妊娠中絶は20代未満より多いこともある。閉経が間近なので油断してしまう傾向があるのかもしれない』と聞いて反省しました」。
そう話すあゆみさん。その後、健さんとは気まずくなって自然と会わなくなりました。「遊びということはわかっていましたが、露骨に生々しい形でお互いのズルさが見えてしまったので、どう取り繕ってもロマンチックな気分にはならないですよね」。しかしSNSでは今でも「友達」のままで、会わなくなって何年もたった今も「いいね」がつくそう。
「夫もずっと元彼女とSNSでは繋がっていますしね」。夫の孝太さんとの日々は相変わらずセックスレスで、子供を中心に淡々と続いているそうです。夫の女性関係については、以前にも増して気にならなくなったといいます。
「自分が浮気をしてしまったので今は逆に遊びだったら構わないかな?と思います。仮に今まで夫が浮気をしていたとしても、むしろ罪悪感が薄まるようで……」
あゆみさんは、前回のことで懲りたため、遊びの不倫相手はいらないと思っているそうですが、万が一魔が差してしまったとしても「絶対ピルを飲もうと思います。たとえ更年期でも油断はできません」と語気を強めていました。
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 写真/PIXTA
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